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ラクスルのニュース
日経平均は6日ぶり反発。104.94円高の26492.66円(出来高概算5億8402万株)で前場の取引を終えている。
21日の米株式市場でダウ平均は526.74ドル高(+1.60%)と大幅続伸。ナイキとフェデックスの決算が好調だったことを好感し、上昇スタート。景気後退が懸念される中でも、企業業績が想定よりは良い可能性があるとの期待につながった。また、12月消費者信頼感指数が市場予想を上回ったことも投資家心理を改善させた。ナスダック総合指数は+1.53%と大幅続伸。米国株高や為替の円高進行の一服を受けて、日経平均は164.71円高からスタート。一方、連日の下落で需給環境が悪化しているようで、戻り待ちの売りに押され、寄り付き直後からは伸び悩む展開。時間外取引のナスダック100先物の上昇や香港ハンセン指数の大幅高を支援要因に下落に転じることはなかったが、前引けまでもみ合いが続いた。
個別では、追加株主還元を示唆する社長インタビューが伝わってから、川崎汽船<9107>が大幅に3日続伸しており、郵船<9101>、商船三井<9104>も高い。円高進行の一服により、トヨタ自<7203>、ホンダ<7267>、日産自<7201>などが大幅に反発。日銀金融政策決定会合のサプライズ政策修正から大きく売られていた不動産も反発しており、三井不動産<8801>、三菱地所<8802>、住友不動産<8830>が上昇。11月訪日外国人旅行者数の拡大を好感し、ソースネクスト<4344>が急伸。米メルク子会社との間で共同研究開発およびライセンス契約を締結したと発表したペプチドリーム<4587>が大幅に上昇。KDDI<9433>は国内証券のレーティング格上げが好感された。株式公開買い付け(TOB)を材料にタツタ電線<5809>、日鉄物産<9810>がストップ高買い気配で終えている。
一方、直近急伸が続いていた三井住友<8316>、みずほ<8411>、東京海上<8766>、第一生命HD<8750>が反落。ソフトバンクG<9984>、東エレク<8035>などハイテク株の一角も軟調。サイボウズ<4776>、MSOL<7033>、Sansan<4443>、ラクスル<4384>、ネットプロHD<7383>など中小型グロース株の多くが東証プライム市場の値下がり率上位に入っている。
セクターでは、鉱業、海運、輸送用機器が上昇率上位となった一方、保険、パルプ・紙、医薬品が下落率上位となった。東証プライム市場の値上がり銘柄は全体の78%、対して値下がり銘柄は17%となっている。
前日の米主要株価指数は揃って大幅に続伸したが、本日の日経平均は寄り天井の形で伸び悩んでいる。米国では警戒されていたナイキとフェデックスの決算が想定程には悪くなかったことで安心感が台頭。消費者信頼感指数が予想以上に改善した一方、期待インフレ率が低下したことも投資家心理の回復につながったもよう。
一方、日本株の上値は重い。日銀金融政策決定会合の後に急速に進んだ円高・ドル安は、1ドル=130円台を維持する形で一服しているが、今後のさらなる政策変更への思惑が強まる中、一段の円高進行への警戒感が日本株の上値を抑えている可能性が高い。すでに輸出企業の平均想定為替レートである1ドル=134−135円を割り込んでいるため、一段の円高は外需企業の業績悪化懸念を強めることになる。
また、米国市場の引け後に発表された半導体メモリ大手のマイクロン・テクノロジーの決算は市場予想を下回り、時間外取引で同社株価は軟調に推移している。最高経営責任者(CEO)は会見で、業界の需給バランスは直近13年で最悪の状態にあると指摘。通期の設備投資計画を70億−75億ドルと、従来目標の最大120億ドルから下方修正した。同社の設備投資計画は四半期決算の度に下方修正される傾向にあり、業界の先行きは依然として厳しい様子。在庫については、2023年半ばごろまでに健全な水準に移行し、下期には同社売上高も改善するとの見通しを示しているが、東京市場の関連企業の株価反応を見ても、あく抜け感は高まっていないようだ。
日経平均は本日を含め、5日連続での陰線となっており、下値模索の展開が続いている。一方、25日移動平均線からの下方乖離率は5%近くにまで達しており、突っ込み警戒感は強い。目先の自律反発に期待したいところだが、米国株の大幅続伸という追い風がある中での今日の弱い動きを見る限り、むしろ、一段の下落には注意したいところだ。すでに日足と週足ともに、主要移動平均線のすべてを下抜けてしまっており、
サポートになりそうな水準が見当たらない点も懸念される。
こうした中、日本政府観光局(JNTO)が21日に発表した11月の訪日外国人旅行者数が93万4500人と、10月(49万8600人)から2倍近く増加したことが伝わっている。新型コロナ感染拡大前の2019年の同月と比べると6割を超える水準にまで回復してきている。為替の円高進行が懸念される中、以前ほどには円安メリットが強調されることはなくなってきたが、主要各国との物価上昇率の差なども考慮すれば、依然として日本のモノ・サービスに対する割安感は強い。今後も持続的なインバウンド需要の回復が期待され、外部環境の不透明感が強まる中、リオープン・インバウンド関連の銘柄に引き続き焦点を当てたい。
