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後場に注目すべき3つのポイント~SQ通過でリバウンド一巡

配信元:フィスコ
投稿:2018/12/14 12:41
14日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

日経平均は3日ぶり大幅反落、SQ通過でリバウンド一巡
・ドル・円は弱含み、日本株の下げ幅拡大で
・値下がり寄与トップはソフトバンクG<9984>、同2位は東エレク8035>


日経平均は3日ぶり大幅反落、SQ通過でリバウンド一巡

日経平均は3日ぶり大幅反落。377.03円安の21439.16円(出来高概算11億2000万株)で前場の取引を終えている。

13日の米株式市場でNYダウは70ドル高と続伸。中国による米国産大豆の大量購入が明らかになり、米中貿易協議の進展期待が高まったほか、英国のメイ首相が党内の信任投票に勝利して欧州連合(EU)離脱を巡る政局混迷への懸念がやや和らいだ。ただ、トランプ大統領が来週の連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げをけん制すると、上げ幅を縮めマイナスに転じる場面もあった。東京市場では米中対立の緩和期待は前日に織り込み済みで、日経平均はここ2日間で670円近く上昇していたことから、本日は利益確定の売りが先行して177円安からスタートした。寄り付き後も前日までの上昇の反動で売りが広がり、前引けにかけて21353.94円(462.25円安)まで下落する場面があった。東証1部の値下がり銘柄は全体の85%に上った。

個別では、ソフトバンクG<9984>任天堂<7974>が4%近い下落、東エレク<8035>が5%近い下落となった。東エレクなどは前日の米半導体SOX指数が下落した流れを引き継いだ。その他売買代金上位もファーストリテ<9983>、ユニファミマ<8028>、トヨタ自<7203>ファナック<6954>、ソニー<6758>など全般さえない。ユニファミマは株式分割の実施を発表したが、もみ合いとなっている。決算発表銘柄ではヤーマン<6630>やくら<2695>が売られ、オハラ<5218>が東証1部下落率トップとなった。一方、売買代金上位では日産自<7201>が逆行高。好決算のクスリのアオキ<3549>なども買い優勢だった。また、中国企業との支援交渉が伝わったJDI<6740>が東証1部上昇率トップとなり、業績計画が報じられたツナグS<6551>や業績上方修正の鎌倉新書<6184>も上位に顔を出した。セクターでは、鉱業、精密機器、その他製品などが下落率上位で、その他も全般軟調。電気・ガス業のみ上昇した。

SQ(先物・オプション特別清算指数)算出を前に週半ばから大きくリバウンドしていた日経平均だが、本日のSQ通過で急反落する格好となった。SQ値は概算で21618.88円となり、朝方こそこれを上回って推移していたものの、買いは続かず下げ足を速めた。もとより外部環境の不透明感を考慮するとSQ前のリバウンドは一時的なものとの見方が市場では多かった。今後はクリスマス休暇入りする海外投資家が多いとみられ、市場参加者の減少により日経平均の本格的な戻りは当面期待しにくい。


新興市場でも好決算のSKIYAKI<3995>などが値を飛ばしているものの、マザーズ指数は2%近い下落となっており、日経ジャスダック平均も3日ぶりに反落している。来週もIPO(新規株式公開)ラッシュが続くが、19日に上場予定のソフトバンク<9434>の動向が個人投資家のマインドや需給状況に大きな影響を与えそうだ。


■ドル・円は弱含み、日本株の下げ幅拡大で

14日午前の東京市場でドル・円は弱含み。日本株の下げ幅拡大や中国株の軟調地合いで円買いが先行し、節目の113円50銭を割り込んだ。

ドル・円は、日経平均株価の下落を受け、円買いスタート。その後は日本株の下げ幅拡大や上海総合指数のマイナス圏推移で、目先の株安を嫌気した円買いが進行。前日海外市場で上抜けた113円50銭を下回った。

また、米10年債利回りが2.90%を割り込んだことも、ドル売りを支援。ランチタイムの日経平均先物は軟調地合いが続き、日本株や中国株の一段安を警戒した円買いに振れやすい。ただ、下値の堅さが確認されれば、ドルの買戻しが予想される。

ここまでの取引レンジは、ドル・円は113円42銭から113円66銭、ユーロ・円は128円84銭から129円14銭、ユーロ・ドルは1.1356ドルから1.1365ドルで推移した。


■後場のチェック銘柄

・日本サード<2488>やツナグS<6551>など、4銘柄がストップ高

※一時ストップ高・安(気配値)を含みます

・値下がり寄与トップはソフトバンクG<9984>、同2位は東エレク8035>


■経済指標・要人発言

【要人発言】
・トゥスク欧州連合(EU)大統領
「11月の英国離脱協定案を支持しており、英国とは再交渉はしない」

【経済指標】

・日・12月調査日銀短観・大企業製造業DI:15
(予想:18、9月:19)
・日・12月調査日銀短観・大企業非製造業DI:24
(予想:21、9月:22)
・日・12月調査日銀短観・大企業全産業設備投資:前年度比+14.3%
(予想:+12.8%、9月:+13.4%)
・中・11月鉱工業生産:前年比+5.4%
(予想:+5.8%、10月:+5.9%)
・中・11月小売売上高:前年比+8.1%
(予想:+8.8%、10月:+8.6%)


<国内>
・13:30 10月鉱工業生産確報(速報値:前月比+2.9%)

<海外>
特になし

<FA>
配信元: フィスコ
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