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Sansanのニュース
日経平均は小幅反落。34.32円安の27955.85円(出来高概算6億1957万株)で前場の取引を終えている。
15日の米株式市場でダウ平均は56.22ドル高(+0.16%)と小幅反発。小売企業の良好な決算や米10月卸売物価指数(PPI)の予想以上の鈍化を受けた利上げ減速期待を背景に買いが先行し、大幅高でスタート。金利の低下で特にハイテク株の買いが活発化した。しかし、取引中盤、ロシア軍のミサイルが北大西洋条約機構(NATO)メンバーであるポーランドに着弾し犠牲者が出たとの報道を受け地政学リスクが台頭すると、ダウ平均は一時下落に転換。その後、国務省のパテル報道官が事実をまだ確認できないとすると買いが再燃し、結局、主要株価指数はプラス圏で終了した。ナスダック総合指数は+1.44%と大幅反発。
米国株高を受けて日経平均は30.32円高の28020.49円からスタート。序盤は地政学リスクの台頭を警戒した持ち高調整の売りが先行し、朝方に一時27743.15円(247.02円安)まで下落した。しかし、時間外取引の米株価指数先物やアジア市況が小じっかりな中、投資家心理の悪化は限定的で、前引けにかけては買い戻しで急速に下げ幅を縮めた。
個別では、ファーストリテ<9983>、ソニーG<6758>、ダイキン<6367>など値がさ株が軟調。米長期金利の低下を受けて東京海上HD<8766>、第一生命HD<8750>の保険が下落。為替の円高・ドル安進行でトヨタ自<7203>、三菱自<7211>、日産自<7201>の自動車関連が軟調。ほか、JAL<9201>、JR西日本<9020>、三越伊勢丹HD<3099>、エアトリ<6191>のインバウンド関連が軒並み下落している。一方、レーザーテック<6920>、東エレク<8035>、アドバンテスト<6857>の半導体関連や、Sansan<4443>、マネーフォワード<3994>、SHIFT<3697>などのグロース株の上昇が目立っている。ほか、INPEX<1605>、石油資源開発<1662>、三井物産<8031>、三菱商事<8058>など資源関連が大きく上昇している。
セクターでは保険、ゴム製品、精密機器が下落率上位となった一方、鉱業、卸売、情報・通信が上昇率上位となった。東証プライム市場の値下がり銘柄は全体45%、対して値上がり銘柄は50%となっている。
日経平均は小幅反落し、心理的な節目の28000円も割り込んだが、前引けにかけては急速な下げ渋りで下値の堅さを確認した。
市場環境は地政学リスクを除けば短期的には良好な状況が続くと想定される。前日に発表された米10月卸売物価指数(PPI)は総合で前年比+8.0%と9月(+8.5%)および市場予想(+8.3%)から大きく減速。食品・エネルギーを除いたコア指数も前年比+6.7%と9月(+7.2%)からの横ばいを見込んでいた市場予想から大幅に減速した。コア指数は前月比でも+0.0%と市場予想(+0.3%)を大きく下回っており、インフレ鈍化の傾向がより鮮明になったと評価できる。
PPIの改善を受けて、米10月消費者物価指数(CPI)の発表後に4%を大幅に下回っていた米10年債利回りは15日、3.77%と一段と低下した。地政学リスクの報道で一時伸び悩んだものの、金利低下を追い風にナスダック指数も前日は大幅に反発。グロース株を中心に株式市場を取り巻く環境は良好といえよう。商品先物取引委員会(CFTC)
の公表しているデータによると、S&P500種株価指数を対象とした先物取引では、投機筋のネットの売り持ち高が依然として新型コロナショック後につけたピークに近い水準にあることが分かる。米国では今週末にデリバティブ取引に係る特別清算指数(SQ)算出を控えており、目先は買い戻しの相場が続きやすいと考えられる。
日本株についても需給環境は悪くない。一時大幅に積み上がり、株価の重石となっていた裁定買い残については解消が進んだ。東京証券取引所が9日に発表した4日時点での裁定取引に係る現物ポジションは、ネットベースで15.77億円の売り越しとなり、ついに買い越しから売り越しに転じた。米国株が戻り基調を続ける限り、日本株も当面は上昇しやすい環境になったといえる。
指数寄与度が大きく、今年は株価の下落基調がきつかった半導体関連株が底入れしてきていることも投資家心理を明るくさせる。先週10日に業績予想の大幅下方修正を発表した東京エレクトロン<8035>は、先週末11日は地合い好転に助けられたところが大きかったが、今週に入ってからも株価の堅調推移が続いており、あく抜け感が強まっている。業績良好なクオリティーグロース株を中心に中小型株の底入れも鮮明になっており、本日はマザーズ指数がついに今年はじめての52週移動平均線超えを果たした。今後、米国経済の景気後退入りが本格化するに伴い、米長期金利が再上昇したとしても上昇余地は限られるだろう。市場の目線が金融政策から業績動向に移ってきていることもあり、そろそろ、クオリティーグロース株の押し目買いを開始してもよい頃合いかもしれない。
今晩の米国市場では、小売企業でロウズ、ターゲットの決算が予定されているほか、半導体関連でエヌビディアの決算も控える。半導体関連の株価底入れが本物かどうかを占う上で、エヌビディアの決算と株価反応を見極めたい。
