日経平均は3日ぶり大幅反発、中国の景況感改善を好感

配信元:フィスコ
投稿:2019/12/02 16:04
日経平均は3日ぶり大幅反発。11月29日の米国市場でNYダウは5日ぶりに反落し、112ドル安となった。香港人権法案の成立で米中貿易協議の先行きへの懸念から売りが出た。ただ、週末に中国国家統計局が発表した11月の製造業購買担当者景気指数(PMI)
が改善したことが好感され、週明けの日経平均は94円高からスタートすると上げ幅を拡大。23500円台に乗せると上値が重くなり、高値もみ合いの展開が続いたが、後場の寄り付き直後には23562.05円(前週末比268.14円高)まで上昇する場面があった。

大引けの日経平均は前週末比235.59円高の23529.50円となった。終値ベースの年初来
高値を更新した。東証1部の売買高は9億4696万株、売買代金は1兆6942億円だった。業種別では、海運業、ガラス・土石製品、卸売業が上昇率上位で、その他も全般堅調。
鉱業と石油・石炭製品の2業種のみ下落した。東証1部の値上がり銘柄は全体の70%、対して値下がり銘柄は25%となった。

個別では、任天堂<7974>が米年末商戦で好調な出足との見方から2%上昇し、中国の景況感改善を受けて村田製<6981>太陽誘電<6976>といった電子部品株も大きく買われた。その他売買代金上位ではソニー<6758>、トヨタ自<7203>、ファーストリテ<9983>
などが堅調。中小型株ではWSCOPE<6619>が活況だったが、子会社の転換社債による資金調達がポジティブ視されたようだ。また、阿波製紙<3896>が連日のストップ高となったほか、投資判断引き上げ観測の大研医器<7775>や好決算の内田洋行<8057>
もストップ高を付けた。一方、ソフトバンクG<9984>東エレク<8035>は小安い。国際帝石<1605>などは原油価格の下落を受けて売り優勢。また、第3四半期決算を発表したトリケミカル<4369>は通期業績の上振れ期待が後退したとの見方があり、東証1部下落率トップとなった。
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