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日経平均は4日ぶり反落。40.58円安の26830.69円(出来高概算5億8363万株)で前場の取引を終えている。
27日の米株式市場ではNYダウが62.42ドル安と小幅反落。5月耐久財受注速報値や5月中古住宅販売成約指数の良好な結果を受けて買い先行スタート。ただ、2年債や5年債入札の低調な結果を受けて金利が上昇するとハイテク中心に売られ、主要株価指数は下落に転じた。ナスダック総合指数は-0.71%と3日ぶり反落。米株安を引き継いで日経平均は75.59円安からスタート。時間外取引のナスダック100先物が堅調に推移するなか、すぐに切り返してプラスに転換すると、その後はじりじりと水準を切り上げ、前場中ごろには一時27000円を回復した。しかし、戻り待ちの売りから失速すると売りが膨らみ、前引けにかけて再び下落に転じた。
個別では、原油先物価格の上昇を背景にINPEX<1605>や石油資源開発<1662>が大幅に上昇。大阪チタ<5726>や東邦チタニウム<5727>、大平洋金属<5541>などの資源関連のほか、三井物産<8031>や双日<2768>の商社株も高い。三菱重<7011>やIHI<7013>の防衛関連も堅調。第1四半期が2ケタ営業増益の好発進となったしまむら<8227>や、外資証券のレーティング格上げが観測されたベイカレント<6532>はそれぞれ急伸し、東証プライム市場の値上がり率上位にランクイン。国内証券の買い推奨を受けてクミアイ化学<4996>も大幅高。モデル改良を伴わない値上げを発表したSUBARU<7270>が買われ、三菱自<7211>、日産自<7201>も大きく上昇。
一方、米長期金利の上昇やナスダックの下落を背景に、アドバンテスト<6857>、東エレク<8035>の半導体関連が大きく下落。日本電産<6594>、村田製<6981>、新光電工<
6967>のハイテクのほか、エムスリー<2413>、リクルートHD<6098>、ZHD<4689>のグロース(成長)株が大幅安となっている。第1四半期の減益決算が嫌気された壱番屋<7630>、あさひ<3333>も大きく下落。東証プライム値下がり率上位にはSREHD<2980>、ギフティ<4449>などの中小型グロース株が散見される。
セクターでは精密機器、空運、サービスが下落率上位となった一方、鉱業、石油・石炭、不動産が上昇率上位となった。東証プライム市場の値下がり銘柄は全体の39%、対して値上がり銘柄は55%となっている。
日経平均は朝安後に切り返して一時27000円を回復するなど、強い動きを見せたかと思いきや、心理的な節目を回復した目先の戻り達成感が台頭したか、その後急失速する展開となった。27000円前後にはちょうど25日、75日、13週、26週など主要な移動平均線が集中しており、戻り待ちの売りが意識されやすい水準ではあった。今日の前場の動きでこうした見方が裏付けられるような形となってしまい、やや印象が悪い。
先週末に非常に強い動きを見せたマザーズ指数も前日は上昇したとはいえ、控えめな動きだったうえ、今日は前引け時点で反落している。株価水準としては75日線が上値抵抗線として意識される位置にあり、6月9日の大幅高の際には同線を超えられずに失速して下落基調に再突入していたことから、リバウンドに乗ってきた投資家もそろそろ手仕舞いに動き出す可能性がある。
本日、午前の相場では大阪チタニウムやレノバ<9519>など、個人投資家人気の高そうな銘柄が一時急伸して賑わいを見せていたが、前引けにかけては大きく失速していた。一見、地合いが改善して物色も旺盛のような印象を受けるが、物色の主体はあくまで短期の値幅取りなど逃げ足の速い資金に限られるのだろう。前日の米耐久財受注速報値の結果を受けて景気後退懸念はやや緩和しているが、こうした懸念が根強くくすぶるなか、長期目線の投資家などは依然として様子見を決め込んでいる向きが多いだろう。
米国市場では月末にかけて年金基金のリバランス(資産配分の再調整)目的の買いを背景に、リバウンド基調の継続に期待する声も聞かれるが、先週後半からの上昇の一部には、こうした動きを先取りしているところもあろう。ここからの上値追いには慎重になった方がよいと考える。
後場の日経平均は軟調か。前場の間に心理的な節目の27000円を回復して目先の達成感が強まっているなか、新規の手掛かり材料難でもあり、再び27000円に向けて上昇していくイメージは持ちづらい。どちらかと言えば、短期的には26500円近辺に向けて調整する可能性に留意しておきたい。
