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*18:00JST 来週の相場で注目すべき3つのポイント:米GDP改定値、米PCEコアデフレーター、米ベージュブック公表
■株式相場見通し
予想レンジ:上限39100円-下限38200円
今週末24日の米国株式市場は反発。ダウ平均は前日比4.33ドル高(+0.01%)の39069.59ドル、ナスダックは184.77ポイント高(+1.10%)の16920.80、S&P500は36.88ポイント高(+0.70%)の5304.72で取引を終了した。また、大証ナイト・セッションの日経225先物は、通常取引終値比200円高の38800円で取引を終えた。
日経平均は、75日移動平均線を下回ったが、右肩上がりに転じた25日移動平均線より上を維持している。日足の一目均衡表の雲下限が38396円と25日移動平均線とほぼ同じ水準であることで、38400円水準がサポートラインとして引き続き意識されよう。上値は重いが下値も固いといった地合いのため、下値警戒感はさほど感じられない。ただ、プライム市場の売買代金は4兆円前後に留まっており市場エネルギーは乏しい。エヌビディア決算をきっかけとした日経平均上昇、というシナリオが崩れた状況下、方向感が定まらない地合いが続くと想定する。
なお、30日には、TOPIX定期見直しに伴うリバランス、31日にはMSCI定期見直しに伴うリバランスがそれぞれ発生するため、週末にかけては売買代金が5兆円前後まで膨らむ可能性はある。MSCI定期見直しでは、アシックス<7936>が新規採用となるが、清水建設<1803>、シャープ<6753>、ヤマハ<7951>、東武鉄道<9001>、小田急電鉄<9007>など15銘柄が除外となる。指数インパクトが小さい銘柄ではあるが、日経平均採用銘柄が多く除外されることで、31日大引けのタイミングは注意したいところだ。
長期金利上昇を受けて、株式市場では、三菱地所<8802>、三井不動産<8801>など不動産株の下げが目立つ。一方、代表的な金利上昇恩恵セクターである銀行株は、コンコルディアFG<7186>など地銀がやや買われたが、三菱UFJFG<8306>などメガバンクは横ばい推移と目立った動きは観測されなかった。
12年ぶりの水準まで長期金利が上昇したことに対して、市場は「脱デフレ」を好感するわけではなく、相場の急変などへの警戒感が先行しややネガティブな反応を示した。週明けの27日から28日にかけて、日銀金融研究所主催の国際コンファランスに植田和男日銀総裁など日銀関係者が出席することから、サプライズ発言への警戒感が強まった可能性もあろう。来週半ばに米連邦公開市場委員会(FOMC)開催前のブラックアウト期間入りするため、米政府高官の講演も多い。日米政府高官の発言によって日米金利が振らされる地合いは続くだろう。
■為替市場見通し
来週のドル・円は上げ渋りか。5月22日に公表された米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨によると、インフレ率は低下しているものの、目標値に抑え込むには時間を要するとの見方で一致。状況によっては利上げの可能性も示された。米連邦準備制度理事会(FRB)の政策金利は長期間据え置きとなる可能性が高まっており、投資家のドル選好は続く見通し。1-3月期の日本の経済成長率はマイナスに転じたこと、インフレ加速の可能性が低いことも意識されそうだ。
ただ、日本の為替介入への警戒は根強く、神田財務官が、「いつ何時でも必要な措置を取る用意がある」と述べたことは軽視できない。そのため、157円超の水準でリスク選好的なドル買い・円売りが一段と拡大する可能性は低いとみられる。米国のインフレ期待がやや低下していることも、ドルの一段の上昇を抑える一因となりそうだ。
■来週の注目スケジュール
5月27日(月):植田日本銀行総裁が日銀金融研究所主催2024年国際コンファランスで開会あいさつ、内田日銀副総裁が同コンファランスで基調講演、中・工業企業利益(4月)、独・IFO企業景況感指数(5月)、米英・株式市場は祝日のため休場など
5月28日(火):企業向けサービス価格指数(4月)、基調的なインフレ率を捕捉するための指標(日本銀行)、豪・小売売上高(4月)、米・消費者信頼感指数(5月)、欧・欧州中央銀行(ECB)がユーロ圏CPI予想、米・クリーブランド連銀総裁が日銀主催のイベントで講演、米・ミネアポリス連銀総裁がフォーラムでスピーチなど
5月29日(水):安達日銀審議委員が熊本県金融経済懇談会で講演、同記者会見、豪・消費者物価指数(4月)、独・消費者物価指数(5月)、米・地区連銀経済報告(ベージュブック)公表、米・ニューヨーク連銀総裁が討論会に参加、南ア・総選挙など
5月30日(木):欧・ユーロ圏失業率(4月)、欧・ユーロ圏消費者信頼感指数(5月)、米・GDP改定値(1-3月)、米・中古住宅販売成約指数(4月)、米・ニューヨーク連銀総裁が講演、米・ダラス連銀総裁が講演など
5月31日(金):東京CPI(5月)、失業率(4月)、有効求人倍率(4月)、国債買い入れオペ、外国為替平衡操作の実施状況(4月26日-5月29日)、中・製造業/非製造業PMI(5月)、欧・ユーロ圏消費者物価コア指数(5月)、米・個人消費支出(PCE)価格コア指数(4月)、米・MNIシカゴ購買部協会景気指数(5月)など
