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アイ・アールジャパンホールディングスのニュース
*12:13JST 日経平均は反発、自律反発の買い広がる
日経平均は反発。187.92円高の32590.33円(出来高概算6億3007万株)で前場の取引を終えている。
前週末22日の米国株式市場のダウ平均は106.58ドル安(-0.31%)と続落。長期金利の上昇が一段落したが、9月サービス業や総合PMI速報値の悪化を嫌気した。ハイテク株は金利の低下で堅調に推移したが、連邦準備制度理事会(FRB)高官のタカ派発言を受けて終盤にかけ下落に転じた。原油高や年内の追加利上げの可能性、政府機関閉鎖の可能性や自動車労働組合(UAW)のスト継続リスクが警戒されて相場の戻りは鈍かった。ナスダック総合指数は小幅続落、主要株価指数がそろって下落した米株市場を横目に、本日の日経平均は上昇スタートとなった。朝方に上げ幅を縮小したが、プラス圏での推移となっている。
個別では、レーザーテック<6920>やディスコ<6146>、東エレク<8035>などの半導体関連株が堅調に推移。ソフトバンクG<9984>、NTT<9432>、神戸製鋼所<5406>、カプコン<9697>、ソニーG<6758>、JT<2914>なども上昇した。そのほか、自社株買いやSBIグループとの提携深化策を発表したダブルスタンダード<3925>、転移性乳がん対象新薬の第3相試験結果を好感された第一三共<4568>などが急騰、ラクーンHD<3031>、九電工<1959>、平和堂<8276>などが値上がり率上位に顔を出した。
一方、川崎汽船<9107>や商船三井<9104>などの海運株、金融緩和策の長期化意識で三井住友<8316>や三菱UFJ<8306>、みずほ<8411>などの金融株が軟調に推移。また、キーエンス<6861>、ファーストリテ<9983>、東京電力HD<9501>、SANKYO<6417>、オリエンタルランド<4661>、信越化<4063>なども下落。そのほか、上半期業績見通しや中間期末配当計画を嫌気されたIRJ-HD<6035>が急落、ダイレクトマーケティングミックス<7354>、三菱製紙<3864>などが値下がり率上位に顔を出した。
セクターでは、医薬品、小売業、食料品が上昇率上位となった一方で、銀行業、海運業、保険業が下落率上位となった。東証プライムの値上がり銘柄は全体の74%、対して値下がり銘柄は23%となっている。
9月25日の日経平均は前週末比114.85円高の32517.26円と5日ぶり反発でスタートした。シカゴ日経225先物清算値(12月限)は、大阪比5円安の32265円。本日の日経平均は前週の大幅な下落を受けて、いったんは自律反発が意識される展開となっている。そのほか、上海総合指数や香港ハンセンなどアジア市況は軟調に推移している。
新興市場も買い手優位の状況が続いている。マザーズ指数は上昇スタート後じりじりと上げ幅を広げてプラス圏で推移、グロース市場の時価総額上位銘柄で構成される東証グロース市場Core指数は下落スタート後にプラス圏に浮上する展開となっている。米長期金利の上昇に一服感が台頭していることはバリュエーション面での割高感が意識されやすい新興株の追い風となっている。また、マザーズ指数は前週一時1月4日以来の年初来安値水準まで大きく下落しており、自律反発狙いの買いが続きやすいだろう。前引け時点での東証グロース市場Core指数は0.30%高、東証マザーズ指数は0.54%高となった。
さて、日銀は前週末に、金融政策決定会合で長短金利操作を柱とする現在の大規模な金融緩和の維持を決定した。前回の7月会合で0.5%から事実上1%に引き上げた長期金利の変動許容幅は、今回据え置いている。植田日銀総裁は金融政策を修正する時期について「到底決め打ちできない」と発言し、「引き締めが遅れて2%を超えるインフレ率が持続するリスクよりも、拙速な引き締めで2%を実現できなくなるリスクの方が大きい」との認識を変更していない姿勢がうかがえた。これを受けて本日は、金利上昇に伴い貸出の利ざやが拡大するとの期待から買われていた銀行株中心に売られる一方で、前週軟調に推移していた半導体関連株などに買い戻しの動きが広がっている。
