559円
INCLUSIVEのニュース
24日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
・日経平均は大幅に4日続落、欧州変異株拡大で景気回復懸念も過度な悲観は不要
・ドル・円は弱含み、米金利の低下で
・値下がり寄与トップはファーストリテイリング<9983>、同2位がソフトバンクG<9984>
■日経平均は大幅に4日続落、欧州変異株拡大で景気回復懸念も過度な悲観は不要
日経平均は大幅に4日続落。530.06円安の28465.86円(出来高概算8億3164万株)で前場の取引を終えている。
前日の米国株式市場ではNYダウは反落した。欧州で新型コロナウイルスが収束せずドイツがロックダウン(都市封鎖)を延長するなど世界経済の回復に不透明感が広がった。また、米10年物国債利回りの低下にもかかわらず四半期末にかけたリバランスなども影響しハイテク株も下落。原油価格の下げなども嫌気され主要株価指数は揃って下落した。この米株安の流れが市場心理を悪化させ、日経平均は230円安で始まった後は、下げ幅を拡げる展開となり、下げ幅は500円を超え、28500円も割り込む展開となった。
個別では、欧州での新型コロナ感染再拡大を嫌気してJAL<9201>などの空運株が急落。世界景気回復への懸念台頭から原油価格が下落したことで国際石油開発帝石<1605>なども大きく売られた。そのほか、売買代金上位では、米長期金利の低下を嫌気した三菱UFJ<8306>などの大手金融株や、ファーストリテ<9983>、ソフトバンクG<9984>、トヨタ<7203>、武田薬<4502>、ソニー<6758>、マネックスG<8698>、日本郵船<9101>、資生堂<4911>、三菱商事<8058>、JR東海<9022>など、値がさ株から景気敏感、内需系まで総じて冴えない展開となっている。
一方、秀和システムHDがTOB(株式公開買い付け)を実施して完全子会社化を目指すことが分かった船井電機<6839>がストップ高買い気配のまま終え、回路保護素子の新製品開発を発表した松尾電機<6969>がストップ高水準まで値を切り上げた。また、来年度の業績回復についての観測報道が伝わったオエノンHD<2533>が大幅反発。そのほか、米インテルが、西部アリゾナ州に200億ドルを投じて半導体の新工場を建設すると発表したことで、半導体製造装置の需要拡大につながるとの見方から、レーザーテック<6920>、東京エレクトロン<8035>、ニコン<7731>などの関連銘柄が大幅に上昇した。
セクターでは全面安となっており、下落率上位には空運業、海運業、鉱業、鉄鋼、銀行業などが並んでいる。東証1部の値上がり銘柄は全体の5%、対して値下がり銘柄は93%となっている。
日経平均は下値模索の展開になっている。直近までは、米国主導の景気過熱感によるインフレ懸念、それを映した米長期金利の上昇が警戒要素として、主にグロース(成長)株の重しとなっていた。
一方、新型コロナウイルスワクチンの接種ペースが加速しているほか、懸念されていた米長期金利の上昇も、その背景には力強い景気回復があることから、景気敏感株は総じて買い優勢だった。特に、インフレリスクをヘッジしやすい資源関連株が強かった。
しかし、年度末が近づくなか、機関投資家においては、これまで大きく買われてきた景気敏感株に対して利益確定売りを出そうとする動きが足元で出ていた。そうしたリバランスの動きが出てきている中で、欧州での新型コロナウイルス変異株の拡大、ドイツでのロックダウン期間の延長、景気回復シナリオへの懸念、原油などエネルギー価格の下落という負の連鎖のニュースが相次いだ。
最近では、月末にかけて指数のパフォーマンスが悪くなるというアノマリーも意識されやすいなか、米長期金利の問題や日銀の政策方針変更など、調整要素と見なされやすい材料が相次いでいた。そうした中でも景気回復だけは唯一確かなポジティブシナリオであっただけに、そこに冷や水を浴びせるような今回の欧州でのコロナ感染再拡大のニュースには神経質に反応せざるをえなかったのだろう。
このように、いまは弱気材料に反応しやすい地合いとなっているが、過度な悲観は不要と考える。変異株の拡大は確かに警戒が必要だが、世界でワクチン開発・生産そして接種ペースが加速しているなか、変異株に対してのワクチンの有効性が否定されたわけではない。これまでの大枠としてのシナリオが崩れたわけでもなく、目先の売り口実として捉えられたに過ぎないと思われる。
