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パイプドHDのニュース
12日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
・日経平均は反落、安川電機の決算と株価反応から窺えるハードルの高さ
・ドル・円は弱含み、ややリスク回避の流れ
・値下がり寄与トップはファーストリテイリング<9983>、同2位が東京エレクトロン<8035>
■日経平均は反落、安川電機の決算と株価反応から窺えるハードルの高さ
日経平均は反落。151.35円安の29616.71円(出来高概算4億9894万株)で前場の取引を終えている。
前週末の米国株式市場ではNYダウが史上最高値を更新した。今週から始まる米金融大手の決算を控えていることから様子見ムードが強かったが、大勢はバイデン政権によるインフラ計画やワクチン普及への期待感に加え、連邦準備制度理事会(FRB)が当面大規模緩和を維持することが支援材料となった。一方、予想以上に上昇した生産者物価指数を受けた長期金利の上昇がやや重しとなる場面もあったがハイテク株も総じて堅調でナスダック総合指数も上昇した。この米株高の流れを好感して日経平均は106円高で始まったが、寄り付き直後を高値にまもなく失速すると、その後は前週末終値を挟んでの一進一退に。前引けにかけては下げ幅を拡げてややダレる展開となった。
個別では、今期業績見通しが市場予想を僅かに下回ったことが出尽くし感を誘った安川電機<6506>が大幅に下落した。また、今期のガイダンスが市場予想を大きく下振れたイオンフィナンシャルサービス<8570>や、今期予想が想定外の減益見通しとなったパイプドHD<3919>が急落。減損計上で業績予想を下方修正した参天製薬<4536>も大きく売られた。一方、英投資ファンドのCVCキャピタル・パートナーズによる買収提案の詳細が報じられ、買取価格へサヤ寄せする動きとなった東芝<6502>が大幅に上昇した。
売買代金上位では、ソフトバンクG<9984>、マネックスG<8698>、トヨタ<7203>、村田製作所<6981>、伊藤忠<8001>などが堅調推移。一方、レーザーテック<6920>、ソニーグループ<6758>、日本郵船<9101>、東京エレクトロン<8035>、キーエンス<6861>、信越化<4063>、エムスリー<2413>、SUMCO<3436>などが軟調となっている。
セクターでは、海運業、非鉄金属、石油・石炭製品、鉱業、その他金融業などが下落率上位となった。一方、電気・ガス業、倉庫・運輸関連業、陸運業、卸売業、繊維製品などが上昇率上位となっている。東証1部の値上がり銘柄は全体の51%、値下がり銘柄は43%となっている。
前場の東証1部の売買高は5億株を下回っており、今後本格化する企業決算を前に依然として様子見ムードが強い様子。そうした中、主要株価指数は揃って下落となっているが、マザーズ指数を除いた指数構成銘柄の上昇・下落の比率をみるとほぼ拮抗しており、全体的に売りが優勢なわけでもなく、市場心理もほぼニュートラルといったところか。
前週末に本決算を発表した安川電機がしっかりとした動きとなれば、この先に控える製造業決算への期待感の高まりとともに指数も堅調推移となる可能性も考えてはいたが、蓋を開けてみれば本日の同社株価は売り優勢となった。22年2月期の営業利益予想が市場予想をやや下回ったことが嫌気されたようだが、今期営業利益は前期比55%増と高い伸びで、新中期経営計画では23年2月期営業利益が610億円と過去最高を更新する見通しも示している。また、受注動向も中国を筆頭に欧州でも高い伸びがみられたほか、マイナスが続いていた日本や米州でも前年比でプラスに転じるなど総じて力強い内容が確認された。それでも、業績回復を期待してここまで上昇し、すでに上場来高値圏にある株価がさらに上昇するにはインパクトに欠けたようだ。
むろん、内容は良好そのもので、本日の下落も一時的なものに過ぎないかもしれない。実際、同社株価は一時は8%超と大きく売り込まれたが、その後は5%安まで下げ渋る動きもみられた。しかし、それでも、今回の同社の決算および株価反応を受けて今後の製造業決算に対するハードルの高さが窺えよう。すでに株価が高値圏にある銘柄は、市場予想を大幅に上回るなど相当にポジティブな内容でない限りは出尽くし感が先行しやすいだろう。
持ち株で決算を跨ぐ場合には、長期保有が前提でない限りは、全て売却するのが躊躇われるのであれば、半分でも売却しておくことで気持ちを軽くした方が無難か。ここから1カ月程度のシナリオとしては、企業決算は総じて良好なものの、発表直後は出尽くし感からの売り優勢となるケースが多く、その後個別に見直し買い買いが進むとともに指数も持ち直すような展開が予想されるといったところか。
