日経平均は3日ぶり反落。32.62円安の23384.14円(出来高概算6億2000万株)で前場の取引を終えている。
18日の米株式市場でNYダウは31ドル高と小幅ながら続伸し、前週末に続き過去最高値を更新した。米中貿易協議を巡る報道で売り買いが交錯し、もみ合う展開となったが、動画配信サービスを開始したウォルト・ディズニーなどが押し上げに寄与した。
一方、米中協議の先行き不透明感に加え、トランプ米大統領が「パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長とマイナス金利やドル高について協議した」と明らかにしたことなどから、円相場は1ドル=108円台半ばまで上昇。本日の日経平均は円高を受けた利益確定売り優勢で50円安からスタートすると、朝方には23244.93円(171.83円安)まで下落する場面があった。しかし、円高一服とともに下げ渋り、寄り付きの水準を上回って前場を折り返した。東証1部の値下がり銘柄は全体の5割弱、対して値上がり銘柄は4割強となっている。
個別では、ソフトバンクG<9984>、ソニー<6758>、ファーストリテ<9983>、東エレク<8035>、トヨタ自<7203>などがさえない。一部証券会社のレーティング引き下げが観測された太陽誘電<6976>は4%近い下落。前日にLINE<3938>との経営統合で記者会見したZHD<4689>は東証1部下落率トップ。経営統合に伴う株式価値の希薄化や、AI(人工知能)分野への投資負担増への懸念が指摘されている。外資系証券の売り推奨が観測された四国電力<9507>なども下落率上位に顔を出した。一方、任天堂<7974>、リクルートHD<6098>、武田薬<4502>は小じっかり。三菱ケミHD<4188>が株式公開買付け(TOB)で完全子会社化すると発表した田辺三菱<4508>はストップ高水準での買い気配が続き、小野薬<4528>やエーザイ<4523>といった医薬品株も上げが目立つ。
中小型株では日本通信<9424>が活況となっている。セクターでは、非鉄金属、ゴム製品、鉱業などが下落率上位。反面、医薬品、不動産業、サービス業などが上昇率上位だった。
米メディアが米中協議を巡り「中国側は悲観的なムード」と伝え、為替相場が円高方向に振れたことも弱材料となって、本日の東京市場では景気敏感株を中心に売りが先行。しかし、米国株の連日の高値更新や香港株の続伸を支えに底堅い展開となった。11月中の実現を目指す米中協議の合意「第1弾」署名や、12月に予定される米国の対中制裁関税「第4弾」見送りの確度が高まるまで上値を追いづらいとの声は多い。一方で米中が何らかの合意に至るとの期待や、半導体を中心とした業績回復期待を背景に買いも根強く入っているようだ。従前に当欄で予想したとおり、日経平均は23000円台での日柄調整となっている。ただ、東証1部売買代金は前日、3週間ぶりに2兆円を下回り、本日も前引け時点で9200億円程度にとどまるなどやや低調。薄商いのなか、前週のように先物主導で荒い値動きとなる場面が出てくる可能性はある。
新興市場ではマザーズ指数が3日続伸。企業決算の発表が一巡し、個人投資家の物色が中小型株に向いているとみられ、マザーズ指数は前日から強い動きを見せている。
年初来高値圏の日経平均や日経ジャスダック平均と比べ出遅れが目立ち、水準訂正に期待したいところだ。ただ、12月の新規株式公開(IPO)におけるブックビルディング
(需要申告)が今月下旬から本格化する。12月のIPOは件数、吸収金額とも多く、ブックビルディングに伴う個人投資家の資金余力低下がマザーズ市場にとって重しとなる可能性もあるだろう。
(小林大純)
<AK>
18日の米株式市場でNYダウは31ドル高と小幅ながら続伸し、前週末に続き過去最高値を更新した。米中貿易協議を巡る報道で売り買いが交錯し、もみ合う展開となったが、動画配信サービスを開始したウォルト・ディズニーなどが押し上げに寄与した。
一方、米中協議の先行き不透明感に加え、トランプ米大統領が「パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長とマイナス金利やドル高について協議した」と明らかにしたことなどから、円相場は1ドル=108円台半ばまで上昇。本日の日経平均は円高を受けた利益確定売り優勢で50円安からスタートすると、朝方には23244.93円(171.83円安)まで下落する場面があった。しかし、円高一服とともに下げ渋り、寄り付きの水準を上回って前場を折り返した。東証1部の値下がり銘柄は全体の5割弱、対して値上がり銘柄は4割強となっている。
個別では、ソフトバンクG<9984>、ソニー<6758>、ファーストリテ<9983>、東エレク<8035>、トヨタ自<7203>などがさえない。一部証券会社のレーティング引き下げが観測された太陽誘電<6976>は4%近い下落。前日にLINE<3938>との経営統合で記者会見したZHD<4689>は東証1部下落率トップ。経営統合に伴う株式価値の希薄化や、AI(人工知能)分野への投資負担増への懸念が指摘されている。外資系証券の売り推奨が観測された四国電力<9507>なども下落率上位に顔を出した。一方、任天堂<7974>、リクルートHD<6098>、武田薬<4502>は小じっかり。三菱ケミHD<4188>が株式公開買付け(TOB)で完全子会社化すると発表した田辺三菱<4508>はストップ高水準での買い気配が続き、小野薬<4528>やエーザイ<4523>といった医薬品株も上げが目立つ。
中小型株では日本通信<9424>が活況となっている。セクターでは、非鉄金属、ゴム製品、鉱業などが下落率上位。反面、医薬品、不動産業、サービス業などが上昇率上位だった。
米メディアが米中協議を巡り「中国側は悲観的なムード」と伝え、為替相場が円高方向に振れたことも弱材料となって、本日の東京市場では景気敏感株を中心に売りが先行。しかし、米国株の連日の高値更新や香港株の続伸を支えに底堅い展開となった。11月中の実現を目指す米中協議の合意「第1弾」署名や、12月に予定される米国の対中制裁関税「第4弾」見送りの確度が高まるまで上値を追いづらいとの声は多い。一方で米中が何らかの合意に至るとの期待や、半導体を中心とした業績回復期待を背景に買いも根強く入っているようだ。従前に当欄で予想したとおり、日経平均は23000円台での日柄調整となっている。ただ、東証1部売買代金は前日、3週間ぶりに2兆円を下回り、本日も前引け時点で9200億円程度にとどまるなどやや低調。薄商いのなか、前週のように先物主導で荒い値動きとなる場面が出てくる可能性はある。
