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ロームのニュース
■パウエル議長会見が波乱呼ぶ
今週の日経平均は週間で804.92円安(-2.92%)と4週連続で大幅続落。4週連続で陰線を形成し、上値と下値の切り下げも4週連続となった。一時は26044.52円と、およそ1年2カ月ぶりの安値を記録した。
先週に続き、米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えるなか、米連邦準備制度理事会(FRB)による金融引き締めへの懸念から日米ともに非常に振れ幅の激しい展開となった。FOMC前の週半ばまではボラティリティー(変動率)が激しい展開ながらも、日経平均は終値では心理的な節目の27000円を維持する動きが続いていた。
しかし、FOMC後のパウエルFRB議長の記者会見を受けた27日は荒れ模様に。パウエル議長の会見は、3月以降全ての会合での利上げを否定せず、また利上げ実施後の量的引き締め(QT)の方針も示すなど、タカ派的な内容と受け止められた。これを受けてリスク回避の動きが強まるなか、日経平均は841.03円安の26170.30円と急落。安値では26044.52円まで下げるなど記録的な下げ幅となった。
一方、週末28日は547.04円高と大幅に反発。前日の急落は行き過ぎとの見方から自律反発狙いの買いが先行したほか、売り方の買い戻しも入った。また、米アップルが決算を受けて時間外取引で大幅高となっていたことや、1ドル=115円台半ばまで進行した円安・ドル高も支援要因に。さらに、信越化学<4063>や富士電機<6504>、アドバンテスト<6857>、新光電気工業<6967>などの主力株の一角が好決算を発表し大幅高となったことも投資家心理の改善に寄与した。ただ、米金融政策の先行き不透明感がくすぶるなか、午前の買い戻し一巡後は上値が重く、午後は高値圏でのもみ合いが続いた。
■米雇用統計控え模様眺め
来週の日経平均はもみ合いか。米金融政策の先行き不透明感が続くなか、日米ともに決算発表シーズンに突入してきており、個別株物色が主体となりそうだ。
25~26日に開催されたFOMC後のパウエル議長の会見は総じてタカ派的な内容だった。3月以降全ての会合での利上げを否定しなかったことで市場予想を大幅に上回る利上げ回数が示唆されたほか、政策金利は0.25%ずつ引き上げるのが通常パターンだが一回で0.5%引き上げる可能性も排除しなかった。また、量的引き締め(QT)については「大幅に減らす必要がある」と積極的な姿勢を見せつつも、具体的なスケジュールについては明言しなかった。
パウエル議長は想定以上のタカ派的な内容を示唆しながらも具体的な発言を避けたことで、市場が嫌う不透明感を緩和させるどころかむしろ強めてしまった。結局、米金融政策を巡る不透明感は、政策金利見通し(ドットチャート)が示される3月開催のFOMCまでくすぶることとなった。今週末の米国市場では10年国債利回りが1.7%台にまで再び低下し、企業決算も好感されるなか相場は大幅に反発。決算シーズンに突入するなか相場の調整は一旦小休止しそうだが、3月FOMCが近づくタイミングでは再び神経質な展開となりそうだ。
来週は米サプライマネジメント協会(ISM)が発表する1月景況指数のほか週末には1月雇用統計の発表が控える。パウエル議長は「経済データを注視する」との姿勢を維持しているため、指標の注目度は依然高い。雇用統計が強めの内容となれば金融引き締め懸念が一段と強まりかねないため、週末まで模様眺めムードが支配しやすいだろう。
■好決算は素直に好感
こうした中、日米ともに決算発表が多くなってくる。日本では31日にレーザーテック<6920>、コマツ<6301>、2月1日にキーエンス<6861>、村田製作所<6981>、HOYA<7741>、ローム<6963>、2日にソニーグループ<6758>、デンソー<6902>など注目度の高い企業が予定されている。また、足元株価が底堅い三菱商事<8058>などの商社関連が週後半に予定されている。
今週は信越化学、富士電機、新光電気工業が好決算を発表し、地合いが悪いなかでも寄り天井とならずに大幅高で終えた。年明け以降の株価下落を受けて割安感も出てきているため、好決算は素直に評価されやすいと考えられる。米国でもマイクロソフトやアップルが決算を受けて大幅高となった。来週はアルファベットやメタ・プラットフォームズ、アマゾン・ドットコムが発表予定。米金融政策の不透明感が重しとなるなか、引き続き企業業績が相場の落ち着きを取り戻してくれるかに注目だ。
■米ISM景況指数、米雇用統計など
来週は31日に12月鉱工業生産、1月消費動向調査、2月1日に12月失業率・有効求人倍率、米1月ISM製造業景況指数、2日に米1月ADP雇用統計、OPECプラス、3日に欧州中央銀行(ECB)定例理事会、英国金融政策決定会合、米1月ISM非製造業景況指数、4日に米1月雇用統計などが発表予定。
