[相場概況]日経平均は続伸で一時23500円突破、米景気回復期待を受けてコロナ前水準を回復

配信元:フィスコ
投稿:2020/09/03 15:52
日経平均は続伸し、高値では23500円を超え、終値ベースでもコロナ後最高値を更新した。前日の米株式市場では、8月ADP雇用統計が市場予想を下回ったものの、非農業部門の雇用者数は前月から42万8000人増え、増加幅は前月(21万2000人)より大きかった。また、7月耐久財受注改定値や7月製造業受注が予想を上回ったこともあり、米景気の緩やかな拡大が続いているとの見方が広がり、自動車セクターなど景気敏感株を中心にNYダウはコロナショック前の29000ドルを回復した。

この流れを好感し、東京市場でも、シクリカル(景気循環)系セクターを中心に久々に主力株を中心とした上昇となった。寄り付き直後に23580.51円という本日の高値を付けた後は利益確定売りなども出たが、為替が1ドル=106円20-30銭と昨日よりもやや円安水準で推移していたことも寄与し、総じて底堅い動きとなった。

大引けの日経平均は前日比218.38円高の23465.53円となった。東証1部の売買高は10億2167万株、売買代金は1兆9362億円だった。セクター別では、証券、金属、その他製品、化学、繊維などが上昇率上位となった。一方、水産・農林業、鉱業、海運、石油・石炭などはやや売りに押されて下落率上位となった。東証1部の値上がり銘柄は全体の53%、対して値下がり銘柄は41%であった。

個別では、8月既存店売上高が前年同月比29.8%増と3カ月連続のプラスとなったファーストリテ<9983>や、同じく、8月既存店売上高が前年同月比6.9%増と3カ月連続でのプラス成長となった良品計画<7453>、8月既存店売上高は11カ月連続のマイナスながらも短期的なあく抜け感につながったアダストリア<2685>などが上昇した。また、第1四半期営業利益が前年同期比51.4%増の55.9億円と想定以上の好決算となったスカパーJ<9412>や、地銀連合構想の前進が手掛かり材料となった福島銀行<8562>などは大幅高となった。そのほか、2008年7月以来およそ12年ぶりとなる6万円台乗せを達成した任天堂<7974>も賑わった。

他方、8月の国内既存店売上高が前年同月比19.0%減となったキュービーネットHD<6571>、20年3-8月期連結営業利益が前年同期比5割近く減ったようだと報じられた久光製薬<4530>などは下落した。

東証1部の売買代金上位では、任天堂、ファーストリテ、ソニー<6758>東エレク<8035>、KDDI<9433>トヨタ<7203>エムスリー<2413>、信越化学<4063>などが上昇した。一方、ソフトバンクグループ<9984>、三菱UFJ<8306>キーエンス<6861>武田<4502>などは小幅ながら下落となった。

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配信元: フィスコ

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