387円
日本ハウスホールディングスのニュース
日経平均は反落。136.34円安の28504.15円(出来高概算4億4000万株)で前場の取引を終えている。
週明け13日の米株式市場でNYダウは反落し、320ドル安となった。英国で新型コロナウイルス変異株「オミクロン型」による初の死者が確認され、感染抑制のための規制強化を懸念する売りが出た。翌日から開催される連邦公開市場委員会(FOMC)で金融緩和の縮小ペースが加速する可能性も警戒され、終日軟調に推移した。本日の日経平均はこうした流れを引き継いで85円安からスタート。朝方には押し目買いが入りプラス圏へ浮上する場面も見られたが、FOMCを前に積極的な買いが手控えられる一方、持ち高調整の売りが出て軟調な展開となった。
個別では、売買代金トップのレーザーテック<6920>が3%超下落し、日経平均への寄与が大きい東エレク<8035>やファーストリテ<9983>といった値がさ株も軟調。前日の米市場ではフィラデルフィア半導体株指数(SOX)が-2.56%となり、レーザーテックや東エレクはこうした流れを引き継いだ。ソフトバンクG<9984>、川崎船<9107>、リクルートHD<6098>は小安い。また、広済堂HD<7868>などが東証1部下落率上位に顔を出している。一方、前日ストップ高の三井ハイテク<6966>が商いを伴って続伸し、生産調整への懸念から前日売られたトヨタ自<7203>は反発。年内にも増資完了予定と発表したH.I.S.<9603>は急反発している。決算発表銘柄では、今期大幅増益見通しの日本ハウスHD<1873>などが急伸。また、Hamee<3134>が東証1部上昇率トップとなっている。
セクターでは、空運業、陸運業、鉱業などが下落率上位。一方、保険業、医薬品、輸送用機器などが上昇率上位だった。東証1部の値下がり銘柄は全体の61%、対して値上がり銘柄は34%となっている。
今晩からのFOMCを前に、日経平均は軟調な展開となっている。ここまで28500円台を何とかキープしているが、日足チャートでは上値切り下げの形状となっており、5日移動平均線の上昇にも一服感が出ている。前日に反発のけん引役となった値がさ株が一転して売られており、東証1部全体としても値下がり銘柄の方が多い。一方、トヨタ自など時価総額上位の一角は堅調とあって、東証株価指数(TOPIX)は+0.01%と小幅ながらプラスを確保している。業種別では新型コロナ「オミクロン型」への懸念から空運業などが軟調で、上昇率上位にはディフェンシブセクターが多い印象を受ける。ここまでの東証1部売買代金は1兆円あまりと低調で、1日を通じても前日(2兆2225億円)並みかやや下回る可能性がありそうだ。
新興市場ではマザーズ指数が-2.37%と大幅に4日続落。取引時間中としては8月18日以来およそ4カ月ぶりに節目の1000ptを下回る場面があった。10日上場のフレクト<4414>が売買代金トップだが、上値追いの買いが一服してマイナス転換。直近で好業績から買いを集める場面があったセルソース<4880>や、11月24日上場で公開価格から大幅高となったサイエンスアーツ<4412>などはきつい下げとなっている。既にFRONTEO<2158>やグローバルW<3936>などの急落で個人投資家の損益は大きく悪化しているようだが、なお値動きの荒い銘柄が多いところを見ると、損益改善は期待しにくいだろう。東証1部のレーザーテックも個人投資家に人気だったことから、こうした損益悪化の影響を受けている可能性がある。
また、これまで度々指摘しているが、今週16日あたりまでブックビルディング(需要申告)の期限を迎える12月後半のIPO(新規株式公開)が多い。さらに、明日は東証1部市場にネットプロHD<7383>が新規上場するため、これらに備えるための換金売りも出ているだろう。ネットプロHDは後払い決済サービスの国内最大手で、国内外の類似企業が上場やM&A(企業の合併・買収)に際し高い企業価値を付されていることから、期待が高まっているようだ。既上場銘柄の値動きが不安定だからか、直近上場のフレクトは個人投資家からかなり多い初値買い資金を集めていた。
さて、やはり欧米の新型コロナ「オミクロン型」感染拡大や米連邦準備理事会(FRB)による金融引き締めへの警戒感は拭いづらいようで、米主要株価指数は揃って下落。米金利は長期の年限を中心に低下したが、ハイテク株比率の高いナスダック総合指数は-1.39%とやや軟調ぶりが目立った。「恐怖指数」とされる米株の変動性指数
(VIX)は20.31(+1.62)となり、節目の20近辺での一進一退が続いている。
ジョンソン英首相は新型コロナ「オミクロン型」の感染拡大スピードを強調し、感染抑制のための追加措置を導入する可能性も示唆した。今後の感染状況を注視する必要があるだろう。また、今晩からのFOMCについては、大方のエコノミストが来年2回の利上げ見通しが示されるだろうと予想しているという。それだけに、年3回というより踏み込んだ利上げ見通しが示されなければ安心感につながる可能性はある。しかし、既に米国ではマネーサプライ(M2、通貨供給量)や信用取引に係るマージンデット
(証拠金債務)の伸び鈍化が見られ、金融緩和の縮小は市場に相応の影響を与えるかもしれない。
時間外取引の米株価指数先物は小反発しているようだが、アジア市場では香港ハンセン指数や上海総合指数が揃って軟調。前述したとおり個人投資家の売りも出やすいとみられ、後場の日経平均は引き続き戻りの鈍い展開になりそうだ。
