日経平均は反発、円安など好感も貿易摩擦に懸念

配信元:フィスコ
投稿:2018/06/15 15:57
日経平均は反発。欧州中央銀行(ECB)が政策金利を19年夏まで低水準で据え置く方針を示したことや、円相場が1ドル=110円台後半に下落したことなどを受けて、本日の日経平均は自律反発に期待した買いが先行して144円高でスタートした。ただ、トランプ米大統領が対中制裁関税リストを15日にも公表する予定と伝わり、米中貿易摩擦への懸念が重しとなって、日経平均は寄り付き直後を高値に伸び悩んだ。日銀・金融政策決定会合の結果に対する反応も限定的で、黒田総裁の会見を見極めたいとのムードだった。

大引けの日経平均は前日比113.14円高の22851.75円となった。東証1部の売買高は16億8394万株、売買代金は3兆0791億円だった。業種別では、石油・石炭製品、医薬品、鉱業が上昇率上位だった。一方、ゴム製品、金属製品、銀行業が下落率上位だった。

個別では、ファーストリテ<9983>が2%を超える上昇で指数のけん引役となったほか、任天堂<7974>、トヨタ自<7203>、ソニー<6758>、日本電産<6594>などが堅調。
外部環境の不透明感からファーストリテなど内需系の銘柄に資金が向かったようだ。一部証券会社のレーティング引き上げが観測された村田製<6981>が7%近く上昇し、目標株価引き上げ観測の太陽誘電<6976>や決算発表の西松屋チェ<7545>も急伸。また、業績上方修正のオハラ<5218>は買い気配のままストップ高比例配分となった。一方、目標株価引き下げ観測の東エレク<8035>が5%近く下落し、信越化
<4063>などの半導体関連株も下げが目立った。三菱UFJ<8306>や三井住友<8316>
といった金融株は米金利低下を受けて売られ、ソフトバンクG<9984>は小安く引けた。また、アドソル<3837>などが東証1部下落率上位に顔を出した。
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