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日経平均は3日ぶり反落。159.69円安の21526.21円(出来高概算5億5000万株)で前場の取引を終えている。
米株式市場でNYダウは12日に243ドル高、15日に27ドル高となり、連日で過去最高値を更新した。10日から11日にかけて行われたパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の議会証言で利下げ期待が高まっており、引き続き相場を押し上げた。一方で為替相場が1ドル=107円台後半と円高推移しており、3連休明けの日経平均は利益確定の売りが先行して41円安からスタート。日米で企業決算の発表が本格化するのを前に押し目買いの動きは限られ、寄り付き後の日経平均は下げ幅を広げ、前引けにかけて一時21514.89円(前週末比171.01円安)まで下落した。東証1部の値下がり銘柄は全体の6割強、対して値上がり銘柄は3割弱となっている。
個別では、ソニー<6758>とZOZO<3092>が2%超下落しているほか、任天堂<7974>、ソフトバンクG<9984>、村田製<6981>などがさえない。傘下のかんぽ生命保険<7181>ともに保険商品の営業自粛を発表した日本郵政<6178>は3%近い下落で上場来安値更新。業績観測が報じられたヤマトHD<9064>も売り優勢で年初来安値を更新している。また、ベクトル<
6058>などが東証1部下落率上位に顔を出した。一方、トヨタ自<7203>は堅調。中国政府がハイブリッド車(HV)優遇を検討と報じられたことが買い材料視された。キーエンス<6861>、バンナムHD<7832>、安川電<6506>などもしっかり。決算発表銘柄ではパソナ<2168>やドトル日レス<3087>が買われ、レナウン<3606>やIDOM<7599>、クリレスHD<3387>は東証1部上昇率上位に顔を出した。セクターでは、石油・石炭製品、鉱業、電気・ガス業などが下落率上位で、その他も全般軟調。上昇したのは輸送用機器と金属製品の2業種のみだった。
3連休明けの日経平均は反落し、3ケタの下落となっている。連休中の米国株が連日で過去最高値を更新したのとは対照的だ。先週1週間の騰落率を見ても、NYダウの+1.5%に対し日経平均は-0.3%となっており、「連れ高」期待は不発と言わざるを得ない。かねて指摘しているとおり、米株高がFRBによる利下げ期待を主因としているのに対し、日本では日銀の追加緩和余地は限られるとみられており、相対的な出遅れにつながっていると考えられる。10月に消費増税が控えていることもあり、海外投資家の日本株に対する関心が低下しているとの指摘は多く見られる。
日本でも日銀の緩和マネーや企業の自社株買いが株価を下支えしており、日経平均の日足チャートを見ると7月に入ってからは21500円近辺を下限、21800円手前を上限とするもち合いが続いている。しかし、海外投資家の資金流入が限られるうちは一段の上昇を期待しにくいだろう。今週から米国で、また来週から日本で企業決算の発表が本格化することも考慮すると、当面はもち合い相場が続くとみておきたい。本日までに一巡する3-5月期決算は企業ごとに強弱が大きく分かれ、業績評価の個別物色が中心となりそうだ。
(小林大純)
<AK>
米株式市場でNYダウは12日に243ドル高、15日に27ドル高となり、連日で過去最高値を更新した。10日から11日にかけて行われたパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の議会証言で利下げ期待が高まっており、引き続き相場を押し上げた。一方で為替相場が1ドル=107円台後半と円高推移しており、3連休明けの日経平均は利益確定の売りが先行して41円安からスタート。日米で企業決算の発表が本格化するのを前に押し目買いの動きは限られ、寄り付き後の日経平均は下げ幅を広げ、前引けにかけて一時21514.89円(前週末比171.01円安)まで下落した。東証1部の値下がり銘柄は全体の6割強、対して値上がり銘柄は3割弱となっている。
個別では、ソニー<6758>とZOZO<3092>が2%超下落しているほか、任天堂<7974>、ソフトバンクG<9984>、村田製<6981>などがさえない。傘下のかんぽ生命保険<7181>ともに保険商品の営業自粛を発表した日本郵政<6178>は3%近い下落で上場来安値更新。業績観測が報じられたヤマトHD<9064>も売り優勢で年初来安値を更新している。また、ベクトル<
6058>などが東証1部下落率上位に顔を出した。一方、トヨタ自<7203>は堅調。中国政府がハイブリッド車(HV)優遇を検討と報じられたことが買い材料視された。キーエンス<6861>、バンナムHD<7832>、安川電<6506>などもしっかり。決算発表銘柄ではパソナ<2168>やドトル日レス<3087>が買われ、レナウン<3606>やIDOM<7599>、クリレスHD<3387>は東証1部上昇率上位に顔を出した。セクターでは、石油・石炭製品、鉱業、電気・ガス業などが下落率上位で、その他も全般軟調。上昇したのは輸送用機器と金属製品の2業種のみだった。
3連休明けの日経平均は反落し、3ケタの下落となっている。連休中の米国株が連日で過去最高値を更新したのとは対照的だ。先週1週間の騰落率を見ても、NYダウの+1.5%に対し日経平均は-0.3%となっており、「連れ高」期待は不発と言わざるを得ない。かねて指摘しているとおり、米株高がFRBによる利下げ期待を主因としているのに対し、日本では日銀の追加緩和余地は限られるとみられており、相対的な出遅れにつながっていると考えられる。10月に消費増税が控えていることもあり、海外投資家の日本株に対する関心が低下しているとの指摘は多く見られる。
日本でも日銀の緩和マネーや企業の自社株買いが株価を下支えしており、日経平均の日足チャートを見ると7月に入ってからは21500円近辺を下限、21800円手前を上限とするもち合いが続いている。しかし、海外投資家の資金流入が限られるうちは一段の上昇を期待しにくいだろう。今週から米国で、また来週から日本で企業決算の発表が本格化することも考慮すると、当面はもち合い相場が続くとみておきたい。本日までに一巡する3-5月期決算は企業ごとに強弱が大きく分かれ、業績評価の個別物色が中心となりそうだ。
(小林大純)
<AK>
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