新興市場ではマザーズ指数が3日続伸。企業決算の発表が一巡し、個人投資家の物色が中小型株に向いているとみられ、マザーズ指数は前日から強い動きを見せている。
年初来高値圏の日経平均や日経ジャスダック平均と比べ出遅れが目立ち、水準訂正に期待したいところだ。ただ、12月の新規株式公開(IPO)におけるブックビルディング
(需要申告)が今月下旬から本格化する。12月のIPOは件数、吸収金額とも多く、ブックビルディングに伴う個人投資家の資金余力低下がマザーズ市場にとって重しとなる可能性もあるだろう。
(小林大純)
<AK>
関連銘柄
銘柄 | 株価 | 前日比 |
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3938
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5,350.0
(12/28)
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0.0
(---)
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4188
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838.4
(11/19)
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+4.0
(+0.47%)
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4502
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4,217.0
(11/19)
|
+27.0
(+0.64%)
|
4508
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2,006.0
(02/26)
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-3.0
(-0.14%)
|
4523
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4,750.0
(11/19)
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-34.0
(-0.71%)
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4528
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1,766.5
(11/19)
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-25.5
(-1.42%)
|
4689
|
410.5
(11/19)
|
+4.1
(+1.00%)
|
6098
|
9,408.0
(11/19)
|
-284.0
(-2.93%)
|
6758
|
2,936.0
(11/19)
|
+18.5
(+0.63%)
|
6976
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2,135.0
(11/19)
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-41.0
(-1.88%)
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7203
|
2,730.5
(11/19)
|
+54.5
(+2.03%)
|
7974
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8,176.0
(11/19)
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-24.0
(-0.29%)
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8035
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22,000.0
(11/19)
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+55.0
(+0.25%)
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9424
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140.0
(11/19)
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+2.0
(+1.44%)
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9507
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1,304.0
(11/19)
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-6.0
(-0.45%)
|
9983
|
49,620.0
(11/19)
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+160.0
(+0.32%)
|
9984
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8,683.0
(11/19)
|
-51.0
(-0.58%)
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