kabukabumanさんのブログ
その⑧「株式投資で失敗する原因と対策④」思い込みは厳禁!
第8回「株式投資で失敗する原因と対策④」思い込みは厳禁!
◇企業の業績や成長性に過度の期待をしてしまう
こういう人は株を買いたいと思った時点で
市場の評価を上回る期待をしてしまう恐れがあります。
しかも買いたい気持ちが強ければ強いほど市場評価との格差が拡がり
投資したその日から思惑通りに動かない株価に首を捻ることになるのです。
さらに株価の動きが予想に反すると「そんな筈はない」と思い込み余計に傷口を拡げてしまいます。
最も危険なタイプは銘柄に惚れる人で
業績や株価のストーリーを勝手に描いてしまう傾向があるので要注意です。
因みに、ニックネームに銘柄名を使っている人にはこういうタイプが多い様な気がします。
株価は自分ではなく他人の評価で動く訳ですから、個人の期待や予想はむしろ障害になりやすく
自分の期待度と市場の期待度にギャップを感じたら、速やかに方向転換することが重要です。
◇過去の株価水準と比較して買ってしまう
過去に売買した銘柄の株価を久しぶりに見たら随分安くなっていたのでつい買ってしまった。
馴染みの深い銘柄であればあるほどこういうことは起こりやすいと思います。
確かに個別銘柄を買う時は月足で過去からの株価水準を確認しますが
銘柄によっては過去と現在の事業環境が大きく変化している場合があります。
そのことに気付かず底値圏だと思い込んで買うとしばしば失敗してしまいます。
少なくとも同業他社の株価推移と比較し、セクター全体の流れを把握して置く必要があります。
◇含み益があるとつい気が大きくなってしまう
まず誤解してはいけないこと、それは含み損は実損だが含み益は実益ではないということです。
ですから含み益を当てにして、利益を確定する前に買い物や旅行をするのは順序が違います。
「含み益 一夜明ければ 含み損」(株式川柳)
旅行先から帰ってみると一転含み損になっていた。そんなことが起こらない様気を付けましょう。
因みにこういうケースでは人情として益々損切りし難くなるので
含み益の段階で先使いするのは止めて置くのが賢明です。
◇PBRが0.5倍の銘柄は割安だと思う
例えば資産が100億円あったとしても、その大半が古い建物や設備であったり
所有している土地の地価が大幅に下落していると資産価値は簿価を大きく下回ります。
つまり長期に亘ってPBRが0.5倍の企業は市場が資産価値を50億円しか認めていない訳ですから
割安だと思い込んで買ってしまうと塩漬けや損切りの原因になりかねません。
因みに、長期に亘ってPBRが低い企業は浮動株数が少ないか
もしくは万年赤字企業の何れかであることが多いので事前に確認して置きましょう。
さらに有価証券の含み損など、いわゆる隠れ負債がある場合は
財務諸表を見ても解からないことがあるので決算書のデータを鵜呑みには出来ません。
何れにしても金融業以外の低PBR企業は、それなりの理由があると考えて置く方が賢明です。
◇テクニカル指標は過去のデータ
テクニカル分析で割安(売られ過ぎ)の指標が出たとしても
株価が下がった理由によってはまだまだ底値まで程遠いかも知れません。
テクニカル分析は過去のデータの結果であり、未来の株価を予測するものではありませんから
数値だけを参考にして売買するのは危険です。
◇長期投資と短期投資の根本的な違い
株は「安く買って高く売るもの」と言われますが、はっきり言ってそんなことは不可能です。
正しくは「株価指数が低い時に買って株価指数が高くなったら売る」と表現すべきでしょう。
つまり日経平均株価が15000円の時に買って20000円の時に売れば
余程のボロ株でも買っていない限り、まず儲かることは間違いありません。
しかしこの理屈は長期投資には当て嵌まりますが短期投資では少々事情が違います。
株の売買をトレードとも呼びますが、そもそもトレードという言葉はNET取引が普及し
短期投資が圧倒的に多くなったことから頻繁に使われる様になった言葉です。
そしてトレードで重要なのは割安・割高の概念ではなく、その株が強いか弱いかということです。
つまり指標的に幾ら割高でも強い株、即ち需給の良い株は買いで弱い株は売り。
言い換えると短期投資は強気(ブル)を買い、ベア(弱気)を売るマネーゲームという訳です。
<まとめ>
①企業業績や株価への過度な期待は禁物(銘柄に惚れるな!)
②同一銘柄の過去の株価に固執しない
③含み損は損だが含み益は利益ではない
④指標的に割安な銘柄にはそれなりの理由がある
⑤株価は市場が決めるもの(貴方が決めるものではありません!)
⑥長期投資は投資だが短期投資はマネーゲームである
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