さて、一方で、日経平均や東証株価指数(TOPIX)がこう着感を強めるなか、マザーズ指数も大きく下落するなど、幕間つなぎの物色が新興株全般に向かっている様子もない。それでも、ココナラ<4176>やAppier<4180>、ベビーカレンダー<7363>など直近IPOの一角が堅調に推移するなど、チャート妙味がある銘柄にはしっかりと物色が向かっているようで、個人投資家の買い意欲が減退したわけではないようだ。ただ、東証1部が手掛けにくいなか新興株全体が買われるわけではなく、新興株の中でも循環物色がされているようだ。今後も選別物色が一段と強まる可能性に留意しておきたい。
最後に、本日の後場は、引き続き全体としては軟調な値動きが想定されるなか、前場に売り優勢となった安川電機がどの程度まで下げ幅を縮めることができるかに注目したい。本日の大引け後には3月の工作機械受注が発表される。2月の同指標は非常に良好で、今回の結果への期待もある。上述したように、安川電機の決算は決して悪いわけではない。取引終了後に発表される工作機械受注の内容次第では同社株価も明日から早々に見直し買いが進むかもしれない。そうした展開を見越した動きが後場から出てくるかどうかに注目したい。
■ドル・円は弱含み、ややリスク回避の流れ
12日午前の東京市場でドル・円は弱含み、109円後半から半ばに値を下げた。日経平均株価や上海総合指数などアジア主要指数は軟調地合いとなり、ややリスク回避のムードが広がる。また、安全通貨買いでドルと円のほか、スイスフランがユーロやポンドに対して値を上げた。
ここまでの取引レンジは、ドル・円は109円48銭から109円77銭、ユーロ・円は130円15銭から130円61銭、ユーロ・ドルは1.1886ドルから1.1904ドル。
■後場のチェック銘柄
・グラファイトデザイン<7847>の、1銘柄がストップ高
※一時ストップ高(気配値)を含みます
・値下がり寄与トップはファーストリテイリング<9983>、同2位が東京エレクトロン<8035>
■経済指標・要人発言
【経済指標】
・日・3月国内企業物価指数:前年比+1.0%(予想:+0.5%、2月:-0.6%←-0.7%)
【要人発言】
・パウエル米FRB議長
「インフレ率が著しく2%を超えるのを望んでいない」
「経済が完全に回復するまで支援を続ける」
「2008年の金融危機のようなリスクはかなり少ない」
<国内>
特になし
<海外>
特になし
<CS>
・日経平均は反落、安川電機の決算と株価反応から窺えるハードルの高さ
・ドル・円は弱含み、ややリスク回避の流れ
・値下がり寄与トップはファーストリテイリング<9983>、同2位が東京エレクトロン<8035>
■日経平均は反落、安川電機の決算と株価反応から窺えるハードルの高さ
日経平均は反落。151.35円安の29616.71円(出来高概算4億9894万株)で前場の取引を終えている。
前週末の米国株式市場ではNYダウが史上最高値を更新した。今週から始まる米金融大手の決算を控えていることから様子見ムードが強かったが、大勢はバイデン政権によるインフラ計画やワクチン普及への期待感に加え、連邦準備制度理事会(FRB)が当面大規模緩和を維持することが支援材料となった。一方、予想以上に上昇した生産者物価指数を受けた長期金利の上昇がやや重しとなる場面もあったがハイテク株も総じて堅調でナスダック総合指数も上昇した。この米株高の流れを好感して日経平均は106円高で始まったが、寄り付き直後を高値にまもなく失速すると、その後は前週末終値を挟んでの一進一退に。前引けにかけては下げ幅を拡げてややダレる展開となった。
個別では、今期業績見通しが市場予想を僅かに下回ったことが出尽くし感を誘った安川電機<6506>が大幅に下落した。また、今期のガイダンスが市場予想を大きく下振れたイオンフィナンシャルサービス<8570>や、今期予想が想定外の減益見通しとなったパイプドHD<3919>が急落。減損計上で業績予想を下方修正した参天製薬<4536>も大きく売られた。一方、英投資ファンドのCVCキャピタル・パートナーズによる買収提案の詳細が報じられ、買取価格へサヤ寄せする動きとなった東芝<6502>が大幅に上昇した。
売買代金上位では、ソフトバンクG<9984>、マネックスG<8698>、トヨタ<7203>、村田製作所<6981>、伊藤忠<8001>などが堅調推移。一方、レーザーテック<6920>、ソニーグループ<6758>、日本郵船<9101>、東京エレクトロン<8035>、キーエンス<6861>、信越化<4063>、エムスリー<2413>、SUMCO<3436>などが軟調となっている。
