米株安を受けて利益確定売りが先行、中国リスクへの警戒が重荷に【クロージング】

配信元:フィスコ
投稿:2021/08/03 16:03
3日の日経平均は反落。139.19円安の27641.83円(出来高概算9億7000万株)で取引を終えた。週明けの米国市場は、米サプライマネジメント協会(ISM)が発表した7月の米製造業景況感指数が59.5となり、6月から低下し、市場予測も下回ったため、米景気減速懸念から主要株価指数が下落。東京市場にも景気敏感株などを中心に幅広く売りが先行。一時27492.40円まで下落幅を広げた。また、前日に心理的な節目である28000円に接近したことも目先の利益を確定する動きにつながったようだ。

東証1部の騰落銘柄は、値下がり銘柄数が1500を超え、全体の7割超を占めた。セクター別では、海運、卸売、精密機器など5業種が上昇。一方、パルプ紙、空運、鉱業など28業種が下落した。指数インパクトの大きいところでは、アドバンテス<6857>三井物<8031>オムロン<6645>豊田通商<8015>がしっかり。半面、ファーストリテ<9983>、ソフトバンクG<9984>ネクソン<3659>中外薬<4519>が軟調だった。

中国メディアが「中国政府はオンラインゲーム産業を厳しく批判する」記事を掲載したため、次の規制の標的になるとの懸念が台頭。ネクソン、コーエーテクモ<3635>などのゲーム関連株が下落したこともセンチメントを悪化させていた。一方、業績好調な海運株が強い値動きを続けており、郵船<9101>商船三井<9104>、川崎船<9107>がそろって年初来高値を更新。米長期金利が低下したことで、半導体関連株などハイテク株の一角が堅調に推移したほか、あすの決算を前にトヨタ<7203>は1万円台を固める動きに。

日経平均は依然として200日線水準を下回っているほか、新型コロナウイルスの新規感染者数の増加基調にも変化はないため、先行き警戒感は拭えない。また、為替相場が1ドル=109円台前半へと円高傾向にあることも、輸出関連企業の為替メリット享受への懸念も出始めている。米国では今夜、6月の米製造業受注が発表される予定で、市場予想(前月比1.5%)を下回る結果になれば、一段と米国景気の先行きに不透明感が強まる恐れもあり、戻りの鈍さに繋がりそうだ。

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