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イビデンのニュース
日経平均は続落。61.03円安の27692.34円(出来高概算5億9038万株)で前場の取引を終えている。
2日の米株式市場でNYダウは617.75ドル高(+1.81%)と大幅反発。連日の下落を受けた値ごろ感からの買いが先行。製薬会社のファイザーが同社の新型コロナワクチンがオミクロン変異株に対しても効果があると楽観的な見通しを示したことも後押しした。また、バイデン大統領が3日に政府機関閉鎖に陥ることは予想していないと発言すると一段高に。ハイテク株比率の高いナスダック総合指数も+0.83%と反発。将来の株価変動率を表す、「恐怖指数」とも呼ばれるVIX指数は-3.17の27.95と低下した。
米株高を支えに日経平均は87.68円高の27841.05円でスタート。ただ、金融政策の判断材料として重要な米雇用統計が今晩発表予定なだけに、金利動向に敏感な半導体関連を中心とした値がさハイテク株には売りが先行し、日経平均も直後にマイナスに転じた。その後は再びプラス圏に浮上したが、改めて売り押されると、一時27588.61円まで下押しした。前引けにかけては下げ渋って前日終値近辺まで戻したが、引け直前にはまたも失速した。
個別では、レーザーテック<6920>、東エレク<8035>、ルネサス<6723>、スクリン<7735>、SUMCO<3436>などの半導体関連株が大幅に下落。ソフトバンクG<9984>、ファナック<6954>、太陽誘電<6976>、任天堂<7974>なども大きく下落した。11月既存店売上高が4カ月連続で前年割れとなったファーストリテ<9983>や、キーエンス<6861>、アドバンテスト<6857>、エムスリー<2413>、富士フイルム<4901>なども安い。自社株TOB実施に向けたCB発行を発表したコーエーテクモ<3635>は需給懸念から大きく下落。8-10月期も2割超の営業減益が続いたラクーンHD<3031>は急落し東証1部値下がり率トップとなっている。
一方、オミクロン株に対する警戒感後退からJAL<9201>、OLC<4661>、資生堂<
4911>、JR東海<9022>、アサヒ<2502>などの旅行・レジャー関連などの銘柄が大幅高。
デンソー<6902>、日産自<7201>などの輸送用機器の一角も大きく上昇。そのほか、ダイキン<6367>、リクルートHD<6098>、三井住友<8316>、三菱商事<8058>、日本製鉄<5401>、シマノ<7309>、ZHD<4689>、イビデン<4062>などが高い。第1四半期決算で見直しにつながったアルチザ<6778>は急伸し、国内証券の投資判断格上げが観測された飯田GHD<3291>、11月既存店売上が2カ月連続でプラスになったアダストリア<2685>なども買われた。
セクターでは電気・ガス業、その他製品、電気機器などが下落率上位となっている一方、空運業、海運業、陸運業などが上昇率上位となっている。東証1部の値下がり銘柄は全体の15%、対して値上がり銘柄は82%となっている。
前場の日経平均は下落。前日のNYダウが600ドル超と大きく反発したのに比べるとあまりに弱い。東証1部全体では8割以上の銘柄が上昇しており、TOPIXは+0.55%と上昇しているが、上昇率はやはり相対的に物足りない。そもそも直近下落が続いていたとはいえ、史上最高値圏からまだ調整したに過ぎない米国株に対し、日経平均などは年初来安値圏にあり、立ち位置が異なる。それにも関わらず、下落する時は日本株の方の下落率が大きく、反発するときは日本株の方の上昇率が小さいとは、なんとも悲しい光景だ。オミクロン株が話題に上る前に3万円回復が目標とされていた日経平均はいまや27000円台にあり、28000円の回復すら遠く及ばない水準だ。この日本株の独り負け状態は歯がゆいばかりである。
前日、東京証券取引所が発表した11月第4週(11月22~26日)の投資主体別売買動向によると、海外投資家は現物と先物の合計で4800億円超、うち現物株で2200億円超も売り越していた。週末にオミクロン株の報道があり、相場は急落していたとはいえ、買い戻しが前提の先物だけでなく、現物株でも大きめに売り越していたことは気になる。世界的な株価指数構成銘柄からの日本株の除外や、岸田政権による金融所得課税引き上げなど、色々とあわせて考えると、海外投資家はどんどん日本株から遠ざかっている気がしてならない。
市場関係者の間では、海外投資家の年初来からの大幅な売り越しポジションに着目し、日本株の買い戻し余地は大きいということを投資の論点としてよく挙げる。しかし、思い返してみれば、昨年末や今年初めの時点でも既に、「直近2~3年の海外勢は日本株を大量に売り越しているため、今年は大幅な買い戻しが期待される」といった話が出ていた。
しかし、結果として、海外勢は今年も今のところは大きく売り越しだ。思わず、海外勢はもはや日本株を見放しているのではないだろうか、と勘ぐってしまうほどだ。
企業業績の動向などは当たり前だが、それ以外のところで、やはり、もっと大きな枠組みとして、日本経済の具体的な成長戦略を描くなど、国としての成長力をしっかりと示すことなどが必要なのではないだろうか。政治面での大きな動きなど、企業業績以外のところでの変革を、海外投資家は求めているような気がしてならない。
さて、ややテーマが大きすぎる話になってしまったが、後場の日経平均は引き続き冴えない動きが続きそうだ。香港ハンセン指数が下落しているほか、時間外の米株価指数先物も軟調に推移。今晩の米雇用統計を前に様子見ムードが強まりやすいなか、持ち高調整や手仕舞い売りに押されやすいだろう。
