417円
エニグモのニュース
17日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
・日経平均は5日続落、相次ぐ金融緩和でも市場安定遠く
・ドル・円は伸び悩み、日本株の反落で円売り後退
・値下がり寄与トップはファーストリテ<9983>、同2位はファミリーマート<8028>
■日経平均は5日続落、相次ぐ金融緩和でも市場安定遠く
日経平均は5日続落。78.70円安の16923.34円(出来高概算14億1000万株)で前場の取引を終えている。
16日の米株式市場でNYダウは大幅反落し、2997ドル安と過去最大の下げ幅を再び更新。下落率は12.9%に達した。連邦準備理事会(FRB)が緊急利下げしたものの、逆に投資家の恐怖感につながり、取引開始直後に「サーキットブレーカー」が発動されて取引が一時停止。さらに、トランプ大統領が会見で新型コロナウイルスによる危機が7-8月頃まで継続する可能性があると警告すると、下げ幅を一段と広げ安値圏で引けた。本日の日経平均もこうした流れを引き継いで275円安からスタートしたが、前日に日銀の黒田総裁が強調した上場投資信託(ETF)の買い入れ増額への期待から切り返し、一時17557.04円(555.00円高)まで上昇。しかし、アジア株が軟調なことから再びマイナス転換するなど荒い値動きだった。
個別では、ソフトバンクG<9984>や武田薬<4502>が2%超下落したほか、三菱UFJ<8306>、ファーストリテ<9983>、東エレク<8035>なども軟調。コマツ<6301>は世界的な景気悪化による建設機械の落ち込みが警戒され、5%の下落となった。前期業績を下方修正したJフロント<3086>、2月既存店売上高がネガティブ視されたイオンファン<4343>も売られ、ミサワ<3169>などが東証1部下落率上位に顔を出した。一方、ソニー<6758>や任天堂<7974>が大きく上昇。外出手控えによるゲーム機需要の増加が意識されたようだ。トヨタ自<7203>やOLC<4661>も上げが目立った。決算発表銘柄ではツルハHD<3391>が買い優勢で、エニグモ<3665>はストップ高を付けた。
セクターでは、保険業、鉱業、不動産業などが下落率上位。半面、電気・ガス業、水産・農林業、パルプ・紙などが上昇率上位だった。東証1部の値下がり銘柄数は1055、対する値上がり銘柄数は1043とほぼ拮抗した。
本日の日経平均はここまでで既に上下の値幅1178.10円と荒い値動きになっている。前日に日銀は前倒しで開いた金融政策決定会合でETF購入額を年12兆円に倍増することなどを決め、黒田総裁も会見で買い入れを強化する姿勢を打ち出した。日経平均の朝安後の強い切り返しに、市場では「前場から買い入れを実施している可能性がある」との声も聞かれた。なお、東証株価指数(TOPIX)は0.37%の上昇で前場を折り返しており、取引終了後の日銀発表でETF買い実施が確認されれば、従来の姿勢を大きく変更したとして注目されるだろう。
ただ、前日もモルガン・スタンレーMUFG証券やJPモルガン証券といった外資系証券がTOPIX先物を大きく売り越していた。先週末の当欄でも指摘したが、依然として海外投資家の売り圧力が強いことが窺える。3月第1週(2-6日)の外国人投資家の現物株と株価指数先物を合わせた売り越し額が1兆1000億円超に上ったことを踏まえると、日銀のETF買い増額でも相場を大きく押し上げるまでに至るかは不透明だ。
米国ではNYダウが3000ドル近い大幅下落となったが、金融市場では既にマーケットメーク機能に支障が出ているもようで、買い持ち高を抱え動けないファンドもあるようだ。解約停止などの動きが出てくれば、市場の不安心理はさらに増大する可能性がある。トランプ氏が夏場まで新型コロナ危機が続く可能性を示唆したことも金融市場や実体経済に重くのしかかる。世界的に金融緩和の動きが相次ぐが、従前より述べているとおり市場が安定を取り戻すのは遠いと考えざるを得ない。
■ドル・円は伸び悩み、日本株の反落で円売り後退
17日午前の東京市場でドル・円は伸び悩み。日経平均株価が寄り付き直後に大幅安に振れた後、いったん大きく切り返した。その後、日本株が再び下げに転じたことで、株高を好感した円売りは後退。一方、時間外取引の米株式先物は大幅高だが、米長期金利は戻りが鈍く、一段のドル買いは抑制されているもよう。
ここまでの取引レンジは、ドル・円は105円90銭から107円03銭、ユーロ・円は118円22銭から119円50銭、ユーロ・ドルは1.1158ドルから1.1188ドルで推移。
■後場のチェック銘柄
・カルナバイオサイエンス<4572>、セルソース<4880>など、15銘柄がストップ高
※一時ストップ高(気配値)を含みます
・値下がり寄与トップはファーストリテ<9983>、同2位はファミリーマート<8028>
■経済指標・要人発言
【金融政策】
・米連邦準備制度理事会(FRB):政策金利:1.00-1.25%から0.00-0.25%に引き下げ
・NZ準備銀行:政策金利1.00%から0.25%に引き下げ
【要人発言】
・豪準備銀行・議事要旨
「経済支援のため一段の緩和的な金融政策の用意がある」
「長期的な低金利が必要」
「新型ウイルスを短期的に抑えられる可能性は非常に低い」
・麻生財務相
「下方リスクに備えあらゆる政策手段をとる」
「市場動向に緊張感を持って、G7、G20の合意に沿って適切に対応する」
<国内>
・13:30 1月鉱工業生産確報値
<海外>