(仲村幸浩)
<AK>
21日の米株式市場でダウ平均は526.74ドル高(+1.60%)と大幅続伸。ナイキとフェデックスの決算が好調だったことを好感し、上昇スタート。景気後退が懸念される中でも、企業業績が想定よりは良い可能性があるとの期待につながった。また、12月消費者信頼感指数が市場予想を上回ったことも投資家心理を改善させた。ナスダック総合指数は+1.53%と大幅続伸。米国株高や為替の円高進行の一服を受けて、日経平均は164.71円高からスタート。一方、連日の下落で需給環境が悪化しているようで、戻り待ちの売りに押され、寄り付き直後からは伸び悩む展開。時間外取引のナスダック100先物の上昇や香港ハンセン指数の大幅高を支援要因に下落に転じることはなかったが、前引けまでもみ合いが続いた。
個別では、追加株主還元を示唆する社長インタビューが伝わってから、川崎汽船<9107>が大幅に3日続伸しており、郵船<9101>、商船三井<9104>も高い。円高進行の一服により、トヨタ自<7203>、ホンダ<7267>、日産自<7201>などが大幅に反発。日銀金融政策決定会合のサプライズ政策修正から大きく売られていた不動産も反発しており、三井不動産<8801>、三菱地所<8802>、住友不動産<8830>が上昇。11月訪日外国人旅行者数の拡大を好感し、ソースネクスト<4344>が急伸。米メルク子会社との間で共同研究開発およびライセンス契約を締結したと発表したペプチドリーム<4587>が大幅に上昇。KDDI<9433>は国内証券のレーティング格上げが好感された。株式公開買い付け(TOB)を材料にタツタ電線<5809>、日鉄物産<9810>がストップ高買い気配で終えている。
一方、直近急伸が続いていた三井住友<8316>、みずほ<8411>、東京海上<8766>、第一生命HD<8750>が反落。ソフトバンクG<9984>、東エレク<8035>などハイテク株の一角も軟調。サイボウズ<4776>、MSOL<7033>、Sansan<4443>、ラクスル<4384>、ネットプロHD<7383>など中小型グロース株の多くが東証プライム市場の値下がり率上位に入っている。
セクターでは、鉱業、海運、輸送用機器が上昇率上位となった一方、保険、パルプ・紙、医薬品が下落率上位となった。東証プライム市場の値上がり銘柄は全体の78%、対して値下がり銘柄は17%となっている。
前日の米主要株価指数は揃って大幅に続伸したが、本日の日経平均は寄り天井の形で伸び悩んでいる。米国では警戒されていたナイキとフェデックスの決算が想定程には悪くなかったことで安心感が台頭。消費者信頼感指数が予想以上に改善した一方、期待インフレ率が低下したことも投資家心理の回復につながったもよう。
一方、日本株の上値は重い。日銀金融政策決定会合の後に急速に進んだ円高・ドル安は、1ドル=130円台を維持する形で一服しているが、今後のさらなる政策変更への思惑が強まる中、一段の円高進行への警戒感が日本株の上値を抑えている可能性が高い。すでに輸出企業の平均想定為替レートである1ドル=134−135円を割り込んでいるため、一段の円高は外需企業の業績悪化懸念を強めることになる。
また、米国市場の引け後に発表された半導体メモリ大手のマイクロン・テクノロジーの決算は市場予想を下回り、時間外取引で同社株価は軟調に推移している。最高経営責任者(CEO)は会見で、業界の需給バランスは直近13年で最悪の状態にあると指摘。通期の設備投資計画を70億−75億ドルと、従来目標の最大120億ドルから下方修正した。同社の設備投資計画は四半期決算の度に下方修正される傾向にあり、業界の先行きは依然として厳しい様子。在庫については、2023年半ばごろまでに健全な水準に移行し、下期には同社売上高も改善するとの見通しを示しているが、東京市場の関連企業の株価反応を見ても、あく抜け感は高まっていないようだ。
日経平均は本日を含め、5日連続での陰線となっており、下値模索の展開が続いている。一方、25日移動平均線からの下方乖離率は5%近くにまで達しており、突っ込み警戒感は強い。目先の自律反発に期待したいところだが、米国株の大幅続伸という追い風がある中での今日の弱い動きを見る限り、むしろ、一段の下落には注意したいところだ。すでに日足と週足ともに、主要移動平均線のすべてを下抜けてしまっており、
サポートになりそうな水準が見当たらない点も懸念される。
こうした中、日本政府観光局(JNTO)が21日に発表した11月の訪日外国人旅行者数が93万4500人と、10月(49万8600人)から2倍近く増加したことが伝わっている。新型コロナ感染拡大前の2019年の同月と比べると6割を超える水準にまで回復してきている。為替の円高進行が懸念される中、以前ほどには円安メリットが強調されることはなくなってきたが、主要各国との物価上昇率の差なども考慮すれば、依然として日本のモノ・サービスに対する割安感は強い。今後も持続的なインバウンド需要の回復が期待され、外部環境の不透明感が強まる中、リオープン・インバウンド関連の銘柄に引き続き焦点を当てたい。
(仲村幸浩)
<AK>
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