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SHIFTのニュース
*12:13JST 日経平均は5日ぶり大幅反落、日米主要株価指数のチャート悪化が気がかり
日経平均は5日ぶり大幅反落。620.85円安の31666.36円(出来高概算5億679万株)
で前場の取引を終えている。
24日の米株式市場でダウ平均は373.56ドル安(-1.08%)と反落、ナスダック総合指数は-1.87%と4日ぶり反落。好決算を発表した半導体大手のエヌビディアの上昇が全体をけん引したが、その後に同社株価が伸び悩んだほか、週次新規失業保険申請件数が予想外に減少し長期金利が上昇したため、下落に転じた。また、ボストン連銀のコリンズ総裁が追加利上げを示唆すると下げが加速した。米株安を受けて日経平均は446.3円安と32000円割れからスタート。為替の円安は支援材料にならず、指数寄与度の大きいハイテク株が広く売られるなか、香港ハンセン指数の下落も重しになり、前場中ごろには31635.22円(651.99円安)まで下落する場面があった。
個別では、フィラデルフィア半導体株指数(SOX)の大幅安を背景にアドバンテスト<6857>が急落しているほか、レーザーテック<6920>、東エレク<8035>、ディスコ<
6146>の半導体製造装置関連や、イビデン<4062>、新光電工<6967>、芝浦<6590>、エンプラス<6961>のハイテクが全般大きく下落。SMC<6273>、安川電機<6506>のFA関連や、日立建機<6305>、クボタ<6326>、住友鉱<5713>、三菱マテリアル<5711>、信越化<4063>、レゾナック<4004>、三菱商事<8058>、三井物産<8031>など景気敏感株も総じて下落。福島第1原子力発電所での処理水の海洋放出が始まったことを嫌気してかニッスイ<1332>が大きく下落。
一方、川崎汽船<9107>、商船三井<9104>の海運のほか、日本郵政<6178>、F&LC<3563>、JR東海<9022>などのディフェンシブ系の一角が堅調。韓国最大手デリバードコリアとの資本業務提携が報じられたBEENOS<3328>は大きく上昇。レーティング格上げが観測されたライオン<4912>やクラレ<3405>も大幅高。ほか、エムアップHD<3661>、河西工業<7256>、ブイキューブ<3681>、メディアドゥ<3678>、ANYCOLOR<5032>などが東証プライムの値上がり率上位に入っている。東証スタンダードでは政策保有株式の縮減と自社株買いが好感されたダイドーリミテッド<3205>、グループ会社がトヨタ自動車<7203>向けに部品供給を開始した森六ホールディングス<4249>が買われている。
セクターでは電気機器、機械、非鉄金属が下落率上位に並んでいる一方、海運、サービス、不動産のみが上昇している。東証プライム市場の値下がり銘柄が全体の64%、対して値上がり銘柄は31%となっている。
日経平均は大幅に反落し、前日に回復したばかりの75日移動平均線を早々に下回っている。東証株価指数(TOPIX)も前日に回復したばかりの25日線や50日線を再び下回った。為替は再び円安・ドル高に振れているが株式市場の支援材料にはなっていない。
前日の米株式市場で主要株価指数が揃って大幅に下落したことが投資家心理を悪化させていると思われる。特にナスダック総合指数の下落率は1.87%、フィラデルフィア半導体株指数(SOX)の下落率は3.35%と大きく、本日の東京株式市場でもハイテク・グロース(成長)株の下落につながっている。前日、好決算を材料に時間外取引で一時9%超も急伸していた米半導体大手エヌビディアは、24日の通常取引では買い先行も失速してほぼ横ばいで終えた。これが影響する形で、アドバンテスト<
6857>を筆頭に東京エレクトロン<8035>、レーザーテック<6920>などの半導体製造装置関連は軒並み急落し、前日の上昇分以上に下げている。
米エヌビディアの動きについては、これまでの株価上昇で好決算は織り込み済みだったとの指摘も聞かれる。ただ、前日の失速は地合いによるところが大きいとも考えられる。日本時間で今晩午後11時5分頃からは、国際経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」でのパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の講演が予定されている。既に相当に警戒感は高まっているが、相場の一段の調整につながり得るものとして懸念がくすぶっている。
こうしたなか、イベント前にいったん持ち株を売却して利益を確保しておこうと考える投資家がいても不思議ではない。そうした動きが米エヌビディアだけでなく、前日の米株式市場の全体の下落につながったと考えられる。だとすれば、パウエル議長の講演を無難に通過できれば、改めて好決算に着目する形でエヌビディアには買いが向かう可能性は十分にあろう。
一方、日米ともに主要株価指数のトレンド悪化が続いている点は気がかりだ。前日のダウ平均は上ヒゲを残す形で50日線の回復に失敗。S&P500種株価指数も同線が上値抵抗線として作用、ナスダック総合指数については25日線と50日線によるデッドクロスの示現が目前に迫っている。イベント通過後もエヌビディアを筆頭に米主要ハイテク株に買い戻しが入らなければ、相場全体の調整は一段と深まりそうだ。
一方、本日は半導体を中心としたハイテク株が軒並み下落し、日経平均が大きく下落している一方、マザーズ指数は朝安後に切り返してプラスに転じている。また、東証プライム銘柄のなかでも、Sansan<4443>、ラクスル<4384>、Appier<4180>、SHIFT<3697>など内需系のITグロース株は底堅く推移している。今晩のパウエル議長の講演を確かめるまでは予断を許さないが、外部環境に左右されにくい内需系グロース株のリバウンド機運の高まりに期待したい。(仲村幸浩)