(仲村幸浩)
<AK>
27日の米株式市場ではNYダウが62.42ドル安と小幅反落。5月耐久財受注速報値や5月中古住宅販売成約指数の良好な結果を受けて買い先行スタート。ただ、2年債や5年債入札の低調な結果を受けて金利が上昇するとハイテク中心に売られ、主要株価指数は下落に転じた。ナスダック総合指数は-0.71%と3日ぶり反落。米株安を引き継いで日経平均は75.59円安からスタート。時間外取引のナスダック100先物が堅調に推移するなか、すぐに切り返してプラスに転換すると、その後はじりじりと水準を切り上げ、前場中ごろには一時27000円を回復した。しかし、戻り待ちの売りから失速すると売りが膨らみ、前引けにかけて再び下落に転じた。
個別では、原油先物価格の上昇を背景にINPEX<1605>や石油資源開発<1662>が大幅に上昇。大阪チタ<5726>や東邦チタニウム<5727>、大平洋金属<5541>などの資源関連のほか、三井物産<8031>や双日<2768>の商社株も高い。三菱重<7011>やIHI<7013>の防衛関連も堅調。第1四半期が2ケタ営業増益の好発進となったしまむら<8227>や、外資証券のレーティング格上げが観測されたベイカレント<6532>はそれぞれ急伸し、東証プライム市場の値上がり率上位にランクイン。国内証券の買い推奨を受けてクミアイ化学<4996>も大幅高。モデル改良を伴わない値上げを発表したSUBARU<7270>が買われ、三菱自<7211>、日産自<7201>も大きく上昇。
一方、米長期金利の上昇やナスダックの下落を背景に、アドバンテスト<6857>、東エレク<8035>の半導体関連が大きく下落。日本電産<6594>、村田製<6981>、新光電工<
6967>のハイテクのほか、エムスリー<2413>、リクルートHD<6098>、ZHD<4689>のグロース(成長)株が大幅安となっている。第1四半期の減益決算が嫌気された壱番屋<7630>、あさひ<3333>も大きく下落。東証プライム値下がり率上位にはSREHD<2980>、ギフティ<4449>などの中小型グロース株が散見される。
セクターでは精密機器、空運、サービスが下落率上位となった一方、鉱業、石油・石炭、不動産が上昇率上位となった。東証プライム市場の値下がり銘柄は全体の39%、対して値上がり銘柄は55%となっている。
日経平均は朝安後に切り返して一時27000円を回復するなど、強い動きを見せたかと思いきや、心理的な節目を回復した目先の戻り達成感が台頭したか、その後急失速する展開となった。27000円前後にはちょうど25日、75日、13週、26週など主要な移動平均線が集中しており、戻り待ちの売りが意識されやすい水準ではあった。今日の前場の動きでこうした見方が裏付けられるような形となってしまい、やや印象が悪い。
先週末に非常に強い動きを見せたマザーズ指数も前日は上昇したとはいえ、控えめな動きだったうえ、今日は前引け時点で反落している。株価水準としては75日線が上値抵抗線として意識される位置にあり、6月9日の大幅高の際には同線を超えられずに失速して下落基調に再突入していたことから、リバウンドに乗ってきた投資家もそろそろ手仕舞いに動き出す可能性がある。
本日、午前の相場では大阪チタニウムやレノバ<9519>など、個人投資家人気の高そうな銘柄が一時急伸して賑わいを見せていたが、前引けにかけては大きく失速していた。一見、地合いが改善して物色も旺盛のような印象を受けるが、物色の主体はあくまで短期の値幅取りなど逃げ足の速い資金に限られるのだろう。前日の米耐久財受注速報値の結果を受けて景気後退懸念はやや緩和しているが、こうした懸念が根強くくすぶるなか、長期目線の投資家などは依然として様子見を決め込んでいる向きが多いだろう。
米国市場では月末にかけて年金基金のリバランス(資産配分の再調整)目的の買いを背景に、リバウンド基調の継続に期待する声も聞かれるが、先週後半からの上昇の一部には、こうした動きを先取りしているところもあろう。ここからの上値追いには慎重になった方がよいと考える。
後場の日経平均は軟調か。前場の間に心理的な節目の27000円を回復して目先の達成感が強まっているなか、新規の手掛かり材料難でもあり、再び27000円に向けて上昇していくイメージは持ちづらい。どちらかと言えば、短期的には26500円近辺に向けて調整する可能性に留意しておきたい。
(仲村幸浩)
<AK>
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