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*12:21JST 日経平均は6日ぶり反発、 目先は新興株のリバウンド妙味が高いか
日経平均は6日ぶり反発。359.63円高の30886.51円(出来高概算7億7716万株)で前場の取引を終えている。
4日の米株式市場でダウ平均は127.17ドル高(+0.38%)と4日ぶり反発、ナスダック総合指数は+1.35%と反発。民間部門のADP雇用統計9月分が予想を大幅に下回ったために追加利上げ観測が後退し、ハイテク株を中心に買い戻しが強まった。ただ、政府機関閉鎖などに対する懸念が根強く、ダウ平均の上値は限定的だった。米長期金利の低下や米国株の反発を受け、目先の安心感から日経平均は206.77円高からスタート。時間外取引において米長期金利が軟化し、米株価指数先物が堅調に推移するなか買い戻し機運が高まり、日経平均は前引けまで上げ幅を拡大していく展開となった。
個別では、岡三証券G<8609>やJPX<8697>、三菱UFJ<8306>などの金融関連セクター、トヨタ自動車<7203>をはじめとした自動車関連などが大幅に反発。東北電力<9506>、日本製鉄<5401>、東京海上HD<8766>などのバリュー(割安)セクターも全般高い。金利低下が好感され、三菱地所<8802>などの不動産のほか、アドバンテスト<6857>、ANYCOLOR<5032>などのハイテク・グロース(成長)株も大幅に上昇。
マネックス証券とNTTドコモとの間における資本業務提携が好感されたマネックスG<8698>、出資先企業がインドの銀行との合併を承認されたと伝わったGunosy<6047>はそれぞれストップ高まで買われている。ほか、投資判断の格上げが確認されたクスリのアオキ<3549>、シマノ<7309>、日本空港ビルデング<9706>、投資判断の新規買い推奨が確認されたTOWA<6315>、ブリヂストン<5108>、TOYOTIRE<5105>、洋インキHD<4634>などが上昇。
一方、原油市況の続落を受けてINPEX<1605>や石油資源開発<1662>、コスモエネHD
<5021>、出光興産<5019>のほか、三井物産<8031>などが大幅に続落。太陽誘電<6976>はユーロ円建転換社債型新株予約権付社債(CB)の発行に伴う潜在的な希薄化が嫌気され大幅安。営業減益決算を受けてエスプール<2471>は急落している。
セクターでは証券・商品先物取引、その他金融、空運を筆頭にほぼ全面高となっている一方、鉱業、石油・石炭製品のみが下落している。東証プライム市場の値上がり銘柄が全体の91%、対して値下がり銘柄は8%となっている。
米長期金利が低下し、目先の安心感が生まれている。米9月ADP雇用リポートの民間雇用者数は市場予想を大きく下回り、2021年1月以降で最も小幅な伸びにとどまったほか、賃金上昇ペースの鈍化基調も引き続き確認できた。3日に発表された米8月雇用動態調査(JOLTS)の求人件数が予想を大幅に上回ったことが警戒感を誘っていたが、調査対象が広く調査時期の新しいADPの方で労働市場の逼迫緩和が確認できたことはポジティブだろう。
米9月ISM非製造業景況指数も景況感の拡大を示す50以上を維持した一方、市場予想にほぼ一致したほか、新規受注の項目が今年に入ってからの最低水準にまで低下したことで、こちらもインフレ鈍化の基調を確認する株式市場にとってポジティブな結果となった。
米10年債利回りは4日のアジア取引時間の間に一時4.8%台後半まで上昇し、連日にわたって2007年以来の高値を更新したが、その後低下に転じ、5日のアジア時間においては4.70~4.71%台まで低下している。
ここまでの米長期金利の上昇スピードは非常に速かったうえ、米10年債利回りは大台の5%近くまでいったん上昇しただけに、さすがに騰勢一服となったように見える。また、米30年債利回りについては5日の米国時間に一時5%を超えたが、その後は低下に転じ、現在は4.84%台まで低下してきている。ここから、金利上昇については目先の達成感が台頭しているようにも見受けられる。
明晩は米雇用統計が発表される。米ADP雇用リポートでいったん警戒感は和らいでいるが、米ADP雇用リポートと米雇用統計の相関性は低く、米雇用統計が予想を上回る可能性は十分にある。東京市場については来週月曜日が祝日で休場となることもあり、明日は米雇用統計と連休中の空白リスクが意識されやすい。明日には再び警戒感が高まる可能性があり、この点は留意しておくべきだろう。
本日はバリュー(割安)・グロース(成長)などのスタイル別の指数や大型・中小型といったサイズ別の指数間において株価パフォーマンスにあまり大きな差は出ていない。10月に入ってからの利益確定売りがとりわけ厳しかった自動車や銀行、電力などのセクターが本日は大きく上昇していることで、ややバリュー株指数の方が、上昇率が大きいが、差はそこまで大きくない。
一方、市場別でみると、差が明確に表れており、本日はマザーズ指数が日経平均や東証株価指数(TOPIX)を大幅に上回る株価パフォーマンスを見せている。マザーズ指数は前日までに大きく下落し、年初来安値圏にあっただけに買い戻しが強めに入っている様子。それでもまだ25日移動平均線から下方乖離率5%を小幅に割ったに過ぎない。米長期金利の上昇に短期的なピークアウト感が見られるなか、明日の米雇用統計が余程大きく上回らない限りは、目先はマザーズ指数のアウトパフォームが期待できそうだ。
