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日経平均は4日ぶり大幅反発、米半導体株高を好感もインテルは急落

配信元:フィスコ
投稿:2019/01/25 12:14
 日経平均は4日ぶり大幅反発。209.04円高の20783.67円(出来高概算6億7000万株)で前場の取引を終えている。

 24日の米株式市場でNYダウは22ドル安と反落。中国との通商交渉についてロス商務長官が合意には依然として大きな隔たりがあると発言し、早期決着への期待が後退した。また、政府機関閉鎖の解除に向けて与野党がそれぞれ起草した法案が上院で否決されたこともあり、政治的な不透明感から上値の重い展開となった。ただ、半導体SOX指数はザイリンクスやラム・リサーチなど好決算が相次いだことで大幅に上昇。本日の東京市場でも半導体株や電子部品株に買いが入り、日経平均は24円高からスタートすると、その後急ピッチで上げ幅を広げた。前場中ごろにかけてやや伸び悩んだが、結局この日の高値圏で前場を折り返した。東証1部の値上がり銘柄は全体の8割弱となっている。

 個別では、SUMCO<3436>が9%近い上昇となったほか、東エレク<8035>信越化<4063>、アドバンテス<6857>といった半導体株や、村田製<6981>太陽誘電<6976>ローム<6963>といった電子部品株が大幅高。その他売買代金上位もファーストリテ<9983>、ソフトバンクG<9984>、武田薬<4502>、トヨタ自<7203>など全般堅調だった。自社株買い実施観測が報じられた旭化成<3407>は大幅続伸。中小型株では日本通信<9424>が商いを伴って急伸し、東証1部上昇率トップとなった。金融庁のフィンテック実証実験における好結果がポジティブ視された。一方、売買代金上位ではソフトバンク<9434>が逆行安。任天堂<7974>は小幅に下落した。大東建<1878>は業績観測報道を受けて売り優勢。また、クボテック<7709>などが東証1部下落率上位に顔を出した。セクターでは、機械、石油・石炭製品、金属製品などが上昇率上位で、その他も全般堅調。下落したのは医薬品のみだった。

 前日の米SOX指数が5%を超える上昇となったことから、東京市場でも半導体、電子部品株に買い戻しが入り、日経平均は200円を超える上昇で前場の取引を終えた。ファーストリテやファナックに加え、東エレクなどが日経平均の押し上げ役となっている。しかし、米インテルが前日の取引終了後に発表した2018年10-12月期決算は売上高が市場予想を下回り、同社株は時間外取引で大きく売られる場面があった。米半導体関連企業の決算は強弱が分かれ、これから発表が本格化する日本企業でも同様の傾向となる可能性がある。

 日本株は昨年末にかけての株価下落で過度の業績悪化懸念を織り込んだとみられ、業績下方修正や決算発表をきっかけとした買い戻しの動きもある。ただ、米中摩擦や米政府機関閉鎖、英国の欧州連合(EU)離脱といった外部環境の不透明感は払拭されず、業績見通しの一段の切り下げリスクは残る。個別要因で業績の底堅さを見せる企業を選別する必要があるだろう。なお、本日はエムスリー<2413>小糸製<7276>が決算発表を予定している。
(小林大純)
<AK>
配信元: フィスコ
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