(小林大純)
<AK>
週明け13日の米株式市場でNYダウは反落し、320ドル安となった。英国で新型コロナウイルス変異株「オミクロン型」による初の死者が確認され、感染抑制のための規制強化を懸念する売りが出た。翌日から開催される連邦公開市場委員会(FOMC)で金融緩和の縮小ペースが加速する可能性も警戒され、終日軟調に推移した。本日の日経平均はこうした流れを引き継いで85円安からスタート。朝方には押し目買いが入りプラス圏へ浮上する場面も見られたが、FOMCを前に積極的な買いが手控えられる一方、持ち高調整の売りが出て軟調な展開となった。
個別では、売買代金トップのレーザーテック<6920>が3%超下落し、日経平均への寄与が大きい東エレク<8035>やファーストリテ<9983>といった値がさ株も軟調。前日の米市場ではフィラデルフィア半導体株指数(SOX)が-2.56%となり、レーザーテックや東エレクはこうした流れを引き継いだ。ソフトバンクG<9984>、川崎船<9107>、リクルートHD<6098>は小安い。また、広済堂HD<7868>などが東証1部下落率上位に顔を出している。一方、前日ストップ高の三井ハイテク<6966>が商いを伴って続伸し、生産調整への懸念から前日売られたトヨタ自<7203>は反発。年内にも増資完了予定と発表したH.I.S.<9603>は急反発している。決算発表銘柄では、今期大幅増益見通しの日本ハウスHD<1873>などが急伸。また、Hamee<3134>が東証1部上昇率トップとなっている。
セクターでは、空運業、陸運業、鉱業などが下落率上位。一方、保険業、医薬品、輸送用機器などが上昇率上位だった。東証1部の値下がり銘柄は全体の61%、対して値上がり銘柄は34%となっている。
今晩からのFOMCを前に、日経平均は軟調な展開となっている。ここまで28500円台を何とかキープしているが、日足チャートでは上値切り下げの形状となっており、5日移動平均線の上昇にも一服感が出ている。前日に反発のけん引役となった値がさ株が一転して売られており、東証1部全体としても値下がり銘柄の方が多い。一方、トヨタ自など時価総額上位の一角は堅調とあって、東証株価指数(TOPIX)は+0.01%と小幅ながらプラスを確保している。業種別では新型コロナ「オミクロン型」への懸念から空運業などが軟調で、上昇率上位にはディフェンシブセクターが多い印象を受ける。ここまでの東証1部売買代金は1兆円あまりと低調で、1日を通じても前日(2兆2225億円)並みかやや下回る可能性がありそうだ。
新興市場ではマザーズ指数が-2.37%と大幅に4日続落。取引時間中としては8月18日以来およそ4カ月ぶりに節目の1000ptを下回る場面があった。10日上場のフレクト<4414>が売買代金トップだが、上値追いの買いが一服してマイナス転換。直近で好業績から買いを集める場面があったセルソース<4880>や、11月24日上場で公開価格から大幅高となったサイエンスアーツ<4412>などはきつい下げとなっている。既にFRONTEO<2158>やグローバルW<3936>などの急落で個人投資家の損益は大きく悪化しているようだが、なお値動きの荒い銘柄が多いところを見ると、損益改善は期待しにくいだろう。東証1部のレーザーテックも個人投資家に人気だったことから、こうした損益悪化の影響を受けている可能性がある。
また、これまで度々指摘しているが、今週16日あたりまでブックビルディング(需要申告)の期限を迎える12月後半のIPO(新規株式公開)が多い。さらに、明日は東証1部市場にネットプロHD<7383>が新規上場するため、これらに備えるための換金売りも出ているだろう。ネットプロHDは後払い決済サービスの国内最大手で、国内外の類似企業が上場やM&A(企業の合併・買収)に際し高い企業価値を付されていることから、期待が高まっているようだ。既上場銘柄の値動きが不安定だからか、直近上場のフレクトは個人投資家からかなり多い初値買い資金を集めていた。
さて、やはり欧米の新型コロナ「オミクロン型」感染拡大や米連邦準備理事会(FRB)による金融引き締めへの警戒感は拭いづらいようで、米主要株価指数は揃って下落。米金利は長期の年限を中心に低下したが、ハイテク株比率の高いナスダック総合指数は-1.39%とやや軟調ぶりが目立った。「恐怖指数」とされる米株の変動性指数
(VIX)は20.31(+1.62)となり、節目の20近辺での一進一退が続いている。
ジョンソン英首相は新型コロナ「オミクロン型」の感染拡大スピードを強調し、感染抑制のための追加措置を導入する可能性も示唆した。今後の感染状況を注視する必要があるだろう。また、今晩からのFOMCについては、大方のエコノミストが来年2回の利上げ見通しが示されるだろうと予想しているという。それだけに、年3回というより踏み込んだ利上げ見通しが示されなければ安心感につながる可能性はある。しかし、既に米国ではマネーサプライ(M2、通貨供給量)や信用取引に係るマージンデット
(証拠金債務)の伸び鈍化が見られ、金融緩和の縮小は市場に相応の影響を与えるかもしれない。
時間外取引の米株価指数先物は小反発しているようだが、アジア市場では香港ハンセン指数や上海総合指数が揃って軟調。前述したとおり個人投資家の売りも出やすいとみられ、後場の日経平均は引き続き戻りの鈍い展開になりそうだ。
(小林大純)
<AK>
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