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パソナグループのニュース
日経平均は4日続落。151.31円安の28640.22円(出来高概算4億1000万株)で前場の取引を終えている。
6月30日の米株式市場でNYダウは続伸し、210ドル高となった。6月のADP雇用統計で非農業部門の雇用者数の伸びが市場予想を上回り、労働市場の回復期待から景気敏感株を中心に買いが入った。一方、高値圏にあるハイテク株には利益確定の売りが出て、ナスダック総合指数は0.2%の下落。本日の日経平均はNYダウの上昇を好感して40円高からスタートしたが、寄り付き直後をこの日の高値にマイナス転換した。それでも朝方は前日終値近辺でもみ合っていたが、その後やや弱含み、前引けにかけて28631.87円(159.66円安)まで下落する場面があった。
個別では、ソフトバンクG<9984>、トヨタ自<7203>、エーザイ<4523>、東エレク<8035>、任天堂<7974>などがさえない。売買代金トップのレーザーテック<6920>も小安く前場を折り返した。郵船<9101>や商船三井<9104>といった海運株は軟調ぶりが目立つ。三菱電<6503>は不適切検査が相次ぎ伝わったことで5%超の下落となり、前日大きく買われたベイカレント<6532>は急反落。また、業績上方修正のマルマエ<6264>は材料出尽くし感から売りがかさみ、東証1部下落率上位に顔を出している。一方、ソニーG<6758>やファーストリテ<9983>は小じっかり。ニトリHD<9843>は決算が好感されて買い優勢となっている。また、業績上方修正のパソナ<2168>が急伸し、パイプドHD<3919>などとともに東証1部上昇率上位に顔を出している。
セクターでは、海運業、情報・通信業、ゴム製品などが下落率上位。一方、空運業、保険業、鉱業などが上昇率上位だった。東証1部の値下がり銘柄は全体の53%、対して値上がり銘柄は40%となっている。
前日のNYダウが200ドル超上昇したにもかかわらず、本日の日経平均は3ケタの下落で前場の取引を終えた。日足チャートを見ると、値幅こそ大きくないが本日含め5日連続で陰線となっており、上値切り下げの形状。さすがに上値の重さを意識する向きが増えてきただろう。個別に見ても、堅調な値動きが続いていた海運株など高値圏にある銘柄の売り圧力が強い印象だ。ここまでの東証1部売買代金は1兆円割れと低調。新興市場でもマザーズ指数が-0.42%と反落している。一昨日の当欄で取り上げた日本電解<5759>など直近上場銘柄の一角が買われているが、全般にやや利益確定売り優勢だ。
ADP雇用統計での雇用者数の上振れはこのところ値上がりしていたハイテク株から景気敏感株への短期的なシフトを誘った。ただ、ADP雇用統計の方がその後発表される米政府の雇用統計より強めの数値が出る傾向がここ数カ月見られるため、やはり週末が本番と積極的な売買を手控える向きは少なくないだろう。
また、日本国内では東京都の新型コロナウイルス新規感染者数が6月30日、5月26日以来の700人超えとなった。東京五輪・パラリンピックでの更なる感染拡大を危ぶむ声が国内外で増えてくる可能性はある。7月は上場投資信託(ETF)の分配金支払いに伴う売り需要が7000億円あまり発生するとの試算があり、需給面でも上値は抑えられそうだ。
こうした状況を受けてか、しばらく売買が低調だった株価指数先物にここ2日ほど外資系証券の売り越しの動きが見られるようになった。度々当欄で強調しているとおり、米国株が堅調でも日本株は目下蚊帳の外と言わざるを得ない。また、6月25日申し込み時点の信用取引の買い残高(東京・名古屋2市場、制度・一般信用合計)は3兆3643億円、日経レバETF<1570>の6月30日時点の純資産総額は3321億円となっている。
ピーク時に比べやや減ったとはいえ、ヒストリカルで見てなお高水準であることに変わりない。株式投資家が強気と言えど、買い持ち高を一段と増やす余地はさほど大きくないと考えておいた方がいいだろう。
足元で小売を中心とした3-5月期決算が発表され、今月下旬には主要企業の4-6月期決算発表が本格化するため、これらをきっかけにした見直しの動きに期待する向きもある。しかし、マルマエが業績上方修正にもかかわらず材料出尽くし感から急落しているあたり、決算発表シーズンの株価反応にも不安はある。同社は中小型株ながら、半導体関連企業等の先行指標として比較的注目度が高い。
グローバル投資家の「リフレトレード」後退も相まって、まだまだ日経平均は上値の重い展開を強いられるとの見方に変更はない。短期志向の投資家としては新規上場銘柄や材料株の短期トレードでしのぐ格好となりそうだ。