一方、米連邦準備理事制度(FRB)は、前週の連邦公開市場委員会(FOMC)で、フェデラルファンド(FF)金利誘導目標の据え置きを決めたが、年内あと1回の追加利上げと政策金利をより高い水準で長く維持する可能性を示唆していた。今週29日に個人消費支出(PCE)価格指数が発表されるが、食料品とエネルギーを除くコア指数の上昇率が前年同月比3.9%(前月4.2%)と、約2年ぶりに4%を割り込む見通しとなっている。
ただ、インフレが鈍化傾向にある一方、4-6月期GDP確定値は改定値の2.1%成長から2.3%成長に上方修正される見通しとなっている。インフレの鈍化が滞る、もしくは予想以上の成長率に上方修正された場合には、年内の追加利上げ観測が強まる可能性があろう。また、米10年債利回りは依然として高水準に達しているほか、VIX指数も17.20と高水準で推移している。さらには、政府機関閉鎖の可能性、原油高などのリスク要因も目立ってきており、米株式市場を中心に相場動向には注視する必要がある。
そのほか、アメリカの元財務長官で経済学者のサマーズ氏が、Bloombergのインタビューでソフトランディングの可能性とスタグフレーションの可能性について語っている。米国の失業率が再度4.1%を超えそうななか、ローンの滞納率の増加について指摘している。また、「ここ数十年に起こったすべての景気後退の前には人々がソフトランディングについて語っていた。」と述べている。こういったインタビューの内容も、今後の相場動向を予測するうえでは、意識しておきたい。
さて、9月22日に発表された最新週(9月11日~9月15日)の投資部門別売買動向によると、海外投資家は現物株を2週連続で売り越した。売り越し金額は2781億円となるなか、個人投資家も現物株を2週ぶりに売り越した。年金基金の売買動向を反映するとされる信託銀行も2週連続の売り越しとなった。さて、後場の日経平均はプラス圏での堅調推移を継続できるか。積極的に買い進む材料に乏しい中ではあるが、個別株中心に物色が継続するか注目しておきたい。
(山本 泰三)
<AK>
前週末22日の米国株式市場のダウ平均は106.58ドル安(-0.31%)と続落。長期金利の上昇が一段落したが、9月サービス業や総合PMI速報値の悪化を嫌気した。ハイテク株は金利の低下で堅調に推移したが、連邦準備制度理事会(FRB)高官のタカ派発言を受けて終盤にかけ下落に転じた。原油高や年内の追加利上げの可能性、政府機関閉鎖の可能性や自動車労働組合(UAW)のスト継続リスクが警戒されて相場の戻りは鈍かった。ナスダック総合指数は小幅続落、主要株価指数がそろって下落した米株市場を横目に、本日の日経平均は上昇スタートとなった。朝方に上げ幅を縮小したが、プラス圏での推移となっている。
個別では、レーザーテック<6920>やディスコ<6146>、東エレク<8035>などの半導体関連株が堅調に推移。ソフトバンクG<9984>、NTT<9432>、神戸製鋼所<5406>、カプコン<9697>、ソニーG<6758>、JT<2914>なども上昇した。そのほか、自社株買いやSBIグループとの提携深化策を発表したダブルスタンダード<3925>、転移性乳がん対象新薬の第3相試験結果を好感された第一三共<4568>などが急騰、ラクーンHD<3031>、九電工<1959>、平和堂<8276>などが値上がり率上位に顔を出した。
一方、川崎汽船<9107>や商船三井<9104>などの海運株、金融緩和策の長期化意識で三井住友<8316>や三菱UFJ<8306>、みずほ<8411>などの金融株が軟調に推移。また、キーエンス<6861>、ファーストリテ<9983>、東京電力HD<9501>、SANKYO<6417>、オリエンタルランド<4661>、信越化<4063>なども下落。そのほか、上半期業績見通しや中間期末配当計画を嫌気されたIRJ-HD<6035>が急落、ダイレクトマーケティングミックス<7354>、三菱製紙<3864>などが値下がり率上位に顔を出した。
