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前日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―

配信元:株探
投稿:2023/01/18 05:30

東洋合成工業 <4970>  8,700円 (+300円、+3.6%)

 東洋合成工業 <4970> が反発。16日の取引終了後、千葉工場(千葉県東庄町)の第4感光材工場の製造設備を約120億円を投じて増設すると発表しており、好材料視された。今回の増設は、急増する需要と顧客品質を満たす安定供給体制の強化を図るのが目的で、先端半導体向け感光材などの生産能力を22年3月期比で最大1.8倍規模にする。工期は23年4月から24年7月を予定。なお、23年3月期業績への影響はないとしている。

東亜道路工業 <1882>  5,870円 (+200円、+3.5%)

 東亜道路工業 <1882> が反発した。16日の取引時間終了後、株式分割の実施を発表しており、これを材料視した買いが入ったようだ。同社は3月31日を基準日として4月1日付で普通株式1株を2株に分割する。投資家層の拡大と株式の流動性向上を目的とする。

ジェネレーションパス <3195>  316円 (+10円、+3.3%)

 ジェネレーションパス <3195> が続伸。16日の取引終了後に発表した12月度の月次売上高が前年同月比21.6%増となり、18ヵ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。

菊水化学工業 <7953>  386円 (+12円、+3.2%) 一時ストップ高

 菊水化学工業 <7953> が一時ストップ高に買われ、昨年来高値を更新した。同社は16日取引終了後、セメント製造時の二酸化炭素(CO2)排出量低減が期待できるジオポリマーの技術を応用した塗材の開発に成功したと発表。これが材料視されたようだ。ジオポリマーの技術は、原材料製造時のCO2排出量低減が期待されており、既にコンクリート・セメントモルタルの2次製品として土木市場で活用され始めているが、建築用塗材で製品化されれば業界初。同社は今後、下地から仕上げまでの各種塗材に応用した場合の品質・性能など市販に向けた評価試験を進めるとしており、5月ごろの市販を予定している。

トヨタ自動車 <7203>  1,863円 (+45.5円、+2.5%)

 トヨタ自動車 <7203> は頑強な値動き。外国為替市場でドル円相場の乱高下が続いているが、直近では1ドル=128円台後半まで円安に押し戻されるなどドルが買い戻されており、同社株をはじめとする自動車セクターには輸出採算改善の思惑で株価面にプラスに働いている。ただ、日銀の金融政策決定会合の結果発表をあすに控え、引き続き円相場は不安定な動きが予想され、円安を材料に自動車株を買い戻す動きは見込みにくい。また、同社は前日に2023年の世界生産台数について、最大で1060万台とする見通しを発表した。これを上限に1割程度下振れする可能性にも言及していることで、株価の上値も重くなっている。

ピジョン <7956>  1,998円 (+45円、+2.3%)

 ピジョン <7956> が11営業日ぶりに反発した。育児関連商品を手掛ける同社は中国関連銘柄とも位置付けられている。22年12月期の連結業績は、売上高が前の期比2.1%増の950億円、最終利益は同2.7%減の85億5000万円を計画する。中国経済の回復期待が広がるなかにあっても同社株を選好する向きは限られ、昨年末から買い持ち高を圧縮する目的の売りが継続していたようだ。もっとも25日移動平均線からの株価の下方カイ離率が前日時点で9%を超えるなど、テクニカル分析面で「売られすぎ」の水準にあったなか、17日午前に中国国家統計局が発表した12月の小売売上高は前年同月比1.8%減となった。3ヵ月連続で前年実績を割り込んだ半面、11月の5.9%減から下落率は縮小した。中国の消費動向の底入れの思惑から、割安感の強まった同社株に買いが入ったようだ。

日本郵船 <9101>  3,069円 (+69円、+2.3%)

 日本郵船 <9101>商船三井 <9104> など大手をはじめ 海運株が一斉高。コンテナ船市況の悪化が続いていることや、ばら積み船市況の低迷を背景に海運株への売り圧力が意識されているが、一方でPERの割安感や群を抜く高配当利回りに着目した個人投資家の押し目買いも観測されている。そうしたなか、前日の中国・上海株式市場では中国政府の経済支援策への期待から、景気動向に敏感な海運株がほぼ全面高に買われる展開となり全体指数の上昇に貢献した。これを受け、東京市場でも海運株の押し目を拾う動きを誘発している。また、足もと外国為替市場でドルが買い戻され円安方向に振れており、運賃ドル建て決済の海運セクターにとっては、これも買いの手掛かり材料となっている。

四国化HD <4099>  1,310円 (+26円、+2.0%)