(小林大純)
<AK>
6月30日の米株式市場でNYダウは続伸し、210ドル高となった。6月のADP雇用統計で非農業部門の雇用者数の伸びが市場予想を上回り、労働市場の回復期待から景気敏感株を中心に買いが入った。一方、高値圏にあるハイテク株には利益確定の売りが出て、ナスダック総合指数は0.2%の下落。本日の日経平均はNYダウの上昇を好感して40円高からスタートしたが、寄り付き直後をこの日の高値にマイナス転換した。それでも朝方は前日終値近辺でもみ合っていたが、その後やや弱含み、前引けにかけて28631.87円(159.66円安)まで下落する場面があった。
個別では、ソフトバンクG<9984>、トヨタ自<7203>、エーザイ<4523>、東エレク<8035>、任天堂<7974>などがさえない。売買代金トップのレーザーテック<6920>も小安く前場を折り返した。郵船<9101>や商船三井<9104>といった海運株は軟調ぶりが目立つ。三菱電<6503>は不適切検査が相次ぎ伝わったことで5%超の下落となり、前日大きく買われたベイカレント<6532>は急反落。また、業績上方修正のマルマエ<6264>は材料出尽くし感から売りがかさみ、東証1部下落率上位に顔を出している。一方、ソニーG<6758>やファーストリテ<9983>は小じっかり。ニトリHD<9843>は決算が好感されて買い優勢となっている。また、業績上方修正のパソナ<2168>が急伸し、パイプドHD<3919>などとともに東証1部上昇率上位に顔を出している。
セクターでは、海運業、情報・通信業、ゴム製品などが下落率上位。一方、空運業、保険業、鉱業などが上昇率上位だった。東証1部の値下がり銘柄は全体の53%、対して値上がり銘柄は40%となっている。
前日のNYダウが200ドル超上昇したにもかかわらず、本日の日経平均は3ケタの下落で前場の取引を終えた。日足チャートを見ると、値幅こそ大きくないが本日含め5日連続で陰線となっており、上値切り下げの形状。さすがに上値の重さを意識する向きが増えてきただろう。個別に見ても、堅調な値動きが続いていた海運株など高値圏にある銘柄の売り圧力が強い印象だ。ここまでの東証1部売買代金は1兆円割れと低調。新興市場でもマザーズ指数が-0.42%と反落している。一昨日の当欄で取り上げた日本電解<5759>など直近上場銘柄の一角が買われているが、全般にやや利益確定売り優勢だ。
ADP雇用統計での雇用者数の上振れはこのところ値上がりしていたハイテク株から景気敏感株への短期的なシフトを誘った。ただ、ADP雇用統計の方がその後発表される米政府の雇用統計より強めの数値が出る傾向がここ数カ月見られるため、やはり週末が本番と積極的な売買を手控える向きは少なくないだろう。
また、日本国内では東京都の新型コロナウイルス新規感染者数が6月30日、5月26日以来の700人超えとなった。東京五輪・パラリンピックでの更なる感染拡大を危ぶむ声が国内外で増えてくる可能性はある。7月は上場投資信託(ETF)の分配金支払いに伴う売り需要が7000億円あまり発生するとの試算があり、需給面でも上値は抑えられそうだ。
こうした状況を受けてか、しばらく売買が低調だった株価指数先物にここ2日ほど外資系証券の売り越しの動きが見られるようになった。度々当欄で強調しているとおり、米国株が堅調でも日本株は目下蚊帳の外と言わざるを得ない。また、6月25日申し込み時点の信用取引の買い残高(東京・名古屋2市場、制度・一般信用合計)は3兆3643億円、日経レバETF<1570>の6月30日時点の純資産総額は3321億円となっている。
ピーク時に比べやや減ったとはいえ、ヒストリカルで見てなお高水準であることに変わりない。株式投資家が強気と言えど、買い持ち高を一段と増やす余地はさほど大きくないと考えておいた方がいいだろう。
足元で小売を中心とした3-5月期決算が発表され、今月下旬には主要企業の4-6月期決算発表が本格化するため、これらをきっかけにした見直しの動きに期待する向きもある。しかし、マルマエが業績上方修正にもかかわらず材料出尽くし感から急落しているあたり、決算発表シーズンの株価反応にも不安はある。同社は中小型株ながら、半導体関連企業等の先行指標として比較的注目度が高い。
グローバル投資家の「リフレトレード」後退も相まって、まだまだ日経平均は上値の重い展開を強いられるとの見方に変更はない。短期志向の投資家としては新規上場銘柄や材料株の短期トレードでしのぐ格好となりそうだ。
(小林大純)
<AK>
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