前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

配信元:株探
投稿:2021/09/29 05:30

ジーダット <3841>  1,740円 (+269円、+18.3%) 一時ストップ高

 ジーダット <3841> [JQ]が3連騰。2営業日合計で上昇率は一時51%に達した。半導体回路設計用などの電子系CADソフトを開発・販売するが、前週末24日に主力製品の「SX-Meister」に関する約7億9000万円の大型案件を受注したと発表したことを手掛かりとする買いが集中した。時価総額が50億円以下と小型であることに加え、浮動株比率も低く品薄感が極めて強い。更に信用買い残も枯れ切った状態にあったことで、上値の軽さを見込んだ投資マネーの流入が加速した。

■JNS <3627>  586円 (+69円、+13.4%)

 東証1部の上昇率トップ。JNSホールディングス <3627> が急反騰。27日の取引終了後、22年2月期の連結業績予想について、売上高を88億円から92億円(前期比8.2%増)へ、営業利益を2億7000万円から4億5000万円(同88.3%増)へ上方修正した。コンテンツサービス事業が極めて好調に推移していることや、7月に発売したニンテンドースイッチ向けソフトの出荷が予想を大きく上回り現時点で約30万本の出荷となっていることが牽引する。更に健康志向の高まりを背景にHealthTechサービスが好調に推移していることや、GIGAスクール構想の進展によりEdTech領域におけるデジタル化需要が拡大していることなども寄与する。

■ジューテック <3157>  1,264円 (+138円、+12.3%) 一時ストップ高

 東証1部の上昇率2位。ジューテックホールディングス <3157> が大幅高で3日続伸。27日の取引終了後、第2四半期累計(4-9月)連結業績予想について、売上高を730億円から800億円(前年同期比13.9%増)へ、営業利益を3億円から10億5000万円(同5.3倍)へ、純利益を4億円から9億円(同2.5倍)へ上方修正した。木材製品の高騰などで売上高が計画を上回ることに加えて、売上総利益の改善に努めたことが寄与する。

ぴあ <4337>  3,940円 (+265円、+7.2%)

 東証1部の上昇率5位。ぴあ <4337> が3連騰し連日の年初来高値更新。政府は28日、新型コロナウイルス対策で19都道府県に発令中の緊急事態宣言の全面解除について専門家に諮問し、宣言は30日に解除される見通しとなっており、イベントの制限緩和への期待感からチケット販売最大手の同社にも買いが入ったようだ。現在、緊急事態宣言やまん延防止等重点措置の地域では、イベント開催の定員を「50%以内かつ上限5000人」としているが、28日付の日本経済新聞によると、「政府は宣言などを解除した後も、1ヵ月は経過措置として『定員50%以内かつ上限1万人』を基準とする。その後は『定員の50%以内か5千人のいずれか大きい方』まで収容できるようにする」と報じており、収容人数の増加による収益改善が期待されている。

東洋エンジ <6330>  948円 (+54円、+6.0%)

 東証1部の上昇率9位。東洋エンジニアリング <6330> が急伸。全体相場に逆行し上値追い基調を継続した。900円近辺で収れんする5日・25日移動平均線から上放れる動きをみせている。世界的に「脱炭素社会」向けた取り組みが進むなか、究極のクリーンエネルギーとして注目される水素関連株の一角に位置づけられる同社株に物色の矛先が向いた。あす29日から10月1日にかけて東京ビッグサイトで水素・燃料電池展が開催される予定にあることも、関連銘柄の株価刺激材料となった。28日後場取引開始前に、東洋エンジと日鉄エンジニアリングとの共同企業体が佐賀県で50メガワット級のバイオマス専焼発電所を受注したことを発表、これも株価を刺激する材料となった。

ニッセイ <6271>  1,086円 (+57円、+5.5%) 一時ストップ高

 ニッセイ <6271> [東証2]が3日続伸、一時ストップ高。27日の取引終了後、22年3月期の連結業績予想について、売上高を185億円から191億円(前期比22.8%増)へ、営業利益を9億円から12億5000万円(同5.5倍)へ、純利益を7億2000万円から10億円(同3.5倍)へ上方修正した。新型コロナウイルスの影響から回復後を見込んだ設備投資需要の高まりが要因としている。また、業績予想の修正に伴い、中間・期末各10円の年20円を予定していた配当を各12円の年24円に引き上げるとあわせて発表しており、これも好材料視された。前期実績に対しては4円の増配となる予定だ。

