前引け：松屋に業界再編期待で連日の大幅高、井関農機はディーラー参戦

　前引けの日経平均株価は151.77円安の10210.85円、TOPIXは17.37ポイント安の893.35ポイントで終了。東証一部の値上がり銘柄数は118、値下がり銘柄数は1501と全面安、出来高は概算で9億2286万株、売買代金は概算で6581億円でした。

　NYダウが大きく続落したことを受けて東京市場も弱く始まりました。海外市場ではINGが増資を発表して株価が19％も下落、銀行株には増資への警戒感が高まっており本日の東京市場でも銀行株売りという意見が聞かれました。しかし、思ったほど銀行株が下げないことで市場ではやや驚きの意見も聞かれました。

　個別では、業績上方修正を好感して日立製作所<6501.T>が物色され、日立建機<6305.T>、コマツ<6301.T>はきつい下げ、山崎製パン<2212.T>はネガティブな決算内容を嫌気して売り気配スタートとなりました。

　レーティングからはブイ・テクノロジー<7717.T>がみずほ証券の新規「アウトパフォーム」を好感して大幅高、野村證券のレーティング格上げで富士フイルム<4901.T>が上げ幅拡大、ポジティブサプライズ決算で日本光電<6849.T>が急騰、ファーストリテイリング<9983.T>はJPモルガンの格下げに続き、クレディスイス証券もレーティングの格下げで冴えない展開、ツムラ<4540.T>はみずほ証券の新規「アウトパフォーム」を好感して買い先行となりましたが値を消す展開となっています。その他、ドイツ証券が銀行セクターのレポートをリリースしましたが、株価へのインパクトが無く、三菱UFJ<8306.T>、みずほFG<8411.T>、三井住友FG<8316.T>は冴えない展開でした。個人投資家に人気を集め業績上方修正を好感して連騰していた新神戸電機<6934.T>が利益確定売りに押され、GSユアサ<6674.T>、明電舎<6508.T>も下落しています。

　市場関係者の間ではゴールドマンサックス証券が太平洋金属<5541.T>を新規「強い売り」とレーティングを発表したことで売り込まれていることや、井関農機<6310.T>が直近の高値を抜いたことで出来高増加、ディーラーなど短期筋の資金流入も注目されました。昨日、ストップ高して本日も上昇している松屋<8237.T>には業界再編期待で物色されたという観測となっています。

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