 四国化成ホールディングス <4099> が後場に上げ幅を拡大した。17日正午に22年12月期の連結業績(4~12月の9ヵ月の変則決算)に関し、最終利益が計画の37億円から49億9700万円に上振れて着地したようだと発表。これを材料視した買いが入ったようだ。売上高は460億円から465億6600万円に上振れて着地したようだ。化学品事業で輸出取引の収益性が改善したほか、営業外収益で為替差益も発生したという。

ソフトバンクグループ <9984>  5,955円 (+109円、+1.9%)

 ソフトバンクグループ <9984> は強含みの展開。同社が出資する中国電子商取引のアリババ集団 を巡り、アクティビスト(物言う株主)のライアン・コーエン氏がアリババ株を数億ドル相当取得し、自社株買いの更なる拡大などを要求していると一部で伝わった。これを思惑視した買いがソフトバンクG株に入ったようだ。報道によると、コーエン氏は2022年後半にアリババ株式を取得。同年8月には同社取締役会に初めて接触し、株価は大幅に過小評価されていると伝えたという。

ベネフィット・ワン <2412>  1,929円 (+34円、+1.8%)

 ベネフィット・ワン <2412> が4日ぶりに反発。午前10時ごろ、Netflix(東京都港区)と業務提携し、企業向け福利厚生パッケージサービス「Netflixプラン」を4月から提供すると発表しており、好材料視された。今回の提携により、「Netflixプラン」を導入する企業の従業員は、会員制福利厚生サービス「ベネフィット・ステーション」に加え、世界中のドラマ、映画、アニメ、ドキュメンタリーなどの幅広い作品を視聴できる動画配信サービスNetflixを福利厚生として利用できるようになる。また、6月には、ベネ・ワンの給与天引き決済サービス「給トク払い」でNetflixがお得に利用できるサービスを提供する予定としている。なお、 Netflixが福利厚生として利用できる取り組みは世界で初めてとなる。

ルネサス <6723>  1,276円 (+21円、+1.7%)

 ルネサスエレクトロニクス <6723> が3日ぶりに反発。この日、自動車の電源分配システムを安全かつ柔軟に実現する車載用インテリジェントパワーデバイス(IPD)「RAJ2810024H12HPD」のサンプル出荷を開始したと発表しており、好材料視された。同製品は従来製品に比べて実装面積を削減するほか、高度な電流検出機能により、過電流などの異常電流を高精度に検出することができるのが特徴。特に小さな電流を流す低負荷時でも異常電流の検知が可能なため、小さな異常も見逃さない安全なシステム構築が可能になるとしている。なお、量産は24年1月から開始する予定という。

浜松ホトニクス <6965>  6,690円 (+100円、+1.5%)

 浜松ホトニクス <6965> が反発。同社はこの日、波長2500ナノメートル(ナノは10億分の1)までの近赤外光を試料に照射し拡散反射光を高い効率で集光する「拡散反射光源L16462-01」を開発したと発表しており、好材料視された。同製品により、近赤外光を利用するリアルタイム成分分析で、従来は光量が不足していた波長1700から2500ナノメートルまでの光の利用効率を高めることができるようになるという。また、同社の小型・高感度のFTIR分光器を組み込んだ小型分析装置により、食品や薬剤、プラスチック製品の製造ラインにおける品質管理の工程を自動化することで、生産効率や品質管理の信頼性を高めることができるほか、プラスチックの選別に応用することでリサイクルを促進し、資源循環社会の実現に貢献できると期待されるという。

コマツ <6301>  2,961.5円 (+40.5円、+1.4%)

 コマツ <6301> が反発。前日は6営業日ぶりに反落したものの、ここ戻り足が顕著で5日・25日移動平均線のゴールデンクロスも目前に迫っている。中国経済の回復期待が株価に浮揚力を与えているほか、足もとでは販売価格引き上げの動きが株価の刺激材料となっている。16日取引終了後、同社が生産する建設機械やフォークリフト、純正部品・油脂類などの販売価格改定を発表、原料価格や物流費の高騰に対応したもので、2月から平均10%の値上げを行うことで、収益性が高まることへの期待が投資資金を誘導している。

ファンコミ <2461>  406円 (+4円、+1.0%)

 ファンコミュニケーションズ <2461> は反発。16日の取引終了後に発表した12月度の月次業績速報で、連結ベースの取扱高が前年同月比10.2%増となり、4ヵ月連続で2ケタ増となったことが好感された。主力のアフィリエイト広告サービスのCPAソリューション事業が同15.4%増と伸長したほか、スマートフォン向け運用型広告サービスのADコミュニケーション事業も同0.4%増とプラスとなった。なお、連結ベースの売上高は6億4317万円だった。22年1月から「収益認識に関する会計基準」を適用しているため前年との比較はない。

※17日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

株探ニュース
配信元: 株探
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