<CN>
予想レンジ:上限39100円-下限38200円
今週末24日の米国株式市場は反発。ダウ平均は前日比4.33ドル高(+0.01%)の39069.59ドル、ナスダックは184.77ポイント高(+1.10%)の16920.80、S&P500は36.88ポイント高(+0.70%)の5304.72で取引を終了した。また、大証ナイト・セッションの日経225先物は、通常取引終値比200円高の38800円で取引を終えた。
日経平均は、75日移動平均線を下回ったが、右肩上がりに転じた25日移動平均線より上を維持している。日足の一目均衡表の雲下限が38396円と25日移動平均線とほぼ同じ水準であることで、38400円水準がサポートラインとして引き続き意識されよう。上値は重いが下値も固いといった地合いのため、下値警戒感はさほど感じられない。ただ、プライム市場の売買代金は4兆円前後に留まっており市場エネルギーは乏しい。エヌビディア決算をきっかけとした日経平均上昇、というシナリオが崩れた状況下、方向感が定まらない地合いが続くと想定する。
なお、30日には、TOPIX定期見直しに伴うリバランス、31日にはMSCI定期見直しに伴うリバランスがそれぞれ発生するため、週末にかけては売買代金が5兆円前後まで膨らむ可能性はある。MSCI定期見直しでは、アシックス<7936>が新規採用となるが、清水建設<1803>、シャープ<6753>、ヤマハ<7951>、東武鉄道<9001>、小田急電鉄<9007>など15銘柄が除外となる。指数インパクトが小さい銘柄ではあるが、日経平均採用銘柄が多く除外されることで、31日大引けのタイミングは注意したいところだ。
長期金利上昇を受けて、株式市場では、三菱地所<8802>、三井不動産<8801>など不動産株の下げが目立つ。一方、代表的な金利上昇恩恵セクターである銀行株は、コンコルディアFG<7186>など地銀がやや買われたが、三菱UFJFG<8306>などメガバンクは横ばい推移と目立った動きは観測されなかった。
12年ぶりの水準まで長期金利が上昇したことに対して、市場は「脱デフレ」を好感するわけではなく、相場の急変などへの警戒感が先行しややネガティブな反応を示した。週明けの27日から28日にかけて、日銀金融研究所主催の国際コンファランスに植田和男日銀総裁など日銀関係者が出席することから、サプライズ発言への警戒感が強まった可能性もあろう。来週半ばに米連邦公開市場委員会(FOMC)開催前のブラックアウト期間入りするため、米政府高官の講演も多い。日米政府高官の発言によって日米金利が振らされる地合いは続くだろう。
■為替市場見通し
来週のドル・円は上げ渋りか。5月22日に公表された米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨によると、インフレ率は低下しているものの、目標値に抑え込むには時間を要するとの見方で一致。状況によっては利上げの可能性も示された。米連邦準備制度理事会(FRB)の政策金利は長期間据え置きとなる可能性が高まっており、投資家のドル選好は続く見通し。1-3月期の日本の経済成長率はマイナスに転じたこと、インフレ加速の可能性が低いことも意識されそうだ。
ただ、日本の為替介入への警戒は根強く、神田財務官が、「いつ何時でも必要な措置を取る用意がある」と述べたことは軽視できない。そのため、157円超の水準でリスク選好的なドル買い・円売りが一段と拡大する可能性は低いとみられる。米国のインフレ期待がやや低下していることも、ドルの一段の上昇を抑える一因となりそうだ。
■来週の注目スケジュール
5月27日(月):植田日本銀行総裁が日銀金融研究所主催2024年国際コンファランスで開会あいさつ、内田日銀副総裁が同コンファランスで基調講演、中・工業企業利益(4月)、独・IFO企業景況感指数(5月)、米英・株式市場は祝日のため休場など
5月28日(火):企業向けサービス価格指数(4月)、基調的なインフレ率を捕捉するための指標(日本銀行)、豪・小売売上高(4月)、米・消費者信頼感指数(5月)、欧・欧州中央銀行(ECB)がユーロ圏CPI予想、米・クリーブランド連銀総裁が日銀主催のイベントで講演、米・ミネアポリス連銀総裁がフォーラムでスピーチなど
5月29日(水):安達日銀審議委員が熊本県金融経済懇談会で講演、同記者会見、豪・消費者物価指数(4月)、独・消費者物価指数(5月)、米・地区連銀経済報告(ベージュブック)公表、米・ニューヨーク連銀総裁が討論会に参加、南ア・総選挙など
5月30日(木):欧・ユーロ圏失業率(4月)、欧・ユーロ圏消費者信頼感指数(5月)、米・GDP改定値(1-3月)、米・中古住宅販売成約指数(4月)、米・ニューヨーク連銀総裁が講演、米・ダラス連銀総裁が講演など
5月31日(金):東京CPI(5月)、失業率(4月)、有効求人倍率(4月)、国債買い入れオペ、外国為替平衡操作の実施状況(4月26日-5月29日)、中・製造業/非製造業PMI(5月)、欧・ユーロ圏消費者物価コア指数(5月)、米・個人消費支出(PCE)価格コア指数(4月)、米・MNIシカゴ購買部協会景気指数(5月)など
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