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今週の【早わかり株式市況】29年7ヵ月ぶり高値を連日更新、新型コロナ感染拡大もリスクオン継続

配信元:株探
投稿:2020/11/28 06:40

■今週の相場ポイント
 1.日経平均は4週連続で上昇、4営業日続伸で合計値幅は1100円超
 2.新型コロナ感染拡大も株価の下押し材料とならずリスクオン相場継続
 3.米株市場のNYダウ3万ドル台乗せ、ナスダック最高値などが追い風
 4.ドコモのTOB成立に伴うパッシブファンドの売却資金再投資観測も
 5.週末にかけて日経平均はおよそ29年7ヵ月ぶりの高値を連日で更新

■週間 市場概況
 今週の東京株式市場は日経平均株価が前週末比1117円(4.38%)高の2万6644円と4週連続で上昇した。4週間の上げ幅は3667円に達した。

 今週の東京市場は前週後半の新型コロナウイルス感染者数の急増で慎重ムードとなった地合いとは別世界の強さだった。新型コロナ感染拡大の流れはむしろ加速している状況だが、そこには目をつぶってワクチン開発期待を背景とした景気回復に向けた思惑や、一段の金融緩和期待を買うという、いいとこ取りの強気相場が繰り広げられた。立ち会い日数は4日間だったが、上昇一服場面はなく、週末にかけ29年7ヵ月ぶりの高値を連日更新した。NTTドコモ <9437> のTOB成立に伴い、TOPIX連動型パッシブファンドのドコモ売却に伴う巨額余剰資金再投資の動きも、全体相場の押し上げ要因になったとみられる。

 3連休明けの24日(火)はリスクオンの流れが一気に強まり4営業日ぶりに日経平均は急反発となった。新型コロナワクチンの開発期待に加え、バイデン新政権での財務長官にイエレン前FRB議長が選出されるとの思惑がポジティブ材料となり、日経平均は一時700円を超える上昇をみせる場面もあった。25日(水)は前日の米国株市場でバイデン新政権への移行が順調に進むとの見方が強まり、NYダウが初の3万ドル大台に乗せたこともって、リスク選好の地合いが波及した。ただ、後場は「東京都が飲食店などに営業時間短縮を要請する見通し」と報じられ上げ幅を縮小した。26日(木)は前日の米国株市場で今度はナスダック総合指数が2ヵ月半ぶりに最高値を更新、半導体などハイテク株高の流れを東京市場も引き継いだ。日経平均は利食い圧力を吸収して1991年4月以来およそ29年7ヵ月ぶりの高値圏に浮上した。27日(金)は朝方こそ強弱感対立のなかやや売り優勢で始まったが、下値では押し目買いが高水準で、日経平均は切り返し、結局100円あまり上昇して引けた。連日で29年7ヵ月ぶりの高値更新となった。

■来週のポイント
 新型コロナ感染が急速に拡大しているにもかかわらず買い意欲が旺盛なだけに、来週も上値を追う展開が続きそうだ。

 重要イベントとしては、国内では30日朝に発表される10月鉱工業生産や12月1日朝に発表される10月有効求人倍率と7-9月期法人企業統計調査が注目される。海外では30日発表の中国11月製造業PMIや12月1日発表の米国11月ISM製造業景況指数、4日に発表される米国の10月貿易収支と11月雇用統計に注視が必要だろう。

■日々の動き(11月24日~11月27日)

【↑】  11月24日(火)―― 4日ぶり急反発、米株高に追随し2万6000円台回復
 日経平均 26165.59( +638.22)  売買高13億9869万株 売買代金 2兆9478億円

【↑】  11月25日(水)―― 続伸、米株高を受け景気敏感株に買い
 日経平均 26296.86( +131.27)  売買高15億4946万株 売買代金 3兆1507億円

【↑】  11月26日(木)―― 3日続伸、朝安もハイテク株や半導体関連が買われる
 日経平均 26537.31( +240.45)  売買高11億6400万株 売買代金 2兆4792億円

【↑】  11月27日(金)―― 4日続伸、買い意欲旺盛で連日で29年半ぶりの高値
 日経平均 26644.71( +107.40)  売買高15億2950万株 売買代金 3兆4069億円

■セクター・トレンド
 (1)全33業種中、29業種が上昇
 (2)HOYA <7741> など精密機器が値上がり率トップ、ソニー <6758> など電機も大幅高
 (3)郵船 <9101> など海運、日本製鉄 <5401> など鉄鋼、住友鉱 <5713> など非鉄といった景気敏感株が買い続く
 (4)原油高で国際石開帝石 <1605> など鉱業株が大幅続伸
 (5)金融株はオリックス <8591> などその他金融や野村 <8604> など証券が高いも
   MS&AD <8725> など保険、三菱UFJ <8306> など銀行は低調
 (6)内需株は三井不 <8801> など不動産、楽天 <4755> などサービス、ZHD <4689> など情報・通信が堅調も
   味の素 <2802> など食品、JR東海 <9022> など陸運がさえない
 (7)東電HD <9501> など電力・ガス、王子HD <3861> などパルプ・紙、 日水 <1332> など水産・農林は安い

■【投資テーマ】週間ベスト5 (株探PC版におけるアクセス数上位5テーマ)
 1(5) 電気自動車(EV) ── 再生エネ・EV相場開幕へ!「次世代電池関連」変貌前夜の5銘柄選抜
 2(1) 再生可能エネルギー
 3(4) 全固体電池
 4(3) コロナウイルス
 5(2) デジタルトランスフォーメーション(DX)
  ※カッコは前週の順位

株探ニュース
配信元: 株探
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