kabukabumanさんのブログ
ドル建て日経平均の推移から見た海外勢のアベノミクス評価
日銀の追加緩和が発表されて以来、日経平均は12/8の高値(終値ベース)17935円まで
1ヵ月余りで14.5%上昇しましたが、同期間のドル建て日経平均は僅か3%しか上昇していません。
さらに日経平均を年初の終値と先週末の終値で比較すると(株価指数は全て小数点以下切り捨て)
日経平均円建て +9.2% (1/6終値:15908円 ➡ 12/12終値:17371円)
日経平均ドル建て -6.5% (1/6終値:156ドル ➡ 12/12終値:146ドル)
結局ドル建ての日経平均は年初の高値を一度も超えていないことから
今年の日本株(アベノミクス)に対する海外勢の評価は非常に厳しいものであったことが解かります。
またアベノミクスが始まったとされる
2012年12月以降の日経平均円建てとドル建てを比較すると以下の様になります。(12月末の数値)
(円建て日経平均) (対ドル/円相場)(ドル建て日経平均)
2012年12月末 1万0395円 1ドル 83.57円 124ドル
2013年12月末 1万6291円 1ドル 99.78円 163ドル
2014年12月12日 1万7371円 1ドル118.89円 146ドル
ご覧頂くと分かる様に、この間
日経平均円建ては6976円(+67.1%)上昇しているのに対して
日経平均ドル建ては22ドル(+17.7%)の上昇に止まっています。
つまり両者の上昇率には実に50%近い開きのあることが分かります。
因みに同期間のダウ上昇率は+34.1%(2012年末:12883ドル、先週末:17280ドル)なので
実体経済の改善が顕著な米国と、未だ掛け声だけの日本の株価にはかなりの歪みがあり
ドル建て日経平均の上昇率(+17.7%)の方が実体に即しているのではないでしょうか。
そう考えるとN/N倍率が1.0以上(先週末は1.01)はどう考えても高過ぎることになり
個人的には2012年末から先週末までの株価の平均値である0.92辺りが妥当ではないかと思います。
ですから、今後ダウが17000~18000ドルで推移すると仮定すれば
日経平均円建ての適正値は15640円~16560円となり
さらに日米の実体経済が現状のままだとすれば
日経平均が20000円に到達するためには、ダウが21740ドルまで上昇しなくてはなりません。
無論この様な単純計算通りに株価が動くとは思えませんが
現在の日経平均はダウに比べると、実力を1000円程度上回る水準にあると考えています。
従って今日の衆院選で与党が圧勝すれば、株価は一時的に下げ止まるかも知れませんが
海外勢の様子見姿勢が続く限り、年末~1月の日経平均は
16000円~17000円のレンジ相場になると考えるのが妥当ではないかと思います。
以上日経平均ドル建てから見た、曲り屋の年末・年始株価予想でした。<(_ _)>
かわうそくんさん こんばんは。
確かに150ドルの壁は厚いですが
この壁は来年も厳しい様な気がします。
>ROEを考えたら、日経はダウを抜けませんね。
ROEは日経平均8.34、ダウ18.95ですから、とても太刀打ち出来ませんね。
PERも日経225が16.23倍、ダウ15.24倍で
今の日経平均はどう考えても実体経済からかけ離れた水準だと感じます。
因みに、日経平均年内19000円とか
20000円が射程内なんて言う評論家も居られますが
円相場だけを見て実体経済を無視した極めて無責任な発言だと思います。
おまけに証券各社も顧客の取り込みに必死ですから
あまり暗い予想はしたくないというのが本音ではないでしょうか。