セクターでは、海運業、非鉄金属、石油・石炭製品、鉱業、その他金融業などが下落率上位となった。一方、電気・ガス業、倉庫・運輸関連業、陸運業、卸売業、繊維製品などが上昇率上位となっている。東証1部の値上がり銘柄は全体の51%、値下がり銘柄は43%となっている。
前場の東証1部の売買高は5億株を下回っており、今後本格化する企業決算を前に依然として様子見ムードが強い様子。そうした中、主要株価指数は揃って下落となっているが、マザーズ指数を除いた指数構成銘柄の上昇・下落の比率をみるとほぼ拮抗しており、全体的に売りが優勢なわけでもなく、市場心理もほぼニュートラルといったところか。
前週末に本決算を発表した安川電機がしっかりとした動きとなれば、この先に控える製造業決算への期待感の高まりとともに指数も堅調推移となる可能性も考えてはいたが、蓋を開けてみれば本日の同社株価は売り優勢となった。22年2月期の営業利益予想が市場予想をやや下回ったことが嫌気されたようだが、今期営業利益は前期比55%増と高い伸びで、新中期経営計画では23年2月期営業利益が610億円と過去最高を更新する見通しも示している。また、受注動向も中国を筆頭に欧州でも高い伸びがみられたほか、マイナスが続いていた日本や米州でも前年比でプラスに転じるなど総じて力強い内容が確認された。それでも、業績回復を期待してここまで上昇し、すでに上場来高値圏にある株価がさらに上昇するにはインパクトに欠けたようだ。
むろん、内容は良好そのもので、本日の下落も一時的なものに過ぎないかもしれない。実際、同社株価は一時は8%超と大きく売り込まれたが、その後は5%安まで下げ渋る動きもみられた。しかし、それでも、今回の同社の決算および株価反応を受けて今後の製造業決算に対するハードルの高さが窺えよう。すでに株価が高値圏にある銘柄は、市場予想を大幅に上回るなど相当にポジティブな内容でない限りは出尽くし感が先行しやすいだろう。
持ち株で決算を跨ぐ場合には、長期保有が前提でない限りは、全て売却するのが躊躇われるのであれば、半分でも売却しておくことで気持ちを軽くした方が無難か。ここから1カ月程度のシナリオとしては、企業決算は総じて良好なものの、発表直後は出尽くし感からの売り優勢となるケースが多く、その後個別に見直し買い買いが進むとともに指数も持ち直すような展開が予想されるといったところか。
さて、一方で、日経平均や東証株価指数(TOPIX)がこう着感を強めるなか、マザーズ指数も大きく下落するなど、幕間つなぎの物色が新興株全般に向かっている様子もない。それでも、ココナラ<4176>やAppier<4180>、ベビーカレンダー<7363>など直近IPOの一角が堅調に推移するなど、チャート妙味がある銘柄にはしっかりと物色が向かっているようで、個人投資家の買い意欲が減退したわけではないようだ。ただ、東証1部が手掛けにくいなか新興株全体が買われるわけではなく、新興株の中でも循環物色がされているようだ。今後も選別物色が一段と強まる可能性に留意しておきたい。
最後に、本日の後場は、引き続き全体としては軟調な値動きが想定されるなか、前場に売り優勢となった安川電機がどの程度まで下げ幅を縮めることができるかに注目したい。本日の大引け後には3月の工作機械受注が発表される。2月の同指標は非常に良好で、今回の結果への期待もある。上述したように、安川電機の決算は決して悪いわけではない。取引終了後に発表される工作機械受注の内容次第では同社株価も明日から早々に見直し買いが進むかもしれない。そうした展開を見越した動きが後場から出てくるかどうかに注目したい。
■ドル・円は弱含み、ややリスク回避の流れ
12日午前の東京市場でドル・円は弱含み、109円後半から半ばに値を下げた。日経平均株価や上海総合指数などアジア主要指数は軟調地合いとなり、ややリスク回避のムードが広がる。また、安全通貨買いでドルと円のほか、スイスフランがユーロやポンドに対して値を上げた。
ここまでの取引レンジは、ドル・円は109円48銭から109円77銭、ユーロ・円は130円15銭から130円61銭、ユーロ・ドルは1.1886ドルから1.1904ドル。
■後場のチェック銘柄
・グラファイトデザイン<7847>の、1銘柄がストップ高
※一時ストップ高(気配値)を含みます
・値下がり寄与トップはファーストリテイリング<9983>、同2位が東京エレクトロン<8035>
■経済指標・要人発言
【経済指標】
・日・3月国内企業物価指数:前年比+1.0%(予想:+0.5%、2月:-0.6%←-0.7%)
【要人発言】
・パウエル米FRB議長
「インフレ率が著しく2%を超えるのを望んでいない」
「経済が完全に回復するまで支援を続ける」
「2008年の金融危機のようなリスクはかなり少ない」
<国内>
特になし
<海外>
特になし
<CS>
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