kabukabumanさんのブログ

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株式投資のギャンブル化にどの様に対処すればいいか

株はギャンブルか?と良く言われますが

個人的には似て非なるものだとこれまでも度々日記にも書いて来ました。

しかし、確かに株式投資がギャンブル化しているのは事実だと思います。


株式投資がギャンブル性を帯びた理由は

恐らくデリバティブ派生商品(先物やオプション取引など)の誕生とNET取引にあると思います。


私は株式投資は企業に投資をし、その見返りとして配当や株主優待を受け取る

要するにインカム・ゲインが本来の目的だったと理解しています。

ですから一旦優良企業に投資をすれば、その株を長年持ち続けるだけで資金の運用は成功した筈です。

この限りに於いて投資はギャンブルとは全く異なります。


ところがNET取引の時代になり株式投資は明らかにゲーム化してしまいました。

つまりPCのマウスがゲーム機のコントローラーになったのです。

おまけにゲームは仮想世界ですが株は現実世界なので実際にお金が動きます。

なのでパチンコ人口が半減した原因もどうやらこの辺りにありそうです。


わざわざ空気の悪いパチンコ店へ行って機械にお金を吸い取られるくらいなら

自宅で不労所得を得る機会が与えられた訳ですから当然と云えば当然です。


おまけにパチンコと違って株はデリバティブ派生商品を利用することで

とんでもないレバレッジをかけることが出来ますから

まさにギャンブル好きには持って来いのゲームだと思います。


こうした背景から個人投資家の数は年々鰻登りで、今や機関投資家も侮れない存在になりました。

特に今年はNISA絡みで個人の口座数は40%増加し、新たな投資額も1兆円を超えたそうです。



因みに3年前の日経新聞によれば(現在はさらに増加していると思います)
国内の個人投資家(株式を保有している人の総数)は4600万人
1ヶ月に10回以上売買するスイングトレーダーが45万人
デイトレーダーはおよそ5万人とありました。
この数字から判断すると
単純にスイングトレーダーだけで1日平均15万人が売買に参加している計算になりますから
デイトレーダーのパワーも決して侮れません。

実際個人の資金総額は投資主体別売買動向を見れば如何に大きいかが分かります。


さて本題の投資のギャンブル化についてですが

先に述べた様に、個人の投資スタイルは長期投資から短期投資へと急速にシフトしています。

しかも資金量の少ない個人が増えれば株式市場のゲーム化やギャンブル化はさらに進み

多くの個人投資家は短期投資やデイトレに殺到することになるでしょう。

その結果、株価は益々ファンダより需給に左右されることになります。


本来個人投資家の味方であった筈の時間が、今度は時間との勝負に変化する訳です。

デイトレやスカルピングはその最たるもので

企業に投資をするのではなく、値幅に金を賭けるのですから完全にギャンブル(投機)です。


私自身は、将来業績が大変貌を遂げそうな材料を内包する中・小型企業を探し出し

早めに大量の資金を注ぎ込んで1年以上待つというのが従来の投資スタイルでした。

ですからそういう銘柄や業種に遭遇すると胸が躍り、思う存分投資の充実感を味わえました。


ところが最近は需給相場の影響からか、材料が公になると1年先を想定していた目標株価が

ある日突然S高になり、僅か数日間でオーバーしてしまうことがあります。

個人的には長期投資の予定でも、結果が数日後に出てしまえば早々と売るしかありません。

つまり半ば強制的に短期投資で終わってしまうという訳です。

特に昨年はアベノミクス相場の影響でこうしたケースが増え

流石に長期投資の妙味に疑問を持つ様になりました。


さらに証券各社もこうした流れを助長していると思います。

乱立したNET証券は顧客の奪い合いや手数料を稼ぐ目的で

手数料の値下げ競争や、手数料無料キャンペーンなどを繰り広げ

結果的に頻繁に売買し易い環境を作っています。


金融工学というインチキ商法に端を発した投機が、今や完全に投資に取って代わり

長期投資という言葉は過去のものになりつつある様な気がします。


しかし今や少数派になった長期投資家が幾ら抵抗しても時代の流れには逆らえません。

そこで今一度自分の資金量から最適な投資法と目標額を決めるべきだと思います。


例えば2億円以上あれば長期投資によるンカム・ゲインだけで充分利益は得られます。

1億円でも若い人はインカム・ゲインに徹し

定年まで10年を切った世代はインカム・ゲインとキャピタル・ゲインを組み合わせる。

つまり長期投資と短期投資を同時進行させる選択肢も考えられると思います。


逆に投資資金100万円以下の場合は現物でデイトレ~スイング投資(例えば1日~1週間)

100万円を超えれば信用取引を織り交ぜる(例えば1日~1ヵ月)

200万円からは短期投資(例えば1~3ヵ月1クール)

500万円以上は短期~中期(例えば3~6ヵ月1クール)

1000万円以上は短期~長期(例えば1年以上、但し目標株価に達した時点で利確)


但しこれらは考え方の一例で、投資の目的によってスタイルは変わって当然です。


因みに老後の生活を現役時代のレベルで過ごすためには

数年前まで60歳の時点でローンが無い上に、貯金が8000万円必要だと言われていました。


しかし年金の支給年齢が繰り下がり、尚且つ支給額が年々減額されている現状では

最低でも60歳で1億円の貯金が必要だと思います。

ですから株式投資に目標を持つとすれば60歳までに1億円貯めるというモデルが成立します。


短期投資でも長期投資でも、今から1億円を目標に株で資金を運用するのであれば

現在の資金量に合った投資スタイルを考えるべきなのかも知れません。


 


2件のコメントがあります
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    思惑さん
    2014/11/4 05:47
    私は、今年56歳でその1億円に2月の株式暴落で達成してしまいました。
    その雰囲気は、もはや我が世の春!
    調子こいて、年収1億円を目指して8月相場に臨みました。
    結果は、連敗につぐ連敗でした。
    しかし、お金を失くしたことによって、またまた株式を真剣にとりくんでみたいと思い、みんかぶに舞い戻ってきたのです。
    決して、負け惜しみですけど1億円あった時より今のほうが幸せな気分です!
    なかなか、kabukabumannさんの幅広い知識と情熱に感動しています。
    最後に、私の今の心境、粉雪を聞いてやってください。
    http://www.bing.com/videos/search?q=%e7%b2%89%e9%9b%aa+%e3%83%ac%e3%83%9f%e3%82%aa%e3%83%ad%e3%83%a1%e3%83%b3&FORM=VIRE3#view=detail&mid=653B72F6891E800B0DD4653B72F6891E800B0DD4
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    kabukabumanさん
    2014/11/4 07:58

    思惑さん おはようございます!


    >1億円あった時より今のほうが幸せな気分です!


    そうですか。私は1億円より2億円の方が幸せです

    ただ2億円あれば配当で何とか暮らせると書きましたが

    それでも株は中毒になりやすいので

    やはり短期投資は止められそうにありません。


    そうしているうちに大損してまたギャンブルしてしまうんでしょうね、きっと。


    因みに今回の黒田マジックが何時まで通用するか楽しみですね。

    消費税増税のお膳立ては出来たと思いますが

    増税決定と同時に暴落する可能性も大いにありそうです。

    まずは11/17の7~9月期GDPがポイントでしょうか。


    「粉雪」聴かせて頂きました!

    私の好きな曲です。

    今月も先物売りのタイミングを考えていますので

    もしかすると粉々になるかも知れません。


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