INPEX <1605>  893円 (+36円、+4.2%)

 INPEX <1605> が4日続伸、年初来高値を更新した。27日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の11月限が前週末比1.47ドル高の1バレル=75.45ドルへ上昇した。米国では新型コロナウイルス感染者数が減少傾向にあり、経済再開による原油需要回復期待が強い。また、8月下旬に米国を襲ったハリケーンの影響で原油生産が打撃を受け、需給が引き締まっていることも原油上昇の要因となっている。

宮越HD <6620>  1,319円 (+50円、+3.9%)

 宮越ホールディングス <6620> が大幅に3日続伸。同社は28日、子会社が中国・深セン市で推進している「ワールドイノベーションセンター」プロジェクトについて、日建設計(東京都千代田区)とコンサルティング業務委託契約を締結すると発表。業務委託の主な内容は、プロジェクトに必要となる都市計画及び事業計画の進め方に関するアドバイザリー業務、現地行政・地区関係者・現地コンサルティング会社などとの協議及び調整などの支援業務。実施期間は21年10月1日から22年9月30日までとなっている。

フェリシモ <3396>  1,789円 (+57円、+3.3%)

 フェリシモ <3396> が3日続伸。28日の午前中、サブスクリプション事業に関するコンサルテーション及びオペレーション支援事業「EIZOKU」を10月1日に開始すると発表。新事業は、同社が半世紀以上にわたり培ってきたサブスクリプション型ダイレクトマーケティング事業のノウハウやシステムを活用してスタートするもの。戦略立案、コンセプトメイキング、商品開発、市場創造、顧客とのコミュニケーションシステム設計、ITシステム開発、物流システムなどの業務遂行ノウハウや独自開発システムを活用し、クライアント企業の事業の発展をサポートするという。

群馬銀行 <8334>  375円 (+11円、+3.0%)

 群馬銀行 <8334> が大幅高。27日の取引終了後、第2四半期累計(4-9月)連結業績予想について、経常利益を165億円から230億円(前年同期比40.1%増)へ、純利益を115億円から147億円(同19.4%増)へ上方修正した。銀行単体において、資金利益の増加や経費の削減などによりコア業務純益が従来予想を上回ることに加えて、与信費用が想定を下回る見込みであることが要因としている。

大垣共立 <8361>  2,009円 (+56円、+2.9%)

 大垣共立銀行 <8361> が反発。27日の取引終了後、22年3月期業績予想の上方修正を発表。経常収益を1091億円から1105億円(前期比5.1%減)へ、純利益を71億円から103億円(同28.6%増)へ引き上げた。銀行単体において、与信関係費用が当初予想を下回り、一方で国債等債券損益が想定を上回る見込みとなったことなどが要因。

エーザイ <4523>  8,777円 (+222円、+2.6%)

 エーザイ <4523> が反発。28日の寄り前、同社と米バイオジェン は、早期アルツハイマー病(早期AD)治療薬として開発中の「レカネマブ」について、迅速承認制度に基づき米国食品医薬品局(FDA)に生物製剤ライセンス申請(BLA)の段階的申請を開始したと発表。なお、レカネマブは、21年6月にブレイクスルーセラピーの指定を受けている。

森六 <4249>  2,195円 (+54円、+2.5%)

 森六ホールディングス <4249> が反発。27日の取引終了後、保有する投資有価証券3銘柄を売却したことに伴い、22年3月期第2四半期の連結業績に投資有価証券売却益18億7900万円を特別利益として計上すると発表。なお、22年3月期業績への影響は他の要因も含めて現在精査中としている。

SBG <9984>  6,782円 (+158円、+2.4%)

