日経平均は3日続落、米中対立への懸念で半導体株など安い

配信元:フィスコ
投稿:2018/07/04 12:21
 日経平均は3日続落。161.60円安の21623.94円(出来高概算6億6000万株)で前場の取引を終えている。

 3日の米国株式市場は独立記念日の前日で短縮取引だったが、NYダウは132ドル安となった。中国の裁判所が米半導体マイクロン・テクノロジーの販売差し止めの仮命令を出したとの報道を受けて、貿易摩擦深刻化への警戒感が高まった。フェイスブックも情報流出問題への懸念が再燃し、ハイテク株が下げを主導した。本日の日経平均はこうした流れを受けて106円安からスタートすると、マイナス圏でもみ合う場面が続いた。注目される中国・上海総合指数は取引開始直後に一時プラスへ転じ、日経平均もこれにつれてやや下げ幅を縮めたが、その後ともに弱含みとなった。

 個別では、米半導体株安を受けて東エレク<8035>が5%安となったほか、6月既存店売上高が2カ月連続の前年割れだったファーストリテ<9983>も軟調となり、2銘柄で日経平均を約61円押し下げた。村田製<6981>キーエンス<6861>SUMCO<3436>SMC<6273>
といった半導体や設備投資関連のハイテク株は総じて下げが目立った。その他売買代金上位では、任天堂<7974>、東海カーボ<5301>、ソニー<6758>などが軟調で、トヨタ自<7203>
は小安い。一方、資生堂<4911>、JXTG<5020>花王<4452>などが堅調で、ソフトバンクG<9984>は小幅に上昇した。セクターでは、電気機器、機械、その他製品などが下落率上位。半面、鉱業、石油・石炭製品、電気・ガス業などが上昇率上位となった。NY原油先物相場の上昇が好感された関連セクターや、内需・ディフェンシブセクターに資金が向かった。

 日経平均は前日安値(21574.56円)が目先の下値メドとして意識され、上海総合指数が前日終値を挟んで比較的落ち着いた推移となっていることもあって、後場には下げ渋る場面も出てくるだろう。輸出関連株は手掛けづらいが、月次売上高推移などを手掛かりにABCマート<2670>良品計画<7453>といった小売株の一角に買いが向かっている。なお、本日はこれら2社やイオン<8267>などの決算発表が予定されている。

 とはいえ、米中貿易摩擦の影響が懸念される半導体株や設備投資関連株では東エレク、SMCなど年初来安値を更新する銘柄が相次いでおり、投資家心理や需給状況の悪化に拍車がかかる可能性もあるだろう。直近の22000円割れで下値不安が台頭していることもあり、日経平均は上値の重い展開が続きそうだ。
(小林大純)
<AK>
配信元: フィスコ

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