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レンゴーのニュース
日経平均は大幅反発。561.95円高の27992.25円(出来高概算5億6374万株)で前場の取引を終えている。
7日の米株式市場でダウ平均は435.98ドル高(+1.39%)と3日ぶり大幅反発。9月連邦公開市場委員会(FOMC)での0.75ptの利上げ確率上昇を受けて売りが先行。その後、NY原油先物価格が1月来の安値を更新し、長期金利も低下すると、インフレ懸念の緩和に伴い買い戻しが強まり上昇に転換。連邦準備制度理事会(FRB)のブレイナード副議長が過剰な利上げリスクに言及したほか、地区連銀経済報告(ベージュブック)
で物価上昇ペースの鈍化が報告されたため金利がさらに低下すると相場を一段と押し上げた。ナスダック総合指数は+2.13%と8日ぶりの大幅反発。日経平均は302.38円高と大幅反発でスタート。朝方から買い戻しが先行し、前引けまで一本調子で上げ幅を広げる動きが継続。一時28006.09円(575.79円高)まで上昇した。
個別では、ソフトバンクG<9984>、キーエンス<6861>、ソニーG<6758>の主力ハイテク株のほか、OLC<4661>、ダイキン<6367>、ファナック<6954>など値がさ株が総じて高い。東エレク<8035>、ルネサス<6723>など半導体関連も大幅高。米アップルの新製品発表もあり、イビデン<4062>、ローム<6963>の関連株も大きく上昇。インフォマート<2492>、サイボウズ<4776>、レノバ<9519>など中小型グロース株が急伸。原油安によるコスト減を好感しユニ・チャーム<8113>、花王<4452>、レンゴー<3941>なども強い動き。インバウンド需要回復への期待が続きJAL<9201>、ANA<9202>の空運も高い。NTT<9432>、バンナムHD<7832>、NTN<6472>はレーティングを材料に大幅に上昇。
一方、JMDC<4483>がグロース株高のなか逆行安。パーク24<4666>は東京五輪のスポンサー選定を巡る一件での幹部への調査が伝わり大幅に下落。アイモバイル<6535>は今期見通しが物足りないとの評価から大きく売られた。原油先物価格の急落を受けてINPEX<1605>などエネルギー関連が冴えない。
セクターでは空運、医薬品、パルプ・紙を筆頭にほぼ全面高となった。一方、鉱業のみが下落した。東証プライム市場の値上がり銘柄は全体94%、対して値下がり銘柄は5%となっている。
日経平均は前日の下落が嘘かのような一転しての大幅反発で一時28000円台にも乗せた。結果として、チャートでは75日、200日移動平均線が下値支持線として機能した形になり、底堅さを見せた。一方、上方に位置する25日線との乖離はまだあり、短期的なリバウンドに過ぎないとも言える。目先はイベントスケジュール的にも振れ幅が激しい展開が続きそうだ。
米国では、商品投資顧問(CTA)などのトレンドフォロー型ファンドやヘッジファンドのポジションが極端にショート(売り)に傾いており、需給面では買い戻しが入りやすい局面で、前日の戻りもそうした動きとの指摘が多い。一方、日本株については、これまでの海外投資家の7月20日以降の先物買いのボリュームや裁定残の推移からは、むしろロング(買い)の解消余地の方がありそうな状況で、やや状況は異なる。
ただ、東京証券取引所が発表する空売り比率が7日時点で合計47.7と高水準に達していたため、ある程度の買い戻し余地はあったと推察される。
しかし、日経平均で600円近くもの上昇幅を説明するには買い戻しだけではやや説明不足な印象を受ける。買い戻しに加えて、原油先物価格の急落や米長期金利の上昇一服を背景にしたインフレ懸念の緩和が投資家心理を改善させていることが、もう一つ相場の押し上げ要因として働いていそうだ。
前日、原油先物価格は景気後退による需要減少への懸念や在庫増加を受けて急落。WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエイト、期近物)は1バレル=81ドル台と、今年1月来の安値水準まで下落した。これが、インフレ懸念の緩和に大きく寄与したと思われる。
また、前日は米連邦準備制度理事会(FRB)のブレイナード副議長の発言があった。
FOMC前に下手に投資家に期待を持たせるようなことはないとの考えから、タカ派な発言内容を想定していたが、相対的にはややハト派寄りのような内容だった。ブレイナード氏は金融引き締めの必要性を主張しながらも、同時に引き締め過ぎるリスクにも言及。また、ドル高がインフレ沈静化に影響する可能性などに触れていた。
さらに、前日は、6月FOMCの直前に0.75pt利上げのリーク報道役を担ったウォールストリート・ジャーナル紙のニック・ティミラオス記者が9月20~21日に開催されるFOMCでの0.75pt利上げの可能性を報じた。こうした報道があったにもかかわらず、米長期金利が低下に転じたことで、大幅利上げは相当に織り込まれ、目先の金利上昇はピークアウトしたとの見方が優勢になったことも安心感をもたらしたと考えられる。
ただ、今晩には欧州中央銀行(ECB)の定例理事会やパウエルFRB議長の討論会での発言が控えるほか、来週には米8月消費者物価指数(CPI)など重要イベントを多く迎える。また、モルガン・スタンレーのほか、ゴールドマン・サックス、ジェフリーズなどのストラテジストが今後の米国株について悲観的な見方を示していることも気掛かり。連日の激しいアップダウンに個人投資家も付いていけているとは考えられず、取引主体は依然として短期筋が中心だろう。日経平均も横ばいの25日線を超えるまでは強気に転じることは難しく、当面は慎重なスタンスが求められよう。