また、新年度相場入りになるまでは、積極的な新規の買いは期待しにくいが、逆にいえば、4月に入れば、徐々にそうした動きが期待できるとも言える。また、月末にかけても好材料が全くないわけでもなく、配当権利取りを狙った需要が一定程度は想定されるほか、月終盤の来週においては、配当再投資に伴う先物買いなども発生する見込みだ。短期的には調整とはなろうが、長期的には押し目買いの好機と捉えることができよう。
さて、後場は大きな戻りは期待できそうにもないが、前場の東証株価指数(TOPIX)が2.21%という大きな下落率で終わっていることから、日銀による上場投資信託(ETF)買いが期待できそうだ。そうした思惑のほか、日経平均は前引け時点で75日移動平均線処まで大幅に下落しているため、突っ込み警戒感からの自律反発を狙った買い戻しも入りやすそうだ。後場は下げ渋る動きを想定する。
■ドル・円は弱含み、米金利の低下で
24日午前の東京市場でドル・円は弱含み、108円半ばでやや値を下げる展開となった。米10年債利回りの低下を受け、ドルは売り優勢で主要通貨に対して下落。欧州での新型コロナウイルス再拡大で欧州通貨は売られやすいが、対ドルでは下げ渋った。
ここまでの取引レンジは、ドル・円は108円45銭から108円64銭、ユーロ・円は128円44銭から128円77銭、ユーロ・ドルは1.1836ドルから1.1855ドル。
■後場のチェック銘柄
・松尾電機<6969>、INCLUSIVE<7078>など、3銘柄がストップ高
※一時ストップ高(気配値)を含みます
・値下がり寄与トップはファーストリテイリング<9983>、同2位がソフトバンクG<9984>
■経済指標・要人発言
【経済指標】
・NZ・2月貿易収支:+1.81億NZドル(予想:+1.81億NZドル、1月:-6.47億NZドル←-6.26億NZドル)
【要人発言】
・日銀政金融政策決定会合議事要旨(1月20-21日分)
「景気感応的な財において値下げの動きがみられる点は気がかり」(1人の委員)
「YCCについて過度なフラット化の回避必要な時にちゅうちょなく金利を引き下げられる工夫がないか検討に値する」(ある委員)
「10年金利が上下にある程度変動することは金融機関の運用ニーズに資する」(同)
<国内>
特になし
<海外>
・16:00 英・2月消費者物価指数(前年比予想:+0.8%、1月:+0.7%)
・16:00 英・2月生産者物価指数・産出(前年比予想:+0.3%、1月:-0.2%)
<CS>
・日経平均は大幅に4日続落、欧州変異株拡大で景気回復懸念も過度な悲観は不要
・ドル・円は弱含み、米金利の低下で
・値下がり寄与トップはファーストリテイリング<9983>、同2位がソフトバンクG<9984>
■日経平均は大幅に4日続落、欧州変異株拡大で景気回復懸念も過度な悲観は不要
日経平均は大幅に4日続落。530.06円安の28465.86円(出来高概算8億3164万株)で前場の取引を終えている。
前日の米国株式市場ではNYダウは反落した。欧州で新型コロナウイルスが収束せずドイツがロックダウン(都市封鎖)を延長するなど世界経済の回復に不透明感が広がった。また、米10年物国債利回りの低下にもかかわらず四半期末にかけたリバランスなども影響しハイテク株も下落。原油価格の下げなども嫌気され主要株価指数は揃って下落した。この米株安の流れが市場心理を悪化させ、日経平均は230円安で始まった後は、下げ幅を拡げる展開となり、下げ幅は500円を超え、28500円も割り込む展開となった。
個別では、欧州での新型コロナ感染再拡大を嫌気してJAL<9201>などの空運株が急落。世界景気回復への懸念台頭から原油価格が下落したことで国際石油開発帝石<1605>なども大きく売られた。そのほか、売買代金上位では、米長期金利の低下を嫌気した三菱UFJ<8306>などの大手金融株や、ファーストリテ<9983>、ソフトバンクG<9984>、トヨタ<7203>、武田薬<4502>、ソニー<6758>、マネックスG<8698>、日本郵船<9101>、資生堂<4911>、三菱商事<8058>、JR東海<9022>など、値がさ株から景気敏感、内需系まで総じて冴えない展開となっている。
一方、秀和システムHDがTOB(株式公開買い付け)を実施して完全子会社化を目指すことが分かった船井電機<6839>がストップ高買い気配のまま終え、回路保護素子の新製品開発を発表した松尾電機<6969>がストップ高水準まで値を切り上げた。また、来年度の業績回復についての観測報道が伝わったオエノンHD<2533>が大幅反発。そのほか、米インテルが、西部アリゾナ州に200億ドルを投じて半導体の新工場を建設すると発表したことで、半導体製造装置の需要拡大につながるとの見方から、レーザーテック<6920>、東京エレクトロン<8035>、ニコン<7731>などの関連銘柄が大幅に上昇した。