(仲村幸浩)
<NH>
15日の米株式市場でダウ平均は56.22ドル高(+0.16%)と小幅反発。小売企業の良好な決算や米10月卸売物価指数(PPI)の予想以上の鈍化を受けた利上げ減速期待を背景に買いが先行し、大幅高でスタート。金利の低下で特にハイテク株の買いが活発化した。しかし、取引中盤、ロシア軍のミサイルが北大西洋条約機構(NATO)メンバーであるポーランドに着弾し犠牲者が出たとの報道を受け地政学リスクが台頭すると、ダウ平均は一時下落に転換。その後、国務省のパテル報道官が事実をまだ確認できないとすると買いが再燃し、結局、主要株価指数はプラス圏で終了した。ナスダック総合指数は+1.44%と大幅反発。
米国株高を受けて日経平均は30.32円高の28020.49円からスタート。序盤は地政学リスクの台頭を警戒した持ち高調整の売りが先行し、朝方に一時27743.15円(247.02円安)まで下落した。しかし、時間外取引の米株価指数先物やアジア市況が小じっかりな中、投資家心理の悪化は限定的で、前引けにかけては買い戻しで急速に下げ幅を縮めた。
個別では、ファーストリテ<9983>、ソニーG<6758>、ダイキン<6367>など値がさ株が軟調。米長期金利の低下を受けて東京海上HD<8766>、第一生命HD<8750>の保険が下落。為替の円高・ドル安進行でトヨタ自<7203>、三菱自<7211>、日産自<7201>の自動車関連が軟調。ほか、JAL<9201>、JR西日本<9020>、三越伊勢丹HD<3099>、エアトリ<6191>のインバウンド関連が軒並み下落している。一方、レーザーテック<6920>、東エレク<8035>、アドバンテスト<6857>の半導体関連や、Sansan<4443>、マネーフォワード<3994>、SHIFT<3697>などのグロース株の上昇が目立っている。ほか、INPEX<1605>、石油資源開発<1662>、三井物産<8031>、三菱商事<8058>など資源関連が大きく上昇している。
セクターでは保険、ゴム製品、精密機器が下落率上位となった一方、鉱業、卸売、情報・通信が上昇率上位となった。東証プライム市場の値下がり銘柄は全体45%、対して値上がり銘柄は50%となっている。
日経平均は小幅反落し、心理的な節目の28000円も割り込んだが、前引けにかけては急速な下げ渋りで下値の堅さを確認した。
市場環境は地政学リスクを除けば短期的には良好な状況が続くと想定される。前日に発表された米10月卸売物価指数(PPI)は総合で前年比+8.0%と9月(+8.5%)および市場予想(+8.3%)から大きく減速。食品・エネルギーを除いたコア指数も前年比+6.7%と9月(+7.2%)からの横ばいを見込んでいた市場予想から大幅に減速した。コア指数は前月比でも+0.0%と市場予想(+0.3%)を大きく下回っており、インフレ鈍化の傾向がより鮮明になったと評価できる。
PPIの改善を受けて、米10月消費者物価指数(CPI)の発表後に4%を大幅に下回っていた米10年債利回りは15日、3.77%と一段と低下した。地政学リスクの報道で一時伸び悩んだものの、金利低下を追い風にナスダック指数も前日は大幅に反発。グロース株を中心に株式市場を取り巻く環境は良好といえよう。商品先物取引委員会(CFTC)
の公表しているデータによると、S&P500種株価指数を対象とした先物取引では、投機筋のネットの売り持ち高が依然として新型コロナショック後につけたピークに近い水準にあることが分かる。米国では今週末にデリバティブ取引に係る特別清算指数(SQ)算出を控えており、目先は買い戻しの相場が続きやすいと考えられる。
日本株についても需給環境は悪くない。一時大幅に積み上がり、株価の重石となっていた裁定買い残については解消が進んだ。東京証券取引所が9日に発表した4日時点での裁定取引に係る現物ポジションは、ネットベースで15.77億円の売り越しとなり、ついに買い越しから売り越しに転じた。米国株が戻り基調を続ける限り、日本株も当面は上昇しやすい環境になったといえる。
指数寄与度が大きく、今年は株価の下落基調がきつかった半導体関連株が底入れしてきていることも投資家心理を明るくさせる。先週10日に業績予想の大幅下方修正を発表した東京エレクトロン<8035>は、先週末11日は地合い好転に助けられたところが大きかったが、今週に入ってからも株価の堅調推移が続いており、あく抜け感が強まっている。業績良好なクオリティーグロース株を中心に中小型株の底入れも鮮明になっており、本日はマザーズ指数がついに今年はじめての52週移動平均線超えを果たした。今後、米国経済の景気後退入りが本格化するに伴い、米長期金利が再上昇したとしても上昇余地は限られるだろう。市場の目線が金融政策から業績動向に移ってきていることもあり、そろそろ、クオリティーグロース株の押し目買いを開始してもよい頃合いかもしれない。
今晩の米国市場では、小売企業でロウズ、ターゲットの決算が予定されているほか、半導体関連でエヌビディアの決算も控える。半導体関連の株価底入れが本物かどうかを占う上で、エヌビディアの決算と株価反応を見極めたい。
(仲村幸浩)
<NH>
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