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日経平均は続落、電子部品関連中心に戻り鈍い

配信元:フィスコ
投稿:2018/11/14 12:14
 日経平均は続落。26.35円安の21784.17円(出来高概算6億7370万株)で前場の取引を終えた。前日の米国市場におけるシカゴ日経225先物清算値は大阪比10円高の21770円、円相場は1ドル113円80銭近辺にて推移するなか、本日の日経平均は朝方は買いが先行し、直後に100円を超える上昇もみられた。前日の米国市場でナスダックがいったん下げ止まったことを受け、東京市場でも前日に売り込まれた電子部品関連銘柄中心に買い戻しの動きがみられた。11時に発表された中国の小売売上高が市場予想を下回ったことから、同国の内需減速懸念が高まり、日経平均も前引けにかけてマイナスに転じた。

 東証1部の値下がり銘柄数は1278銘柄となっており、全体の60%程度を占めた。指数インパクトの大きいところでは、ファーストリテイリング<9983>リクルートホールディングス<6098>などが指数を押し下げた。セクターでは、継続する原油安を受け、石油石炭製品、鉱業がさえない一方で、空運業、電気・ガス業などは堅調であった。

 トランプ政権が輸入自動車関税を当面見送るとの報道が伝わり、自動車及び同部品関連は底堅い動きをみせている。目先の下支え要因として意識されるとはいえ、長期的な戻りは見込みにくく、物色の広がりは限定的である。また、足元で「iPhone」の需要後退に対する懸念がくすぶるアップルの動向などを背景に米ハイテク株による軟調推移が目立つなか、市場では、ヘッジファンドによるナスダック先物のショートが話題となっている。前日にナスダック総合指数がいったん下げ止まったことから、本日の東京市場では、TDK<6762>村田製作所<6981>などといった前日までに売り込まれていた電子部品関連銘柄中心に買い戻しが入っている。しかし、これらの銘柄も前日の急落分でさえ埋めるには至らず、本格的なリバウンドには時間を要しよう。

 不透明な外部環境が続くなか、物色としては内需・ディフェンシブ系や原油安を受けた空運業などに傾きやすいだろう。他方、好業績銘柄の目立つマザーズ市場では、個別物色も活況であり、個人投資家中心の短期資金はこちらへと向かう展開が意識される。

(雲宮 祥士)
<AK>
配信元: フィスコ
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