元祖SHINSHINさんのブログ

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AI医療でも誤診する可能性を感じる事例

蔓延防止法のためにスナック門には長いことイケないでいる。
が、スナック門のママは、誰かとしゃべっていないと死んでしまう特性があるので、しばしばオイラに電話が来るのだった。

いつものようなマシンガントークで彼女が言うには、
どうも膀胱炎にかかったみたいで、行きつけのY医院に行くも、
さっぱり効かない抗生物質を処方されて難儀しているという。
ちゃんと尿を利用した細菌検査をしているのに、どーしてだろうという。

そんな電話が何度か続いて、元来ドクターショッピング傾向の強いヒトなので、
医者を変えて、A泌尿器科へ変えてみたという。

すると、そこでも尿から細菌検査をするのだが、
何回か検査をして陰性なのだという。
なのでA医院の医師は、神経性の頻尿を疑い、それに効く薬剤を処方されたというが、ママの経験から、これは細菌性だと感じていて、
再度、Y医院へ戻ったという。

そこでも検査をしていて陰性だったが、再検査してみたら、
今度は大腸菌類が検出され、やっとそれにあう抗生剤が処方され、
治ってきているという。

それまでの抗生物質は、大腸菌に対して効き目のないものだったという。

          *

ヒトの臓器・疾患別に、かかりやすい細菌というのが研究されているので、
細菌検査なしでも、あるいは検査するにしても時間を短縮するために、
もっとも確率の高い細菌を想定して抗生剤が処方されることが多い。

けれども今回の事例では、細菌検査をしても当初は菌を検出できずに、
しかも、Y医師が処方した抗生剤は抗菌スペクトルを外れたもので、
治療が長引いてしまった。

ということは、これがAIによる診察だったとしても、
検査結果が誤りであった場合には、AIも誤診してしまう可能性が強い。

それを防ぐには、検査結果が間違うこともあるというアルゴリズムを、
AIに学ばせないとイケないが、それって難しくないだろうか?

          *

尿を利用した細菌検査が、もともとこの事例のように不完全なものなのか、
あるいはこれは珍しい事例なのか、経験が少ないオイラには見当がつかないが、その結果をA医院へも伝えた方が、今後の治療に役立つからそーした方がイイとオイラはスナック門のママへ言った。

このママはイイヒトなので、この事例報告の電話も、オイラの仕事の役に立つかも知れないと思って教えてくれたそうだ。
というわけで、他の仲間にも伝えて欲しいと、彼女は言っていた。

素晴らしい奉仕精神だと思う。

前話の胆石による胆管壊死が、どの医院でもなかなか判明しなかったのも、
この事例と通ずる何かがありそうだ。

医療に関するいろいろな事例共有というのは、
知れば知るほど役に立つと思われる。

          *

タケシの家庭の医学でも、珍しい事例報告をみるので勉強になる。
整形外科医によるファインプレーが、数例印象に残っている。
他科の何人もの医師がさじを投げたような症例の原因を突き止めて解決していく様は、ミステリー小説を読んでいるようで爽快感がある。

例えば、ファンコニー症候群の話が、凄かった。
けど、お馬鹿なオイラは、すでにその詳細を忘れてしまったので詳しく書くことが既にできないという・・・・・・w











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