(仲村幸浩)
<AK>
4日の米株式市場でダウ平均は127.17ドル高(+0.38%)と4日ぶり反発、ナスダック総合指数は+1.35%と反発。民間部門のADP雇用統計9月分が予想を大幅に下回ったために追加利上げ観測が後退し、ハイテク株を中心に買い戻しが強まった。ただ、政府機関閉鎖などに対する懸念が根強く、ダウ平均の上値は限定的だった。米長期金利の低下や米国株の反発を受け、目先の安心感から日経平均は206.77円高からスタート。時間外取引において米長期金利が軟化し、米株価指数先物が堅調に推移するなか買い戻し機運が高まり、日経平均は前引けまで上げ幅を拡大していく展開となった。
個別では、岡三証券G<8609>やJPX<8697>、三菱UFJ<8306>などの金融関連セクター、トヨタ自動車<7203>をはじめとした自動車関連などが大幅に反発。東北電力<9506>、日本製鉄<5401>、東京海上HD<8766>などのバリュー(割安)セクターも全般高い。金利低下が好感され、三菱地所<8802>などの不動産のほか、アドバンテスト<6857>、ANYCOLOR<5032>などのハイテク・グロース(成長)株も大幅に上昇。
マネックス証券とNTTドコモとの間における資本業務提携が好感されたマネックスG<8698>、出資先企業がインドの銀行との合併を承認されたと伝わったGunosy<6047>はそれぞれストップ高まで買われている。ほか、投資判断の格上げが確認されたクスリのアオキ<3549>、シマノ<7309>、日本空港ビルデング<9706>、投資判断の新規買い推奨が確認されたTOWA<6315>、ブリヂストン<5108>、TOYOTIRE<5105>、洋インキHD<4634>などが上昇。
一方、原油市況の続落を受けてINPEX<1605>や石油資源開発<1662>、コスモエネHD
<5021>、出光興産<5019>のほか、三井物産<8031>などが大幅に続落。太陽誘電<6976>はユーロ円建転換社債型新株予約権付社債(CB)の発行に伴う潜在的な希薄化が嫌気され大幅安。営業減益決算を受けてエスプール<2471>は急落している。
セクターでは証券・商品先物取引、その他金融、空運を筆頭にほぼ全面高となっている一方、鉱業、石油・石炭製品のみが下落している。東証プライム市場の値上がり銘柄が全体の91%、対して値下がり銘柄は8%となっている。
米長期金利が低下し、目先の安心感が生まれている。米9月ADP雇用リポートの民間雇用者数は市場予想を大きく下回り、2021年1月以降で最も小幅な伸びにとどまったほか、賃金上昇ペースの鈍化基調も引き続き確認できた。3日に発表された米8月雇用動態調査(JOLTS)の求人件数が予想を大幅に上回ったことが警戒感を誘っていたが、調査対象が広く調査時期の新しいADPの方で労働市場の逼迫緩和が確認できたことはポジティブだろう。
米9月ISM非製造業景況指数も景況感の拡大を示す50以上を維持した一方、市場予想にほぼ一致したほか、新規受注の項目が今年に入ってからの最低水準にまで低下したことで、こちらもインフレ鈍化の基調を確認する株式市場にとってポジティブな結果となった。
米10年債利回りは4日のアジア取引時間の間に一時4.8%台後半まで上昇し、連日にわたって2007年以来の高値を更新したが、その後低下に転じ、5日のアジア時間においては4.70~4.71%台まで低下している。
ここまでの米長期金利の上昇スピードは非常に速かったうえ、米10年債利回りは大台の5%近くまでいったん上昇しただけに、さすがに騰勢一服となったように見える。また、米30年債利回りについては5日の米国時間に一時5%を超えたが、その後は低下に転じ、現在は4.84%台まで低下してきている。ここから、金利上昇については目先の達成感が台頭しているようにも見受けられる。
明晩は米雇用統計が発表される。米ADP雇用リポートでいったん警戒感は和らいでいるが、米ADP雇用リポートと米雇用統計の相関性は低く、米雇用統計が予想を上回る可能性は十分にある。東京市場については来週月曜日が祝日で休場となることもあり、明日は米雇用統計と連休中の空白リスクが意識されやすい。明日には再び警戒感が高まる可能性があり、この点は留意しておくべきだろう。
本日はバリュー(割安)・グロース(成長)などのスタイル別の指数や大型・中小型といったサイズ別の指数間において株価パフォーマンスにあまり大きな差は出ていない。10月に入ってからの利益確定売りがとりわけ厳しかった自動車や銀行、電力などのセクターが本日は大きく上昇していることで、ややバリュー株指数の方が、上昇率が大きいが、差はそこまで大きくない。
一方、市場別でみると、差が明確に表れており、本日はマザーズ指数が日経平均や東証株価指数(TOPIX)を大幅に上回る株価パフォーマンスを見せている。マザーズ指数は前日までに大きく下落し、年初来安値圏にあっただけに買い戻しが強めに入っている様子。それでもまだ25日移動平均線から下方乖離率5%を小幅に割ったに過ぎない。米長期金利の上昇に短期的なピークアウト感が見られるなか、明日の米雇用統計が余程大きく上回らない限りは、目先はマザーズ指数のアウトパフォームが期待できそうだ。
(仲村幸浩)
<AK>
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