<AK>
2日の米株式市場でNYダウは617.75ドル高(+1.81%)と大幅反発。連日の下落を受けた値ごろ感からの買いが先行。製薬会社のファイザーが同社の新型コロナワクチンがオミクロン変異株に対しても効果があると楽観的な見通しを示したことも後押しした。また、バイデン大統領が3日に政府機関閉鎖に陥ることは予想していないと発言すると一段高に。ハイテク株比率の高いナスダック総合指数も+0.83%と反発。将来の株価変動率を表す、「恐怖指数」とも呼ばれるVIX指数は-3.17の27.95と低下した。
米株高を支えに日経平均は87.68円高の27841.05円でスタート。ただ、金融政策の判断材料として重要な米雇用統計が今晩発表予定なだけに、金利動向に敏感な半導体関連を中心とした値がさハイテク株には売りが先行し、日経平均も直後にマイナスに転じた。その後は再びプラス圏に浮上したが、改めて売り押されると、一時27588.61円まで下押しした。前引けにかけては下げ渋って前日終値近辺まで戻したが、引け直前にはまたも失速した。
個別では、レーザーテック<6920>、東エレク<8035>、ルネサス<6723>、スクリン<7735>、SUMCO<3436>などの半導体関連株が大幅に下落。ソフトバンクG<9984>、ファナック<6954>、太陽誘電<6976>、任天堂<7974>なども大きく下落した。11月既存店売上高が4カ月連続で前年割れとなったファーストリテ<9983>や、キーエンス<6861>、アドバンテスト<6857>、エムスリー<2413>、富士フイルム<4901>なども安い。自社株TOB実施に向けたCB発行を発表したコーエーテクモ<3635>は需給懸念から大きく下落。8-10月期も2割超の営業減益が続いたラクーンHD<3031>は急落し東証1部値下がり率トップとなっている。
一方、オミクロン株に対する警戒感後退からJAL<9201>、OLC<4661>、資生堂<
4911>、JR東海<9022>、アサヒ<2502>などの旅行・レジャー関連などの銘柄が大幅高。
デンソー<6902>、日産自<7201>などの輸送用機器の一角も大きく上昇。そのほか、ダイキン<6367>、リクルートHD<6098>、三井住友<8316>、三菱商事<8058>、日本製鉄<5401>、シマノ<7309>、ZHD<4689>、イビデン<4062>などが高い。第1四半期決算で見直しにつながったアルチザ<6778>は急伸し、国内証券の投資判断格上げが観測された飯田GHD<3291>、11月既存店売上が2カ月連続でプラスになったアダストリア<2685>なども買われた。
セクターでは電気・ガス業、その他製品、電気機器などが下落率上位となっている一方、空運業、海運業、陸運業などが上昇率上位となっている。東証1部の値下がり銘柄は全体の15%、対して値上がり銘柄は82%となっている。
前場の日経平均は下落。前日のNYダウが600ドル超と大きく反発したのに比べるとあまりに弱い。東証1部全体では8割以上の銘柄が上昇しており、TOPIXは+0.55%と上昇しているが、上昇率はやはり相対的に物足りない。そもそも直近下落が続いていたとはいえ、史上最高値圏からまだ調整したに過ぎない米国株に対し、日経平均などは年初来安値圏にあり、立ち位置が異なる。それにも関わらず、下落する時は日本株の方の下落率が大きく、反発するときは日本株の方の上昇率が小さいとは、なんとも悲しい光景だ。オミクロン株が話題に上る前に3万円回復が目標とされていた日経平均はいまや27000円台にあり、28000円の回復すら遠く及ばない水準だ。この日本株の独り負け状態は歯がゆいばかりである。
前日、東京証券取引所が発表した11月第4週(11月22~26日)の投資主体別売買動向によると、海外投資家は現物と先物の合計で4800億円超、うち現物株で2200億円超も売り越していた。週末にオミクロン株の報道があり、相場は急落していたとはいえ、買い戻しが前提の先物だけでなく、現物株でも大きめに売り越していたことは気になる。世界的な株価指数構成銘柄からの日本株の除外や、岸田政権による金融所得課税引き上げなど、色々とあわせて考えると、海外投資家はどんどん日本株から遠ざかっている気がしてならない。
市場関係者の間では、海外投資家の年初来からの大幅な売り越しポジションに着目し、日本株の買い戻し余地は大きいということを投資の論点としてよく挙げる。しかし、思い返してみれば、昨年末や今年初めの時点でも既に、「直近2~3年の海外勢は日本株を大量に売り越しているため、今年は大幅な買い戻しが期待される」といった話が出ていた。
しかし、結果として、海外勢は今年も今のところは大きく売り越しだ。思わず、海外勢はもはや日本株を見放しているのではないだろうか、と勘ぐってしまうほどだ。
企業業績の動向などは当たり前だが、それ以外のところで、やはり、もっと大きな枠組みとして、日本経済の具体的な成長戦略を描くなど、国としての成長力をしっかりと示すことなどが必要なのではないだろうか。政治面での大きな動きなど、企業業績以外のところでの変革を、海外投資家は求めているような気がしてならない。
さて、ややテーマが大きすぎる話になってしまったが、後場の日経平均は引き続き冴えない動きが続きそうだ。香港ハンセン指数が下落しているほか、時間外の米株価指数先物も軟調に推移。今晩の米雇用統計を前に様子見ムードが強まりやすいなか、持ち高調整や手仕舞い売りに押されやすいだろう。
<AK>
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