(仲村幸浩)
<AK>
7日の米株式市場でダウ平均は435.98ドル高(+1.39%)と3日ぶり大幅反発。9月連邦公開市場委員会(FOMC)での0.75ptの利上げ確率上昇を受けて売りが先行。その後、NY原油先物価格が1月来の安値を更新し、長期金利も低下すると、インフレ懸念の緩和に伴い買い戻しが強まり上昇に転換。連邦準備制度理事会(FRB)のブレイナード副議長が過剰な利上げリスクに言及したほか、地区連銀経済報告(ベージュブック)
で物価上昇ペースの鈍化が報告されたため金利がさらに低下すると相場を一段と押し上げた。ナスダック総合指数は+2.13%と8日ぶりの大幅反発。日経平均は302.38円高と大幅反発でスタート。朝方から買い戻しが先行し、前引けまで一本調子で上げ幅を広げる動きが継続。一時28006.09円(575.79円高)まで上昇した。
個別では、ソフトバンクG<9984>、キーエンス<6861>、ソニーG<6758>の主力ハイテク株のほか、OLC<4661>、ダイキン<6367>、ファナック<6954>など値がさ株が総じて高い。東エレク<8035>、ルネサス<6723>など半導体関連も大幅高。米アップルの新製品発表もあり、イビデン<4062>、ローム<6963>の関連株も大きく上昇。インフォマート<2492>、サイボウズ<4776>、レノバ<9519>など中小型グロース株が急伸。原油安によるコスト減を好感しユニ・チャーム<8113>、花王<4452>、レンゴー<3941>なども強い動き。インバウンド需要回復への期待が続きJAL<9201>、ANA<9202>の空運も高い。NTT<9432>、バンナムHD<7832>、NTN<6472>はレーティングを材料に大幅に上昇。
一方、JMDC<4483>がグロース株高のなか逆行安。パーク24<4666>は東京五輪のスポンサー選定を巡る一件での幹部への調査が伝わり大幅に下落。アイモバイル<6535>は今期見通しが物足りないとの評価から大きく売られた。原油先物価格の急落を受けてINPEX<1605>などエネルギー関連が冴えない。
セクターでは空運、医薬品、パルプ・紙を筆頭にほぼ全面高となった。一方、鉱業のみが下落した。東証プライム市場の値上がり銘柄は全体94%、対して値下がり銘柄は5%となっている。
日経平均は前日の下落が嘘かのような一転しての大幅反発で一時28000円台にも乗せた。結果として、チャートでは75日、200日移動平均線が下値支持線として機能した形になり、底堅さを見せた。一方、上方に位置する25日線との乖離はまだあり、短期的なリバウンドに過ぎないとも言える。目先はイベントスケジュール的にも振れ幅が激しい展開が続きそうだ。
米国では、商品投資顧問(CTA)などのトレンドフォロー型ファンドやヘッジファンドのポジションが極端にショート(売り)に傾いており、需給面では買い戻しが入りやすい局面で、前日の戻りもそうした動きとの指摘が多い。一方、日本株については、これまでの海外投資家の7月20日以降の先物買いのボリュームや裁定残の推移からは、むしろロング(買い)の解消余地の方がありそうな状況で、やや状況は異なる。
ただ、東京証券取引所が発表する空売り比率が7日時点で合計47.7と高水準に達していたため、ある程度の買い戻し余地はあったと推察される。
しかし、日経平均で600円近くもの上昇幅を説明するには買い戻しだけではやや説明不足な印象を受ける。買い戻しに加えて、原油先物価格の急落や米長期金利の上昇一服を背景にしたインフレ懸念の緩和が投資家心理を改善させていることが、もう一つ相場の押し上げ要因として働いていそうだ。
前日、原油先物価格は景気後退による需要減少への懸念や在庫増加を受けて急落。WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエイト、期近物)は1バレル=81ドル台と、今年1月来の安値水準まで下落した。これが、インフレ懸念の緩和に大きく寄与したと思われる。
また、前日は米連邦準備制度理事会(FRB)のブレイナード副議長の発言があった。
FOMC前に下手に投資家に期待を持たせるようなことはないとの考えから、タカ派な発言内容を想定していたが、相対的にはややハト派寄りのような内容だった。ブレイナード氏は金融引き締めの必要性を主張しながらも、同時に引き締め過ぎるリスクにも言及。また、ドル高がインフレ沈静化に影響する可能性などに触れていた。
さらに、前日は、6月FOMCの直前に0.75pt利上げのリーク報道役を担ったウォールストリート・ジャーナル紙のニック・ティミラオス記者が9月20~21日に開催されるFOMCでの0.75pt利上げの可能性を報じた。こうした報道があったにもかかわらず、米長期金利が低下に転じたことで、大幅利上げは相当に織り込まれ、目先の金利上昇はピークアウトしたとの見方が優勢になったことも安心感をもたらしたと考えられる。
ただ、今晩には欧州中央銀行(ECB)の定例理事会やパウエルFRB議長の討論会での発言が控えるほか、来週には米8月消費者物価指数(CPI)など重要イベントを多く迎える。また、モルガン・スタンレーのほか、ゴールドマン・サックス、ジェフリーズなどのストラテジストが今後の米国株について悲観的な見方を示していることも気掛かり。連日の激しいアップダウンに個人投資家も付いていけているとは考えられず、取引主体は依然として短期筋が中心だろう。日経平均も横ばいの25日線を超えるまでは強気に転じることは難しく、当面は慎重なスタンスが求められよう。
(仲村幸浩)
<AK>
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