特になし
<HH>
・日経平均は5日続落、相次ぐ金融緩和でも市場安定遠く
・ドル・円は伸び悩み、日本株の反落で円売り後退
・値下がり寄与トップはファーストリテ<9983>、同2位はファミリーマート<8028>
■日経平均は5日続落、相次ぐ金融緩和でも市場安定遠く
日経平均は5日続落。78.70円安の16923.34円(出来高概算14億1000万株)で前場の取引を終えている。
16日の米株式市場でNYダウは大幅反落し、2997ドル安と過去最大の下げ幅を再び更新。下落率は12.9%に達した。連邦準備理事会(FRB)が緊急利下げしたものの、逆に投資家の恐怖感につながり、取引開始直後に「サーキットブレーカー」が発動されて取引が一時停止。さらに、トランプ大統領が会見で新型コロナウイルスによる危機が7-8月頃まで継続する可能性があると警告すると、下げ幅を一段と広げ安値圏で引けた。本日の日経平均もこうした流れを引き継いで275円安からスタートしたが、前日に日銀の黒田総裁が強調した上場投資信託(ETF)の買い入れ増額への期待から切り返し、一時17557.04円(555.00円高)まで上昇。しかし、アジア株が軟調なことから再びマイナス転換するなど荒い値動きだった。
個別では、ソフトバンクG<9984>や武田薬<4502>が2%超下落したほか、三菱UFJ<8306>、ファーストリテ<9983>、東エレク<8035>なども軟調。コマツ<6301>は世界的な景気悪化による建設機械の落ち込みが警戒され、5%の下落となった。前期業績を下方修正したJフロント<3086>、2月既存店売上高がネガティブ視されたイオンファン<4343>も売られ、ミサワ<3169>などが東証1部下落率上位に顔を出した。一方、ソニー<6758>や任天堂<7974>が大きく上昇。外出手控えによるゲーム機需要の増加が意識されたようだ。トヨタ自<7203>やOLC<4661>も上げが目立った。決算発表銘柄ではツルハHD<3391>が買い優勢で、エニグモ<3665>はストップ高を付けた。
セクターでは、保険業、鉱業、不動産業などが下落率上位。半面、電気・ガス業、水産・農林業、パルプ・紙などが上昇率上位だった。東証1部の値下がり銘柄数は1055、対する値上がり銘柄数は1043とほぼ拮抗した。
本日の日経平均はここまでで既に上下の値幅1178.10円と荒い値動きになっている。前日に日銀は前倒しで開いた金融政策決定会合でETF購入額を年12兆円に倍増することなどを決め、黒田総裁も会見で買い入れを強化する姿勢を打ち出した。日経平均の朝安後の強い切り返しに、市場では「前場から買い入れを実施している可能性がある」との声も聞かれた。なお、東証株価指数(TOPIX)は0.37%の上昇で前場を折り返しており、取引終了後の日銀発表でETF買い実施が確認されれば、従来の姿勢を大きく変更したとして注目されるだろう。
ただ、前日もモルガン・スタンレーMUFG証券やJPモルガン証券といった外資系証券がTOPIX先物を大きく売り越していた。先週末の当欄でも指摘したが、依然として海外投資家の売り圧力が強いことが窺える。3月第1週(2-6日)の外国人投資家の現物株と株価指数先物を合わせた売り越し額が1兆1000億円超に上ったことを踏まえると、日銀のETF買い増額でも相場を大きく押し上げるまでに至るかは不透明だ。
米国ではNYダウが3000ドル近い大幅下落となったが、金融市場では既にマーケットメーク機能に支障が出ているもようで、買い持ち高を抱え動けないファンドもあるようだ。解約停止などの動きが出てくれば、市場の不安心理はさらに増大する可能性がある。トランプ氏が夏場まで新型コロナ危機が続く可能性を示唆したことも金融市場や実体経済に重くのしかかる。世界的に金融緩和の動きが相次ぐが、従前より述べているとおり市場が安定を取り戻すのは遠いと考えざるを得ない。
■ドル・円は伸び悩み、日本株の反落で円売り後退
17日午前の東京市場でドル・円は伸び悩み。日経平均株価が寄り付き直後に大幅安に振れた後、いったん大きく切り返した。その後、日本株が再び下げに転じたことで、株高を好感した円売りは後退。一方、時間外取引の米株式先物は大幅高だが、米長期金利は戻りが鈍く、一段のドル買いは抑制されているもよう。
ここまでの取引レンジは、ドル・円は105円90銭から107円03銭、ユーロ・円は118円22銭から119円50銭、ユーロ・ドルは1.1158ドルから1.1188ドルで推移。
■後場のチェック銘柄
・カルナバイオサイエンス<4572>、セルソース<4880>など、15銘柄がストップ高
※一時ストップ高(気配値)を含みます
・値下がり寄与トップはファーストリテ<9983>、同2位はファミリーマート<8028>
■経済指標・要人発言
【金融政策】
・米連邦準備制度理事会(FRB):政策金利:1.00-1.25%から0.00-0.25%に引き下げ
・NZ準備銀行:政策金利1.00%から0.25%に引き下げ
【要人発言】
・豪準備銀行・議事要旨
「経済支援のため一段の緩和的な金融政策の用意がある」
「長期的な低金利が必要」
「新型ウイルスを短期的に抑えられる可能性は非常に低い」
・麻生財務相
「下方リスクに備えあらゆる政策手段をとる」
「市場動向に緊張感を持って、G7、G20の合意に沿って適切に対応する」
<国内>
・13:30 1月鉱工業生産確報値
<海外>
特になし
<HH>
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