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ヒロセ電機のニュース
日経平均は大幅反落。593.26円安の26410.30円(出来高概算6億4836万株)で前場の取引を終えている。
先週末6日の米株式市場でNYダウは98.60ドル安と続落。4月雇用統計で雇用者数の伸びが予想を上回った一方、労働参加率が低下したことで、労働市場の逼迫が再確認され、連邦準備制度理事会(FRB)の金融引き締めへの警戒感から寄り付き後、下落。金利動向に左右される形で一時上昇に転じる場面もあったが、戻り売り圧力が強く、終日軟調に推移した。米10年債利回りが2018年11月以来の高水準を記録するなか、ハイテク株比率の高いナスダック総合指数は-1.40%と大幅続落。こうした流れを引き継いで日経平均は298.24円安からスタート。中国経済の減速懸念も根強く、ハイテク株のほか景気敏感株も広く売られ、朝方に26343.29円(660.27円安)まで下落。その後、下げ渋ったが、戻りは弱く、前引けにかけては再びこの日の安値圏まで下げ幅を広げた。
個別では、ナスダックの下落や出資先の米セレブラルが規制物質法に違反した疑いで調査を受けていることが判明したソフトバンクG<9984>が大幅に下落。ソニーG<6758>、任天堂<7974>、OLC<4661>、東エレク<8035>などの値がさ株が総じて軟調。4月既存店売上高がプラス転換も同業他社比で相対的な弱さが目立ったファーストリテ<9983>は6%安。ガイダンス非公表による不透明感が嫌気されたJFE<5411>が急落し、他の鉄鋼株も連れ安。丸紅<8002>、三菱商事<8058>などの商社株も大きく下落。川崎汽船<9107>など海運株も冴えない。子会社である日本製鋼所M&Eが生産した鉄鋼部材で検査不正があったことが明らかになった日本製鋼所<5631>はストップ安売り気配で終えている。
一方、証券会社の目標株価引き上げを受けてレーザーテック<6920>とブイキューブ<
3681>が逆行高。本日13時からNTT<9432>と会見を行うと発表し、思惑が強まっているNTTデータ<9613>は14%高と急伸。高水準の自社株買い実施がポジティブサプライズとなったヤマダHD<9831>はストップ高。大幅営業増益や増配が好感されたノジマ<7419>、ヒロセ電機<6806>なども大幅に上昇。
セクターでは鉄鋼、非鉄金属、卸売などが下落率上位に並んだ一方、電気・ガス、石油・石炭製品の2業種のみが上昇となった。東証プライムの値下がり銘柄は全体の82%、対して値上がり銘柄は15%となっている。
雇用統計の平均賃金の伸びは前月比+0.3%と、3月の同+0.5%から鈍化した。しかし、労働参加率が低下したことで、逼迫する労働市場と今後も賃金上昇圧力がくすぶることが窺える内容となり、米10年債利回りは一時3.14%と3年半ぶりの高水準を記録。これを嫌気し、5日に5%も下落したばかりのナスダックだったが、自律反発も空しく、6日も-1.4%と大幅続落となった。
先週末の東京市場は、円安進行や商品市況の上昇を背景に景気敏感株の買いがけん引する形で上昇に転じるなど、想定以上に底堅い動きを見せた。しかし、不安定さが続く米国株の動きや、3%を超えても上昇一服感が見られない米10年債利回りを前にさすがに警戒感は拭えず、本日は一時660円を超える下落となり、その後の戻りも鈍い。
先週末に下支え役となった景気敏感株も、中国経済の悪化懸念がくすぶり、本日は総じて厳しい売りに押されている。
ネットフリックスやアマゾンなどの米大型テック株の下落基調が続くなか、東京市場でも中小型グロース株のきつい下落が続いており、マザーズ指数は本日、2月24日安値の648.20を窺う位置まで下落してきている。金利先高観が拭えず、FOMC通過後に期待された短期的なあく抜け感も裏切られた形となり、個人投資家の見切り売りが続いているようだ。