<AK>
で前場の取引を終えている。
24日の米株式市場でダウ平均は373.56ドル安(-1.08%)と反落、ナスダック総合指数は-1.87%と4日ぶり反落。好決算を発表した半導体大手のエヌビディアの上昇が全体をけん引したが、その後に同社株価が伸び悩んだほか、週次新規失業保険申請件数が予想外に減少し長期金利が上昇したため、下落に転じた。また、ボストン連銀のコリンズ総裁が追加利上げを示唆すると下げが加速した。米株安を受けて日経平均は446.3円安と32000円割れからスタート。為替の円安は支援材料にならず、指数寄与度の大きいハイテク株が広く売られるなか、香港ハンセン指数の下落も重しになり、前場中ごろには31635.22円(651.99円安)まで下落する場面があった。
個別では、フィラデルフィア半導体株指数(SOX)の大幅安を背景にアドバンテスト<6857>が急落しているほか、レーザーテック<6920>、東エレク<8035>、ディスコ<
6146>の半導体製造装置関連や、イビデン<4062>、新光電工<6967>、芝浦<6590>、エンプラス<6961>のハイテクが全般大きく下落。SMC<6273>、安川電機<6506>のFA関連や、日立建機<6305>、クボタ<6326>、住友鉱<5713>、三菱マテリアル<5711>、信越化<4063>、レゾナック<4004>、三菱商事<8058>、三井物産<8031>など景気敏感株も総じて下落。福島第1原子力発電所での処理水の海洋放出が始まったことを嫌気してかニッスイ<1332>が大きく下落。
一方、川崎汽船<9107>、商船三井<9104>の海運のほか、日本郵政<6178>、F&LC<3563>、JR東海<9022>などのディフェンシブ系の一角が堅調。韓国最大手デリバードコリアとの資本業務提携が報じられたBEENOS<3328>は大きく上昇。レーティング格上げが観測されたライオン<4912>やクラレ<3405>も大幅高。ほか、エムアップHD<3661>、河西工業<7256>、ブイキューブ<3681>、メディアドゥ<3678>、ANYCOLOR<5032>などが東証プライムの値上がり率上位に入っている。東証スタンダードでは政策保有株式の縮減と自社株買いが好感されたダイドーリミテッド<3205>、グループ会社がトヨタ自動車<7203>向けに部品供給を開始した森六ホールディングス<4249>が買われている。
セクターでは電気機器、機械、非鉄金属が下落率上位に並んでいる一方、海運、サービス、不動産のみが上昇している。東証プライム市場の値下がり銘柄が全体の64%、対して値上がり銘柄は31%となっている。
日経平均は大幅に反落し、前日に回復したばかりの75日移動平均線を早々に下回っている。東証株価指数(TOPIX)も前日に回復したばかりの25日線や50日線を再び下回った。為替は再び円安・ドル高に振れているが株式市場の支援材料にはなっていない。
前日の米株式市場で主要株価指数が揃って大幅に下落したことが投資家心理を悪化させていると思われる。特にナスダック総合指数の下落率は1.87%、フィラデルフィア半導体株指数(SOX)の下落率は3.35%と大きく、本日の東京株式市場でもハイテク・グロース(成長)株の下落につながっている。前日、好決算を材料に時間外取引で一時9%超も急伸していた米半導体大手エヌビディアは、24日の通常取引では買い先行も失速してほぼ横ばいで終えた。これが影響する形で、アドバンテスト<
6857>を筆頭に東京エレクトロン<8035>、レーザーテック<6920>などの半導体製造装置関連は軒並み急落し、前日の上昇分以上に下げている。
米エヌビディアの動きについては、これまでの株価上昇で好決算は織り込み済みだったとの指摘も聞かれる。ただ、前日の失速は地合いによるところが大きいとも考えられる。日本時間で今晩午後11時5分頃からは、国際経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」でのパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の講演が予定されている。既に相当に警戒感は高まっているが、相場の一段の調整につながり得るものとして懸念がくすぶっている。
こうしたなか、イベント前にいったん持ち株を売却して利益を確保しておこうと考える投資家がいても不思議ではない。そうした動きが米エヌビディアだけでなく、前日の米株式市場の全体の下落につながったと考えられる。だとすれば、パウエル議長の講演を無難に通過できれば、改めて好決算に着目する形でエヌビディアには買いが向かう可能性は十分にあろう。
一方、日米ともに主要株価指数のトレンド悪化が続いている点は気がかりだ。前日のダウ平均は上ヒゲを残す形で50日線の回復に失敗。S&P500種株価指数も同線が上値抵抗線として作用、ナスダック総合指数については25日線と50日線によるデッドクロスの示現が目前に迫っている。イベント通過後もエヌビディアを筆頭に米主要ハイテク株に買い戻しが入らなければ、相場全体の調整は一段と深まりそうだ。
一方、本日は半導体を中心としたハイテク株が軒並み下落し、日経平均が大きく下落している一方、マザーズ指数は朝安後に切り返してプラスに転じている。また、東証プライム銘柄のなかでも、Sansan<4443>、ラクスル<4384>、Appier<4180>、SHIFT<3697>など内需系のITグロース株は底堅く推移している。今晩のパウエル議長の講演を確かめるまでは予断を許さないが、外部環境に左右されにくい内需系グロース株のリバウンド機運の高まりに期待したい。(仲村幸浩)
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