 ソフトバンクグループ <9984> が反発。米長期金利の上昇を警戒して、電機・精密などハイテクセクター中心に売りがかさんだが、そのなかで日経平均寄与度の高い同社株への継続的な買いが観測された。市場では「前日の米国株市場でナスダック指数は軟調だったものの、同社が出資するアリババ が3.5%高と大きく切り返したことがプラス材料となった。もっとも、28日は実質9月最終商い日で、指数寄与度の高いファーストリテイリング <9983> や同社株に中間期末を意識したテクニカル的な買いが入っているフシがある」(ネット証券アナリスト)という指摘も出ていた。

ハピネット <7552>  1,538円 (+32円、+2.1%)

 ハピネット <7552> が反発。27日の取引終了後、第2四半期累計(4-9月)連結業績予想について、売上高を1220億円から1250億円(前年同期比12.3%増)へ、営業利益を20億円から23億円(同18.1%増)へ、純利益を12億円から16億円(同27.0%増)へ上方修正した。玩具事業で「ポケモンカードゲーム」のヒットがあったことや、アミューズメント事業でカプセル玩具の販売が好調に推移したことなどが寄与する。

大分銀行 <8392>  1,919円 (+39円、+2.1%)

 大分銀行 <8392> が反発。27日の取引終了後、22年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結業績予想について、経常収益を258億円から284億円(前期比1.6%減)へ、純利益を22億円から31億円(同2.2倍)へ上方修正した。銀行単体において、コア業務純益が想定を上回り、与信費用が想定を下回る見込みとなったことが収益に寄与するとしている。

三菱UFJ <8306>  688.7円 (+12.2円、+1.8%)

 三菱UFJフィナンシャル・グループ <8306> が4日続伸となったほか、三井住友フィナンシャルグループ <8316>みずほフィナンシャルグループ <8411> などメガバンクが揃って上値指向を継続。ここ米長期金利の上昇が顕著となっており、米国株市場ではゴールドマン・サックス・グループ 、JPモルガン 、シティグループ 、バンカメ といった大手金融株が急速に買われる展開となった。前日27日の米10年債利回りは1.48%台まで上昇し、6月25日以来約3ヵ月ぶりの高い水準となった。これを受けて日本国内の債券市場でも10年国債利回りが6月末以来の高水準となるなど金利の上昇傾向が鮮明で、銀行セクターには追い風となった。

特殊陶 <5334>  1,825円 (+29円、+1.6%)

 日本特殊陶業 <5334> が反発。27日の取引終了後、第2四半期累計(4-9月)連結業績予想について、営業利益を230億4800万円から310億円(前年同期比85.0%増)へ、純利益を172億4800万円から220億円(同76.6%増)へ上方修正した。自動車メーカーの半導体不足による減産影響を受けて、新車組み付け用市場は厳しい状況にある一方、補修用部品市場や半導体製造装置用部品は好調に推移しており、売上高は2390億円(同26.1%増)の従来見通しを据え置いた。ただ、補修用市場比率の増加や想定より為替レートが円安に推移したこと、費用の抑制などが寄与し、利益は想定を上回る見込みとしている。

四国銀 <8387>  761円 (+11円、+1.5%)

 四国銀行 <8387> が反発。27日の取引終了後、大和証券グループ本社 <8601> の子会社である大和証券と包括的業務提携に関する基本合意書を締結したと発表。両社は、高知県を中心としたエリアの顧客に対して、より高付加価値な金融サービス・ソリューションを提供するための新たな協業態勢の構築を目指す。今後、2022年3月末までの最終契約の締結に向けて協議・検討を進めていく予定。

オムロン <6645>  11,420円 (+160円、+1.4%)

 オムロン <6645> が反発。SMBC日興証券が27日付で投資評価を「2」から「1」とし、目標株価を9600円から1万4600円へ引き上げた。同証券では、第1四半期(4-6月)のIAB(FA)事業の上振れを主体に業績予想を引き上げたが、加えて第2の柱であるヘルスケア事業の成長確度が高まったと判断。22年3月期の営業利益予想を748億円から964億円へ、23年3月期を同821億円から1026億円へ上方修正している。

※28日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

株探ニュース
配信元: 株探

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