FOMC後の会見で、連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は0.75ptの利上げには否定的な見解を示していたが、その後、リッチモンド連銀のバーキン総裁は、0.75ptの利上げも除外しないべきとの考えを示した。また、債券市場で権威を持つ有識者のモハメド・エラリアン氏は「FRBの信用は失墜した」とも言及しており、厳しい評価を下している。さらに、ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁は、ウクライナ戦争や中国での都市封鎖(ロックダウン)を背景とした供給網の混乱が長期化した場合、米労働市場に一定の減速が生じたとしても一段の引き締めが必要との考えを示した。
FOMCの通過後もむしろ金融引き締め懸念が強まるなか、一方で、米マイクロソフト共同創業者のビル・ゲイツ氏は、こうした世界的に進む積極的な金融引き締めが世界景気の減速を招くとし、「大いに気がかりだ」と言及。普段、米経済に対して強気な発言が多い、JPモルガン・チェースの最高経営責任者(CEO)ジェイミー・ダイモン氏も最近は世界経済の減速を懸念した見方を示しており、市場関係者だけでなく、多方面での著名実業家からもこうした弱気な発言が増えてきているのは気がかりだ。
2日の当欄「イベント通過後はあく抜け? 期待の裏に不安要素も」において記述したが、米株式から大量の資金流出を誘発する「臨界点」とも指摘されている、S&P500指数の4000割れが徐々に近づいているのも懸念要素。今週の11日には米4月消費者物価指数(CPI)が発表予定だ。それまでの間、同水準をどうにかキープし、CPIでのインフレピークアウト確認後に買い戻しが強まる展開に期待したいばかりだ。
午後の日経平均は軟調もみ合いとなりそうだ。CPI確認後はあく抜け感が強まることを予想する向きが多いが、発表直前まではヘッジ売りが膨らむ可能性もあり、今晩以降の米株市場の動向が注目される。前場にすでに大きく下落している東京市場だが、時間外取引のNYダウ先物が軟調ななか、押し目買いは期待しにくい。
(仲村幸浩)12:10作成 <AK>
先週末6日の米株式市場でNYダウは98.60ドル安と続落。4月雇用統計で雇用者数の伸びが予想を上回った一方、労働参加率が低下したことで、労働市場の逼迫が再確認され、連邦準備制度理事会(FRB)の金融引き締めへの警戒感から寄り付き後、下落。金利動向に左右される形で一時上昇に転じる場面もあったが、戻り売り圧力が強く、終日軟調に推移した。米10年債利回りが2018年11月以来の高水準を記録するなか、ハイテク株比率の高いナスダック総合指数は-1.40%と大幅続落。こうした流れを引き継いで日経平均は298.24円安からスタート。中国経済の減速懸念も根強く、ハイテク株のほか景気敏感株も広く売られ、朝方に26343.29円(660.27円安)まで下落。その後、下げ渋ったが、戻りは弱く、前引けにかけては再びこの日の安値圏まで下げ幅を広げた。
個別では、ナスダックの下落や出資先の米セレブラルが規制物質法に違反した疑いで調査を受けていることが判明したソフトバンクG<9984>が大幅に下落。ソニーG<6758>、任天堂<7974>、OLC<4661>、東エレク<8035>などの値がさ株が総じて軟調。4月既存店売上高がプラス転換も同業他社比で相対的な弱さが目立ったファーストリテ<9983>は6%安。ガイダンス非公表による不透明感が嫌気されたJFE<5411>が急落し、他の鉄鋼株も連れ安。丸紅<8002>、三菱商事<8058>などの商社株も大きく下落。川崎汽船<9107>など海運株も冴えない。子会社である日本製鋼所M&Eが生産した鉄鋼部材で検査不正があったことが明らかになった日本製鋼所<5631>はストップ安売り気配で終えている。
一方、証券会社の目標株価引き上げを受けてレーザーテック<6920>とブイキューブ<
