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流動性のある中小型株や低位材料株等への選別物色に【クロージング】

配信元:フィスコ
投稿:2019/07/17 16:06
17日の日経平均は続落。66.07円安の21469.18円(出来高概算10億2000万株)で取引を終えた。終値で21500円を下回るのは6月28日以来、12営業日ぶりとなった。東証1部の売買代金は1.8兆円となり、11営業日連続で2兆円を下回っている。トランプ米大統領が、自分が望めば中国からの輸入品に追加関税を課すことができるとあらためて言及するなど、米中貿易摩擦への警戒感が再燃する格好となった。

シカゴ先物にサヤ寄せする格好から21500円を下回って始まると、その後もじりじりと下げ幅を広げ、前場半ばには一時21380.55円と心理的な支持線となる75日線や25日線を割り込む局面もみられている。ただ、後場は日銀のETF買い入れなどの需給要因もあってか、大引けにかけてはやや下げ幅を縮める格好となり、終値では25日線、75日線を上回って取引を終えた。

東証1部の騰落銘柄は、値下り数が1300を超えており、全体の6割を占めている。セクターでは、精密機器、証券、情報通信、小売、空運、金属製品、鉄鋼、海運が冴えない。半面、繊維、鉱業、機械、倉庫運輸、非鉄金属、陸運がしっかり。指数インパクトの大きいところでは、ソフトバンクG<9984>、ファーストリテ<9983>テルモ<4543>が重石となる一方で、ダイキン<6367>第一三共<4568>、KDDI<9433>がしっかりだった。

日経平均は終値では25日線や75日線を上回っており、一先ず支持線として意識された格好である。ただし、外部環境の不透明要因等から、売買代金は11営業日連続で2兆円を下回る状況が続いており、自律反発も期待しづらい需給状況であろう。とは言え、ポジションがロングに傾いているとは考えづらく、下にもトレンドは出難いところである。薄商いの中をファンド等によるシステムトレード的な商いが中心とみられており、方向感は掴みづらいところである。

また、安川電<6506>が底堅い値動きをみせており、結果的には決算でアク抜けといった動きではある。ただし、出来高はそれ程膨らんでおらず、見極めが必要であろう。また、決算を手掛かりとした個別での物色が目立っているが、買い一巡後には急速に値を消すなど資金の逃げ足も速く、短期筋の値幅取り狙いの売買も手掛けづらさが窺える。とは言え、機関投資家による主力銘柄への資金流入は期待しづらく、流動性のある中小型株のほか、低位材料株等への選別物色の動きに向かわせよう。

<CN>
配信元: フィスコ
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