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シンク・グローバル-アメリカ経済の崩壊-
9/18に実施されたアメリカ、フェデラルファンド(FF)金利の利下げを好感して、NY株式市場は高騰しました。
しかし、私は近い将来、アメリカ経済は下降期に入り、場合によってはブラックマンデーの再来のような世界経済の大混乱もあるかもしれないと思っています。
それは、アメリカという国の現状を冷静に分析することにより、明らかになってきました。
①異常な個人消費依存
周知の通り、アメリカ経済の好況は個人消費に支えられています。2006年の需要項目別にみたGDPに占める割合は、実に約70%という異常に高い水準です。(ちなみに日本は、55%)中でも、住居費と医療費(シッコを観た人は理解できますね。)の伸びは、ここ20年で約10倍に達するとのことです。
もし、サブプライムローンを手始めに、住宅ローンの焦げ付き、デフォルトが発生して住宅価格が暴落すれば、ここに深刻な影響を与えます。更に世界的な金余り、資源高、食糧不足によるインフレは必至で、個人消費が低迷することは、容易に推測できます。
②経済のソフト化
見過ごしがちではありますが、アメリカにはもう一つ、大きなウィークポイントがあります。それは、1980年以降に顕著化した、経済のソフト化です。
今やこの国は、製造業(ハード)ではなく、金融業や不動産業(ソフト)が国家の屋台骨を支えているのです。GDPを構成比別にみた場合、この2業種だけで、なんと約21%に達します。
上記の理由により、不動産とそのローン証券が不良債権化し、国民が運用資産を取り崩せば、この業界に属する企業の業績が悪化し、従業員の収入は低下、果ては大量のレイオフ発生、それによる個人消費の低下という負のスパイラルに陥る可能性があります。
③財政と貿易の双子の赤字
これについては、言わずもがな。減るどころか拡大一方であり、上記①②により国力が低下、通貨が暴落すれば更に悪化すると考えられ、インフレ加速要因ともなります。(この場合、借金は目減りしますが、ネガティブな影響の方が大きいでしょう。)
④中国の膨大な外貨準備高とその影響
中国の外貨準備高は1兆ドルを超え、日本を抜き世界一で、中国がこれを放出すればどうなるか?アメリカは考えたくもないでしょうが、世界の覇権を狙う中国としては政策的に起こり得ます。
以上述べたことから、アメリカ経済は今、非常に危険な状態にあるという結論に至りました。よって、アメリカ経済の影響が大きい日本市場での運用には、今後、細心の注意が必要だと思います。
FRBの市場予想を超えた大きな金利下げは、病状が深刻なアメリカ経済へのカンフル注射であり、「サブプライムローン問題の影響は大きいよ。」と自ら認めたに等しいと思うのです。
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こんばんは。アメリカ経済の分析読ませていただきました。
実に共感できる内容です。
過去を振り返っても一定水準の経済成長を遂げた国々は維持することの大切さも知らず、経済破壊という道に導かれてしまうのでしょう。
アメリカもこのような姿になってしまうのでしょうか!
スペイン帝国、大英帝国しかりローマ帝国も・・・!
かと言って日本の経済状況も良くは言えないと思います。
確かに景気回復の日差しが見えてきているようなことを耳にし金の流れも流動的になっているのは事実だと思います。
でもGDPを購買力平価ベースで見るといつしか中国にも抜かれ最近ではインドにも抜かれ世界第4位に落ち込んでいるのも事実です。(ドルベースだと2位か3位)
極端なことを言えば日本経済は徐々に衰退しているのではないかと思ったりもします。
いつもありがとう御座います。
私は、精神的なもの(愛とか、信仰心とか)を除いて、普遍なものなど無いと考えています。
その昔、世界の覇権を握ったスペイン帝国、大英帝国は、今や見る影もありません。その当時の人は、前記の国の没落など予想し得なかったと思います。アメリカもしかりだと。
アメリカの没落は、まだ少し先としても、経済の崩壊はカウントダウンが始まっていると言わずにはおれません。
怖いのは、そんなことあるはずない、今の状態がずっと続くという’思い込み’だと思います。
アメリカは、喧嘩が強い国ですから、世界はアングロサクソン(白人)が動かしてますから、第三次世界大戦があるかも、中国と、?その時は世界の終わりですよ。
たぶん中国はイラクみたいになりそうかな?
北京オリンピックが来年、その次の年から不景気になって、
世界大恐慌が起こるかも??その後戦争か?歴史は繰り返す。
政治経済軍事の全てで世界一だったんだよ。
USAの支配下での世界平和と繁栄を『パックス・アメリカーナ』
なんて自分で言い出した頃からおかしくなったのかな。』
なんて、自分の子孫に話をすることになりそうですね。
その時は、『実は日本も世界2位の経済力があったんだ』
なんて言うと、『信じられない』と返されるんでしょうね。
>FRBの市場予想を超えた大きな金利下げは、病状が深刻なアメリカ経済へのカンフル注射であり、「サブプライムローン問題の影響は大きいよ。」と自ら認めたに等しいと思うのです。
確かに。さらに気を引き締めつつ相場を見て行きたいですね。
この中でも中国の動きは非常に気になります。
(あまり意識になかったので(^^ゞ後は、アメリカの中東への動き(さらにはドバイの投資行動)など、気にしすぎたらきりがないですね。。。)