【↓】日経平均 大引け｜ 急落、米株安を受けリスク回避の売り優勢 (6月21日)

日経平均株価
始値　　28506.84
高値　　28506.84(09:00)
安値　　27795.86(12:31)
大引け　28010.93(前日比 -953.15 、 -3.29％ )

売買高　　13億0108万株 (東証1部概算)
売買代金　 2兆9466億円 (東証1部概算)

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■本日のポイント

　１．日経平均は急落、一時1100円超の下げで2万8000円割れ
　２．2万8000円台大台攻防となり大引けは950円あまりの下落
　３．セントルイス連銀総裁が来年中の利上げ可能性に言及し波乱呼ぶ
　４．緊急事態宣言解除し「まん延防止等重点措置」への移行も反応薄
　５．値下がり数は2000超で全体の93％の銘柄が下落する全面安

■東京市場概況

　前週末の米国市場ではNYダウは前日比533ドル安と5日続落した。セントルイス連銀のブラード総裁が「FRBは22年にも最初の利上げをするだろう」と発言したことを受け、景気敏感株中心に売り優勢となった。

　週明けの東京市場では、前週末のNYダウの下落を受けて大きく売り優勢の展開に傾き、日経平均株価は一時1100円を超える急落をみせた。

　21日の東京市場は、リスク回避の売りが広範囲に広がり、日経平均は一気に2万8000円大台攻防の様相となるなど波乱安の展開を強いられた。セントルイス連銀総裁が22年中の利上げの可能性について言及し、金融緩和政策の方向転換が意識された。米国株市場ではNYダウが500ドルを超える下げとなり、日経平均もこれに追随したが、先物を絡めた売りで下げ幅は想定以上に大きくなった。国内ではきょうから東京や大阪などで新型コロナウイルス感染を受けた緊急事態宣言が解除され「まん延防止等重点措置」に移行したが、これをポジティブ視する動きは見られなかった。業種別では東証1部33業種のなかで空運を除く32業種が下落。値下がり銘柄数は2000を上回り、全体の93％の銘柄が値を下げる文字通りの全面安商状となった。前週末終値を上回った銘柄は全体の5％強に過ぎなかった。

　個別では、売買代金首位となったソフトバンクグループ<9984>が値を下げ、2位のトヨタ自動車<7203>も売りに押された。ファーストリテイリング<9983>も引け際買い戻されたものの一時は4000円を上回る下げとなった。東京エレクトロン<8035>、アドバンテスト<6857>など半導体関連が売られ、日本電産<6594>、キーエンス<6861>、ファナック<6954>などの値がさ株も大幅に水準を切り下げた。大紀アルミニウム工業所<5702>、名村造船所<7014>が急落、ダントーホールディングス<5337>、ＴＨＫ<6481>も大幅安。
　半面、ソニーグループ<6758>が小幅ながらプラス圏で着地。また、タムラ製作所<6768>が大商いで続急騰、値上がり率トップに買われた。トレックス・セミコンダクター<6616>、大同工業<6373>が値を飛ばしたほか、キャリアインデックス<6538>、マネーフォワード<3994>なども買われた。東京機械製作所<6335>も堅調だった。

　日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄はエーザイ <4523> 、ソニーＧ <6758> 、日清紡ＨＤ <3105> 、クボタ <6326> 、川崎汽 <9107> 。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約5円。うち3円はエーザイ1銘柄によるもの。
　日経平均へのマイナス寄与度上位5銘柄はファストリ <9983> 、東エレク <8035> 、ＳＢＧ <9984> 、ファナック <6954> 、信越化 <4063> 。5銘柄の指数押し下げ効果は合計で約355円。

　東証33業種のうち上昇は空運業のみ。下落率の小さかった上位5業種は(1)海運業、(2)小売業、(3)鉱業、(4)陸運業、(5)その他製品。一方、下落率の大きかった5業種は(1)ゴム製品、(2)化学、(3)保険業、(4)倉庫運輸関連、(5)卸売業。

■個別材料株

△名糖産 <2207>
　今3月期最終大幅増額で前期比4.7倍に。
△フュトレック <2468> [東証２]
　スマートマスク開発のドーナッツロボティクスと業務提携。
△バルニバービ <3418> [東証Ｍ]
　いちよし証券が投資判断を格上げ。
△ナノキャリア <4571> [東証Ｍ]
　ＮＣ－6300がＦＤＡからファスト･トラック指定される。
△オキサイド <6521> [東証Ｍ]
　ＧａＮ薄膜成長用単結晶基板｢ＳＡＭ｣のサンプル出荷開始。
△Ｍｉｐｏｘ <5381> [ＪＱ]
　次世代パワー半導体の関連有力株として注目。
△大同工 <6373>
　今期営業利益倍増予想で24年3月期は更に倍。
△タムラ <6768>
　貸株急増で空売り買い戻しの動きを誘発。
△田中精密 <7218> [ＪＱ]
　子会社が不二越にＡＧＶを納入。
△ＭＩＣＳ化学 <7899> [ＪＱ]
　防臭・消臭効果のある新フィルム開発。

▼名村造 <7014>
　22年3月期決算に早期退職関連費用を計上へ。
▼スズキ <7269>
　「静岡2工場の稼働停止」との報道。


　東証1部の値上がり率上位10傑は(1)タムラ <6768> 、(2)ＴＯＲＥＸ <6616> 、(3)大同工 <6373> 、(4)キムラタン <8107> 、(5)ＮＣＨＤ <6236> 、(6)テモナ <3985> 、(7)ギフト <9279> 、(8)Ｄｍミックス <7354> 、(9)キャリインデ <6538> 、(10)ニチバン <4218> 。
　値下がり率上位10傑は(1)大紀ア <5702> 、(2)名村造 <7014> 、(3)富山銀 <8365> 、(4)レシップＨＤ <7213> 、(5)ダントーＨＤ <5337> 、(6)ＴＨＫ <6481> 、(7)大光銀 <8537> 、(8)近畿車 <7122> 、(9)Ｔ＆Ｄ <8795> 、(10)サインポスト <3996> 。

【大引け】

　日経平均は前日比953.15円(3.29％)安の2万8010.93円。ＴＯＰＩＸは前日比47.11(2.42％)安の1899.45。出来高は概算で13億0108万株。東証1部の値上がり銘柄数は123、値下がり銘柄数は2044となった。日経ジャスダック平均は3912.69円(49.43円安)。

［2021年6月21日］


株探ニュース