日経平均は5日続落。85.86円安の20325.02円(出来高概算5億8000万株)で前場の取引を終えている。
週明け3日の米株式市場でNYダウは4ドル高と小幅反発したが、ハイテク株比率の高いナスダック総合指数は大幅続落。当局が反トラスト法(独占禁止法)違反で調査を準備していると報じられ、アルファベットなどのハイテク大手が軒並み大きく下げた。また、5月サプライマネジメント協会(ISM)製造業景況感指数の予想下振れ、長短金利の逆転などから経済減速懸念が台頭し、全般に上値の重い展開だった。本日の日経平均は自律反発に期待した買いが先行し24円高からスタートしたが、米ハイテク株安や1ドル=107円台まで円高が進んだことが重しとなり、マイナスへ転じ下げ幅を広げる展開となった。前場中ごろを過ぎると20289.64円(121.24円安)まで下落する場面があった。東証1部の値下がり銘柄数は1041、対して値上がり銘柄数は1004とほぼ拮抗している。
個別では、売買代金トップのソフトバンクG<9984>が3%近く下落したほか、任天堂<7974>、ソニー<6758>、トヨタ自<7203>などが軟調。前日にスマートフォン向け新作ゲームの発表を受けて大きく買われたコロプラ<3668>だが、本日は急反落。ZOZO<3092>も6%安と下げが目立った。決算発表の伊藤園<2593>は売り優勢。また、株式の売出し等を発表したインソース<6200>がストップ安水準まで売られ、東証1部下落率トップとなった。一方、ファナック<6954>や武田薬<4502>が堅調で、ファーストリテ<9983>は小幅に上昇。レーティング引き上げ観測の第一三共<4568>は3%超上昇した。自社株買い実施を発表したカシオ計<6952>も買い優勢。また、オプティム<3694>などが東証1部上昇率上位に顔を出した。セクターでは、サービス業、情報・通信業、その他製品などが下落率上位。反面、鉄鋼、鉱業、ガラス・土石製品などが上昇率上位だった。
日経平均は前日までの4日間で850円近く下落しており、本日は自律反発期待の買いが先行したものの、米ハイテク株安や為替の円高進行を踏まえると戻りの鈍さもやむを得ないところだろう。企業の今期想定為替レートは1ドル=108~109円で、トヨタ自などは110円としている。こうした企業の想定を上回る円高進行に伴い、日経平均の2万円割れを予想する市場関係者の声も増えてきた。
5月中旬までの決算発表を通過し、日経平均の1株当たり純資産(BPS)は2万円近辺まで切り上がってきた(現在はおよそ19800円)。株価純資産倍率(PBR)1倍水準がこれまで下値ラインとして機能してきたこと、またトランプ米大統領の発言等で市場のムードが一変する可能性もあることから、現時点では大きく売り崩そうというような動きは見られない。しかし、積極的な買い手も見当たらないことから、不安定感が一気に増す可能性も否定できない。後場に入れば日銀による上場投資信託(ETF)買い入れ観測が支えとなるだろうが、強含みとなっている円相場や軟調な中国・上海総合指数の動向を注視したい。
(小林大純)
<AK>
週明け3日の米株式市場でNYダウは4ドル高と小幅反発したが、ハイテク株比率の高いナスダック総合指数は大幅続落。当局が反トラスト法(独占禁止法)違反で調査を準備していると報じられ、アルファベットなどのハイテク大手が軒並み大きく下げた。また、5月サプライマネジメント協会(ISM)製造業景況感指数の予想下振れ、長短金利の逆転などから経済減速懸念が台頭し、全般に上値の重い展開だった。本日の日経平均は自律反発に期待した買いが先行し24円高からスタートしたが、米ハイテク株安や1ドル=107円台まで円高が進んだことが重しとなり、マイナスへ転じ下げ幅を広げる展開となった。前場中ごろを過ぎると20289.64円(121.24円安)まで下落する場面があった。東証1部の値下がり銘柄数は1041、対して値上がり銘柄数は1004とほぼ拮抗している。
個別では、売買代金トップのソフトバンクG<9984>が3%近く下落したほか、任天堂<7974>、ソニー<6758>、トヨタ自<7203>などが軟調。前日にスマートフォン向け新作ゲームの発表を受けて大きく買われたコロプラ<3668>だが、本日は急反落。ZOZO<3092>も6%安と下げが目立った。決算発表の伊藤園<2593>は売り優勢。また、株式の売出し等を発表したインソース<6200>がストップ安水準まで売られ、東証1部下落率トップとなった。一方、ファナック<6954>や武田薬<4502>が堅調で、ファーストリテ<9983>は小幅に上昇。レーティング引き上げ観測の第一三共<4568>は3%超上昇した。自社株買い実施を発表したカシオ計<6952>も買い優勢。また、オプティム<3694>などが東証1部上昇率上位に顔を出した。セクターでは、サービス業、情報・通信業、その他製品などが下落率上位。反面、鉄鋼、鉱業、ガラス・土石製品などが上昇率上位だった。
日経平均は前日までの4日間で850円近く下落しており、本日は自律反発期待の買いが先行したものの、米ハイテク株安や為替の円高進行を踏まえると戻りの鈍さもやむを得ないところだろう。企業の今期想定為替レートは1ドル=108~109円で、トヨタ自などは110円としている。こうした企業の想定を上回る円高進行に伴い、日経平均の2万円割れを予想する市場関係者の声も増えてきた。
5月中旬までの決算発表を通過し、日経平均の1株当たり純資産(BPS)は2万円近辺まで切り上がってきた(現在はおよそ19800円)。株価純資産倍率(PBR)1倍水準がこれまで下値ラインとして機能してきたこと、またトランプ米大統領の発言等で市場のムードが一変する可能性もあることから、現時点では大きく売り崩そうというような動きは見られない。しかし、積極的な買い手も見当たらないことから、不安定感が一気に増す可能性も否定できない。後場に入れば日銀による上場投資信託(ETF)買い入れ観測が支えとなるだろうが、強含みとなっている円相場や軟調な中国・上海総合指数の動向を注視したい。
(小林大純)
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関連銘柄
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4568
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1,015.0
(15:16)
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-3.0
(-0.29%)
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6758
|
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(15:16)
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+5.5
(+0.18%)
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(-0.13%)
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(+0.61%)
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(+1.79%)
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(15:16)
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(-0.48%)
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(15:16)
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(+0.22%)
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9984
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8,685.0
(15:16)
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