コロナ禍による経済的、政治的不透明感が高まる
昨日の米国株式市場は休場。海外発の材料は乏しいものの、欧州株は総じて上昇。本日の日経平均は堅調スタートが予想される。
ただ、基本的に買い手掛かり材料に乏しく、積極的に上値を買い進む雰囲気になっていない。チャートは「弱気形状」となっており、先安観が非常に強い。買い一巡後は再び上値を抑えられ、下値を模索する動きに転じそうだ。
目先、焦点となりそうなのが、ファストリ(9983)やソフトバンク G(9984)など指数寄与度の大きい銘柄。ともに昨日は下落しており、日経平均を押し下げる要因となっている。10 月の日経平均の算定・選出基準の変更によって、こういった銘柄に売り圧力がかかる可能性がある。したがって、両銘柄の動向は注視する必要があるだろう。
「窓・壁・軸理論」では下方の壁を試す動き。もちろんこれは「テクニカルの壁(需給の壁)」であり、将来的に消滅することが予想されている。一時的にここで下げ渋ることは予想されるが、その後に下方ブレイクすることが前提になっている。投資家はその最悪の事態に備え、「売りポジション」を維持するしかない。
市場が怯えているのは、オリンピックによる感染拡大、それに伴う経済的、政治的ダメージだ。近い将来、これらが不透明になる可能性が、今の株価を押し下げている。商いも全般的に細ってきており、少ない売りで株価が下落する危険性が高まっている。本当に注意したいところだ。
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