セクターでは、医薬品、小売業、食料品が上昇率上位となった一方で、銀行業、海運業、保険業が下落率上位となった。東証プライムの値上がり銘柄は全体の74%、対して値下がり銘柄は23%となっている。
9月25日の日経平均は前週末比114.85円高の32517.26円と5日ぶり反発でスタートした。シカゴ日経225先物清算値(12月限)は、大阪比5円安の32265円。本日の日経平均は前週の大幅な下落を受けて、いったんは自律反発が意識される展開となっている。そのほか、上海総合指数や香港ハンセンなどアジア市況は軟調に推移している。
新興市場も買い手優位の状況が続いている。マザーズ指数は上昇スタート後じりじりと上げ幅を広げてプラス圏で推移、グロース市場の時価総額上位銘柄で構成される東証グロース市場Core指数は下落スタート後にプラス圏に浮上する展開となっている。米長期金利の上昇に一服感が台頭していることはバリュエーション面での割高感が意識されやすい新興株の追い風となっている。また、マザーズ指数は前週一時1月4日以来の年初来安値水準まで大きく下落しており、自律反発狙いの買いが続きやすいだろう。前引け時点での東証グロース市場Core指数は0.30%高、東証マザーズ指数は0.54%高となった。
さて、日銀は前週末に、金融政策決定会合で長短金利操作を柱とする現在の大規模な金融緩和の維持を決定した。前回の7月会合で0.5%から事実上1%に引き上げた長期金利の変動許容幅は、今回据え置いている。植田日銀総裁は金融政策を修正する時期について「到底決め打ちできない」と発言し、「引き締めが遅れて2%を超えるインフレ率が持続するリスクよりも、拙速な引き締めで2%を実現できなくなるリスクの方が大きい」との認識を変更していない姿勢がうかがえた。これを受けて本日は、金利上昇に伴い貸出の利ざやが拡大するとの期待から買われていた銀行株中心に売られる一方で、前週軟調に推移していた半導体関連株などに買い戻しの動きが広がっている。
一方、米連邦準備理事制度(FRB)は、前週の連邦公開市場委員会(FOMC)で、フェデラルファンド(FF)金利誘導目標の据え置きを決めたが、年内あと1回の追加利上げと政策金利をより高い水準で長く維持する可能性を示唆していた。今週29日に個人消費支出(PCE)価格指数が発表されるが、食料品とエネルギーを除くコア指数の上昇率が前年同月比3.9%(前月4.2%)と、約2年ぶりに4%を割り込む見通しとなっている。
ただ、インフレが鈍化傾向にある一方、4-6月期GDP確定値は改定値の2.1%成長から2.3%成長に上方修正される見通しとなっている。インフレの鈍化が滞る、もしくは予想以上の成長率に上方修正された場合には、年内の追加利上げ観測が強まる可能性があろう。また、米10年債利回りは依然として高水準に達しているほか、VIX指数も17.20と高水準で推移している。さらには、政府機関閉鎖の可能性、原油高などのリスク要因も目立ってきており、米株式市場を中心に相場動向には注視する必要がある。
そのほか、アメリカの元財務長官で経済学者のサマーズ氏が、Bloombergのインタビューでソフトランディングの可能性とスタグフレーションの可能性について語っている。米国の失業率が再度4.1%を超えそうななか、ローンの滞納率の増加について指摘している。また、「ここ数十年に起こったすべての景気後退の前には人々がソフトランディングについて語っていた。」と述べている。こういったインタビューの内容も、今後の相場動向を予測するうえでは、意識しておきたい。
さて、9月22日に発表された最新週(9月11日~9月15日)の投資部門別売買動向によると、海外投資家は現物株を2週連続で売り越した。売り越し金額は2781億円となるなか、個人投資家も現物株を2週ぶりに売り越した。年金基金の売買動向を反映するとされる信託銀行も2週連続の売り越しとなった。さて、後場の日経平均はプラス圏での堅調推移を継続できるか。積極的に買い進む材料に乏しい中ではあるが、個別株中心に物色が継続するか注目しておきたい。
(山本 泰三)
<AK>
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