kabukabumanさんのブログ
☆PBR0.5倍の株は割安か?(初心者の方へ)
私も株を始めた頃はPBRが1倍を割った銘柄は割安だと思っていましたが
そんな銘柄を買って株価が上がった経験はあまり有りません。
そこで今日の独り言は財務指標について少し書いてみます。
よく目にする財務指標には次の様なものがあります。
成長性 → 増収・増益率
収益性 → 売上高利益率(=利益÷売上高)
ROE(=EPS÷BPS)、ROA(=売上高利益率×総資本回転率)
安全性 → 株主資本比率(=自己資本÷総資本)、流動性比率(=流動資産÷流動負債)
PER(株価収益率=株価÷EPS)収益から見た割安度 (EPS=当期純利益÷発行済み株式数)
PBR(株価純資産倍率=株価÷BPS)資産から見た割安度 (BPS=純資産÷発行済み株式数)
PCFR(株価C.F倍率=株価÷一株当りのC.F)C.Fから見た割安度
このうち成長性~安全性は企業の体力(健康度)
PER~PCFRは株価の割安度を判断する材料になりますが
それぞれの計算式で求めた数字が必ずしも現状の姿に一致するとは限りません。
①増益決算の場合は純利益より営業利益の方が重要です
同じ利益でも経費削減による利益の捻出には限界があり企業の成長には繋がりません。
減収増益で株価が上がることは有りますが殆ど一過性です。
②配当性向が低いとその分利益が社内保留されるのでEPSが増加しPERは低下します
つまりPERが低いからといって必ずしも割安ではなく
配当性向が低い為に割安で放置されている可能性があります。
③ROEは株価と逆相関します
ROEは株価が上がると減少し下がると増加しますから絶対的な指数ではありません。
④BPSは増配によっても減少します
BPSが減少した時はその原因を明確にすることが大事です。
⑤PBRが1倍未満の銘柄は一見割安に思えますが実はそうではありません
例えば資産が100億円あっても、そのうちの半分が生産効率の悪い設備であれば
資産価値は簿価を大きく下回ります。
つまり長期に亘ってPBRが0.5倍の企業は市場が資産価値を50億円しか認めていない訳ですから
割安だと思って飛び付くと塩漬けや損切りという結末が待っているかも知れません。
⑥長期に亘り低PBRの企業は浮動株数が少ないか万年赤字会社である
これらは四季報を斜め読みするだけで一目瞭然ですが
有価証券の含み損などのいわゆる隠れ負債がある場合は
財務諸表を見ても解からないことがあるのでデータを鵜呑みにすることは避けるべきです。
この様に財務指標は絶対的なものではありませんから
間違っても四季報のデータだけを見て投資判断を下すことは厳禁です。
さらに企業の経営活動は延々と続く訳ですから
財務指標は点ではなく線で判断しなくてはいけません。
つまり直近の収益力や財務状態だけを見るのではなく
少なくとも過去に3年以上遡り経時変化を知ることが重要です。
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決算持越しが吉と出るケースは私の経験上極めて低いと思います。
序にPBRは低い銘柄より高い銘柄の方が株価は元気ですね。
四半期ごとの決算発表で、今後の投資の判断にすればいいのでしょうか・・・
確かに営業利益と純利益が反比例することが多いですね。
そして、本決算では今期予想が投資家の売買の判断になる・・・
今回は勉強させられました。
本決算は持ち越し禁止!!
今期予想を今後の売買の参考にする。