3681>が逆行高。本日13時からNTT<9432>と会見を行うと発表し、思惑が強まっているNTTデータ<9613>は14%高と急伸。高水準の自社株買い実施がポジティブサプライズとなったヤマダHD<9831>はストップ高。大幅営業増益や増配が好感されたノジマ<7419>、ヒロセ電機<6806>なども大幅に上昇。
セクターでは鉄鋼、非鉄金属、卸売などが下落率上位に並んだ一方、電気・ガス、石油・石炭製品の2業種のみが上昇となった。東証プライムの値下がり銘柄は全体の82%、対して値上がり銘柄は15%となっている。
雇用統計の平均賃金の伸びは前月比+0.3%と、3月の同+0.5%から鈍化した。しかし、労働参加率が低下したことで、逼迫する労働市場と今後も賃金上昇圧力がくすぶることが窺える内容となり、米10年債利回りは一時3.14%と3年半ぶりの高水準を記録。これを嫌気し、5日に5%も下落したばかりのナスダックだったが、自律反発も空しく、6日も-1.4%と大幅続落となった。
先週末の東京市場は、円安進行や商品市況の上昇を背景に景気敏感株の買いがけん引する形で上昇に転じるなど、想定以上に底堅い動きを見せた。しかし、不安定さが続く米国株の動きや、3%を超えても上昇一服感が見られない米10年債利回りを前にさすがに警戒感は拭えず、本日は一時660円を超える下落となり、その後の戻りも鈍い。
先週末に下支え役となった景気敏感株も、中国経済の悪化懸念がくすぶり、本日は総じて厳しい売りに押されている。
ネットフリックスやアマゾンなどの米大型テック株の下落基調が続くなか、東京市場でも中小型グロース株のきつい下落が続いており、マザーズ指数は本日、2月24日安値の648.20を窺う位置まで下落してきている。金利先高観が拭えず、FOMC通過後に期待された短期的なあく抜け感も裏切られた形となり、個人投資家の見切り売りが続いているようだ。
FOMC後の会見で、連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は0.75ptの利上げには否定的な見解を示していたが、その後、リッチモンド連銀のバーキン総裁は、0.75ptの利上げも除外しないべきとの考えを示した。また、債券市場で権威を持つ有識者のモハメド・エラリアン氏は「FRBの信用は失墜した」とも言及しており、厳しい評価を下している。さらに、ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁は、ウクライナ戦争や中国での都市封鎖(ロックダウン)を背景とした供給網の混乱が長期化した場合、米労働市場に一定の減速が生じたとしても一段の引き締めが必要との考えを示した。
FOMCの通過後もむしろ金融引き締め懸念が強まるなか、一方で、米マイクロソフト共同創業者のビル・ゲイツ氏は、こうした世界的に進む積極的な金融引き締めが世界景気の減速を招くとし、「大いに気がかりだ」と言及。普段、米経済に対して強気な発言が多い、JPモルガン・チェースの最高経営責任者(CEO)ジェイミー・ダイモン氏も最近は世界経済の減速を懸念した見方を示しており、市場関係者だけでなく、多方面での著名実業家からもこうした弱気な発言が増えてきているのは気がかりだ。
2日の当欄「イベント通過後はあく抜け? 期待の裏に不安要素も」において記述したが、米株式から大量の資金流出を誘発する「臨界点」とも指摘されている、S&P500指数の4000割れが徐々に近づいているのも懸念要素。今週の11日には米4月消費者物価指数(CPI)が発表予定だ。それまでの間、同水準をどうにかキープし、CPIでのインフレピークアウト確認後に買い戻しが強まる展開に期待したいばかりだ。
午後の日経平均は軟調もみ合いとなりそうだ。CPI確認後はあく抜け感が強まることを予想する向きが多いが、発表直前まではヘッジ売りが膨らむ可能性もあり、今晩以降の米株市場の動向が注目される。前場にすでに大きく下落している東京市場だが、時間外取引のNYダウ先物が軟調ななか、押し目買いは期待しにくい。
(仲村幸浩)12:10作成 <AK>
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