kabukabumanさんのブログ
軌道修正(ウクライナ情勢を甘く見ない方がいい)
ジョージ・ソロス氏が年頭に
「今年の株式市場は経済ではなく政治で決まる」と言った意味を最近実感しています。
そこで改めて彼の考えのポイントを整理してみました。
<日本経済>
日本の未曽有の量的緩和政策はリスキーな実験だ。経済成長が加速すれば金利は上昇して、公的債務返済のコストは維持出来ない規模になる可能性があるからだ。しかし安部首相は日本を緩やかに死に至らしめるより、その実験のリスクを取ることを選択した。そして日本国民の熱烈な支持から判断すれば、普通の日本人も、そのリスクを取る覚悟は出来ているようだ。
これはジョージ・ソロス氏の新年寄稿「プロジェクト」の冒頭部分ですが
最初に日本経済について言及したのは、それなりに高い関心を持っていたからだと思います。
そして次に2014年の世界経済のリスクは先ず「中国」だと断言しています。
<チャイナリスク>
2013年、中国人民銀行の債務抑制策により実体経済悪化の兆候が出始めるや否や
党の新指導部はただちに金融緩和を命じた。
ここで新指導部が構造改革より経済成長を優先させたことは正しかった。
構造改革に緊縮財政が伴えば、経済がデフレスパイラルに陥るリスクがあったからだ。
しかし成長優先には債務膨張リスクが伴う。特に輸出・投資主導型経済運営の結果
家計部門がGDPの35%にまで縮小。貯蓄が経済成長を賄うには不十分になった。
その結果、様々な債務が急増している。
この成長と債務のジレンマへの対応が、世界経済にも大きな影響を及ぼす。
ソフトランディング出来れば、政治・経済改革は成功するが
失敗すれば新指導部への信頼が損なわれ、国内では弾圧、海外では軍事対決の結果となろう。
さらに、同氏は「債務危機」の最悪期は終わったとした上で尚「欧州リスク」を警戒しています。
<欧州リスク>
今後の欧州危機は「政治」から発するだろう。
EUは「内向き」になり、シリアやウクライナなど外部の脅威に対して適宜対応出来なくなっている。
但し、ロシアの脅威が再燃すれば欧州が団結する可能性はある。
ただメルケル首相は、ヒットラーを台頭させたフランスと同じ過ちを無意識のうちに冒している。
巨額の賠償金をドイツに課したことでドイツ国内極右派の台頭を誘発したように
メルケル首相の債務国に対する厳しい要求が、欧州各地で極右政党の勢力拡大現象を産んでいる。
つまりEUとしてのまとまりや各国の政治的混乱を危惧している訳ですが
ロシアの脅威が現実のものとなった今でも
多くのEU諸国がロシアの天然ガスに頼っている以上、強固な団結は難しいと思います。
しかもウクライナ東部ではクリミアに続けとばかりに住民投票実施の声が上がっているそうで
東部国境付近にロシア軍が集結しているのはその後押しをするための動きかも知れません。
何れにしてもウクライナ問題は意外な方向へ向かう可能性があり要注意だと感じます。
<米国経済は先進最強国として高く評価出来る>
その理由としては、シェール革命、金融セクターと家計部門の債務削減の進展
量的緩和政策による資産価格上昇、住宅・雇用・財政問題の好転が挙げられる。
またアキレス腱であった「ねじれ議会」の二極化リスクは
政府機関一部閉鎖以降、共和党の主流が反撃を始めたので、本来の二大政党制度が復活するだろう。
個人的な印象ですが「内向き」になっているのは欧州に限らず米国も同じだと思います。
ロシアと中国はその辺りを見透かしているのでしょう。まさに強かです!
折しも国内では「集団的自衛権」について盛んに議論されていますが
個人的には国民が国防や国益に関心を持つ良い機会だと考えています。
株の話から逸れてしまいましたが、現実問題として東京市場は外部要因に振り回されています。
恐らく今年はこの様な状況が繰り返され
個人投資家にとっては極めて難しい地合いが続く様な気がします。
日記のタイトルに戻りますが、試行錯誤の結果私が辿り着いた2014年度の投資対象は
◇世界シェアトップの製品やオンリーワン技術を有する企業
◇M&A・技術革新・経営改革などで急成長が見込める企業
◇外需産業より内需産業(中でも国策の恩恵を受ける企業に集中)
◇外需産業なら北米事業のウェイトが高い企業
(中国ビジネスのウェイトが高い企業は面倒なので基本的に除外)
◇エネルギー開発企業(天然資源開発・生産・運搬・シェールガス事業全般)
◇軍事関連企業(有事のヘッジ目的としてもOK)
◇NK225やTOPIXよりJPX400にウェイトを置く(GPIFの方針に則り)
◇追加金融緩和に期待するなら3ヶ月後で充分(それまで不動産・金融セクターは対象外)
◇情報・通信セクターは技術力で差別化が進む
(オンリーワン企業は楽しみだが何時までも夢やスマゲーで飯は食えない、銘柄を誤ると即退場も)
jojuさん こんばんは。
>中国、ロシアの強硬姿勢は強さゆえでなく、彼らの弱さ、内政の不安定に起因してると思います。
仰る通りだと思います。かなり焦りもあるのではないかと。
>アンネ、レッズ横断幕事件・・・左翼勢力の存在感を高める作戦かなあと。
私も不思議に感じていましたが、なるほど納得です。
自分のよみはロシアはクリミアは手放さないが東ウクライナには当面手を出さない。
で、中国の経済危機の方が現実的問題のように思えます。
みの虫さん コメント有難うございます。
仰る様にロシアから手出しすることはないでしょうね。
プーチンはクリミア同様、相手側からの編入要請を待っているのだと思います。
実際そういう動きがあることは事実ですし
まだまだ予断を許さない状況だと感じています。
またご指摘のあった中国経済ですが、確かに深刻だと思います。
中国政府は多少のデフォルトを認めながら経済危機を避けるという
ソフトランディングを目指している様ですが恐らく難しいでしょうね。
海外からの資本流入がさらに増えれば可能性は残されますが
むしろ資本離れが起こるのは間違いありません。
そうなると待ち受けているのは国内の混乱で
中国政府はお決まりの反日感情を煽ることで急場を凌ごうとするでしょう。
中国に生産や販売拠点を置く企業は早目に対策を練って置くべきだと思います。
もうちょっとで
真面目な 売買&収支明細
の日記に
『儲かってまっかぁ( ̄ー ̄)ニヤリ』
って書くとこでした、危ない危ない(^_^;)
いえいえ一向に構いませんよ(*^^*)
別にあの日記を占拠している訳では無いので
それよりウクライナ情勢がいよいよ緊迫して来ましたね。
今夜の欧米市場はまたまた大きく下げそうな気配です。
今日だけで随分利益が吹っ飛んだのに
明日は持ち株一気にマイ転かも ٩(๑`ȏ´๑)۶ムカツク~~!