セクターでは全面安となっており、下落率上位には空運業、海運業、鉱業、鉄鋼、銀行業などが並んでいる。東証1部の値上がり銘柄は全体の5%、対して値下がり銘柄は93%となっている。
日経平均は下値模索の展開になっている。直近までは、米国主導の景気過熱感によるインフレ懸念、それを映した米長期金利の上昇が警戒要素として、主にグロース(成長)株の重しとなっていた。
一方、新型コロナウイルスワクチンの接種ペースが加速しているほか、懸念されていた米長期金利の上昇も、その背景には力強い景気回復があることから、景気敏感株は総じて買い優勢だった。特に、インフレリスクをヘッジしやすい資源関連株が強かった。
しかし、年度末が近づくなか、機関投資家においては、これまで大きく買われてきた景気敏感株に対して利益確定売りを出そうとする動きが足元で出ていた。そうしたリバランスの動きが出てきている中で、欧州での新型コロナウイルス変異株の拡大、ドイツでのロックダウン期間の延長、景気回復シナリオへの懸念、原油などエネルギー価格の下落という負の連鎖のニュースが相次いだ。
最近では、月末にかけて指数のパフォーマンスが悪くなるというアノマリーも意識されやすいなか、米長期金利の問題や日銀の政策方針変更など、調整要素と見なされやすい材料が相次いでいた。そうした中でも景気回復だけは唯一確かなポジティブシナリオであっただけに、そこに冷や水を浴びせるような今回の欧州でのコロナ感染再拡大のニュースには神経質に反応せざるをえなかったのだろう。
このように、いまは弱気材料に反応しやすい地合いとなっているが、過度な悲観は不要と考える。変異株の拡大は確かに警戒が必要だが、世界でワクチン開発・生産そして接種ペースが加速しているなか、変異株に対してのワクチンの有効性が否定されたわけではない。これまでの大枠としてのシナリオが崩れたわけでもなく、目先の売り口実として捉えられたに過ぎないと思われる。
また、新年度相場入りになるまでは、積極的な新規の買いは期待しにくいが、逆にいえば、4月に入れば、徐々にそうした動きが期待できるとも言える。また、月末にかけても好材料が全くないわけでもなく、配当権利取りを狙った需要が一定程度は想定されるほか、月終盤の来週においては、配当再投資に伴う先物買いなども発生する見込みだ。短期的には調整とはなろうが、長期的には押し目買いの好機と捉えることができよう。
さて、後場は大きな戻りは期待できそうにもないが、前場の東証株価指数(TOPIX)が2.21%という大きな下落率で終わっていることから、日銀による上場投資信託(ETF)買いが期待できそうだ。そうした思惑のほか、日経平均は前引け時点で75日移動平均線処まで大幅に下落しているため、突っ込み警戒感からの自律反発を狙った買い戻しも入りやすそうだ。後場は下げ渋る動きを想定する。
■ドル・円は弱含み、米金利の低下で
24日午前の東京市場でドル・円は弱含み、108円半ばでやや値を下げる展開となった。米10年債利回りの低下を受け、ドルは売り優勢で主要通貨に対して下落。欧州での新型コロナウイルス再拡大で欧州通貨は売られやすいが、対ドルでは下げ渋った。
ここまでの取引レンジは、ドル・円は108円45銭から108円64銭、ユーロ・円は128円44銭から128円77銭、ユーロ・ドルは1.1836ドルから1.1855ドル。
■後場のチェック銘柄
・松尾電機<6969>、INCLUSIVE<7078>など、3銘柄がストップ高
※一時ストップ高(気配値)を含みます
・値下がり寄与トップはファーストリテイリング<9983>、同2位がソフトバンクG<9984>
■経済指標・要人発言
【経済指標】
・NZ・2月貿易収支:+1.81億NZドル(予想:+1.81億NZドル、1月:-6.47億NZドル←-6.26億NZドル)
【要人発言】
・日銀政金融政策決定会合議事要旨(1月20-21日分)
「景気感応的な財において値下げの動きがみられる点は気がかり」(1人の委員)
「YCCについて過度なフラット化の回避必要な時にちゅうちょなく金利を引き下げられる工夫がないか検討に値する」(ある委員)
「10年金利が上下にある程度変動することは金融機関の運用ニーズに資する」(同)
<国内>
特になし
<海外>
・16:00 英・2月消費者物価指数(前年比予想:+0.8%、1月:+0.7%)
・16:00 英・2月生産者物価指数・産出(前年比予想:+0.3%、1月:-0.2%)
<CS>
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