<FA>
今週の日経平均は週間で804.92円安(-2.92%)と4週連続で大幅続落。4週連続で陰線を形成し、上値と下値の切り下げも4週連続となった。一時は26044.52円と、およそ1年2カ月ぶりの安値を記録した。
先週に続き、米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えるなか、米連邦準備制度理事会(FRB)による金融引き締めへの懸念から日米ともに非常に振れ幅の激しい展開となった。FOMC前の週半ばまではボラティリティー(変動率)が激しい展開ながらも、日経平均は終値では心理的な節目の27000円を維持する動きが続いていた。
しかし、FOMC後のパウエルFRB議長の記者会見を受けた27日は荒れ模様に。パウエル議長の会見は、3月以降全ての会合での利上げを否定せず、また利上げ実施後の量的引き締め(QT)の方針も示すなど、タカ派的な内容と受け止められた。これを受けてリスク回避の動きが強まるなか、日経平均は841.03円安の26170.30円と急落。安値では26044.52円まで下げるなど記録的な下げ幅となった。
一方、週末28日は547.04円高と大幅に反発。前日の急落は行き過ぎとの見方から自律反発狙いの買いが先行したほか、売り方の買い戻しも入った。また、米アップルが決算を受けて時間外取引で大幅高となっていたことや、1ドル=115円台半ばまで進行した円安・ドル高も支援要因に。さらに、信越化学<4063>や富士電機<6504>、アドバンテスト<6857>、新光電気工業<6967>などの主力株の一角が好決算を発表し大幅高となったことも投資家心理の改善に寄与した。ただ、米金融政策の先行き不透明感がくすぶるなか、午前の買い戻し一巡後は上値が重く、午後は高値圏でのもみ合いが続いた。
■米雇用統計控え模様眺め
来週の日経平均はもみ合いか。米金融政策の先行き不透明感が続くなか、日米ともに決算発表シーズンに突入してきており、個別株物色が主体となりそうだ。
25~26日に開催されたFOMC後のパウエル議長の会見は総じてタカ派的な内容だった。3月以降全ての会合での利上げを否定しなかったことで市場予想を大幅に上回る利上げ回数が示唆されたほか、政策金利は0.25%ずつ引き上げるのが通常パターンだが一回で0.5%引き上げる可能性も排除しなかった。また、量的引き締め(QT)については「大幅に減らす必要がある」と積極的な姿勢を見せつつも、具体的なスケジュールについては明言しなかった。
パウエル議長は想定以上のタカ派的な内容を示唆しながらも具体的な発言を避けたことで、市場が嫌う不透明感を緩和させるどころかむしろ強めてしまった。結局、米金融政策を巡る不透明感は、政策金利見通し(ドットチャート)が示される3月開催のFOMCまでくすぶることとなった。今週末の米国市場では10年国債利回りが1.7%台にまで再び低下し、企業決算も好感されるなか相場は大幅に反発。決算シーズンに突入するなか相場の調整は一旦小休止しそうだが、3月FOMCが近づくタイミングでは再び神経質な展開となりそうだ。
来週は米サプライマネジメント協会(ISM)が発表する1月景況指数のほか週末には1月雇用統計の発表が控える。パウエル議長は「経済データを注視する」との姿勢を維持しているため、指標の注目度は依然高い。雇用統計が強めの内容となれば金融引き締め懸念が一段と強まりかねないため、週末まで模様眺めムードが支配しやすいだろう。
■好決算は素直に好感
こうした中、日米ともに決算発表が多くなってくる。日本では31日にレーザーテック<6920>、コマツ<6301>、2月1日にキーエンス<6861>、村田製作所<6981>、HOYA<7741>、ローム<6963>、2日にソニーグループ<6758>、デンソー<6902>など注目度の高い企業が予定されている。また、足元株価が底堅い三菱商事<8058>などの商社関連が週後半に予定されている。
今週は信越化学、富士電機、新光電気工業が好決算を発表し、地合いが悪いなかでも寄り天井とならずに大幅高で終えた。年明け以降の株価下落を受けて割安感も出てきているため、好決算は素直に評価されやすいと考えられる。米国でもマイクロソフトやアップルが決算を受けて大幅高となった。来週はアルファベットやメタ・プラットフォームズ、アマゾン・ドットコムが発表予定。米金融政策の不透明感が重しとなるなか、引き続き企業業績が相場の落ち着きを取り戻してくれるかに注目だ。
■米ISM景況指数、米雇用統計など
来週は31日に12月鉱工業生産、1月消費動向調査、2月1日に12月失業率・有効求人倍率、米1月ISM製造業景況指数、2日に米1月ADP雇用統計、OPECプラス、3日に欧州中央銀行(ECB)定例理事会、英国金融政策決定会合、米1月ISM非製造業景況指数、4日に米1月雇用統計などが発表予定。
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