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前日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―

配信元:株探
投稿:2022/05/12 05:30

日曹達 <4041>  3,750円 (+295円、+8.5%)

 日本曹達 <4041> [東証P]が3日ぶりに急反発。10日の取引終了後、22年3月期の連結経常利益は前の期比29.6%増の165億円に伸びたが、23年3月期は前期比0.1%減の165億円とほぼ横ばい見通しとなったと発表。同時に、前期の年間配当を130円→180円(前の期は110円)に増額し、今期も180円を継続する方針としており、好感されたようだ。

■セイコーHD <8050>  2,251円 (+175円、+8.4%)

 セイコーホールディングス <8050> [東証P]が3日ぶりに急反発。10日の取引終了後、22年3月期の連結経常利益は前の期比16倍の99.3億円に急拡大し、従来予想の75億円を上回って着地したと発表。23年3月期も前期比5.6%増の105億円に伸びる見通しとなったことで好感されたようだ。

日本製鉄 <5401>  2,073円 (+134.5円、+6.9%)

 日本製鉄 <5401> [東証P]が3日ぶりに急反発。8%近い大幅高に買われ、2000円台に復帰した。今週明けから全体地合い悪に流され下値模索の動きを強いられたが、11日は目先空売り筋の買い戻しなども誘発して上値指向を鮮明とした。10日取引終了後に発表した22年3月期の決算は営業利益が8409億100万円(前の期実績は113億8100万円)と急拡大、過去最高利益更新となった。鉄鋼製品価格の値上げ効果が利益採算の向上につながっている。また、決算発表とあわせて約2700億円を投じ名古屋製鉄所に熱延ラインを増設することも発表、攻めの経営を前面に押し出している。収益環境は先行き不透明感が強く、23年3月期の業績予想については非開示としたが、PERやPBRなど株価指標面から割安感が際立っていることもあり、物色意欲は旺盛だ。

メック <4971>  2,462円 (+158円、+6.9%)

 メック <4971> [東証P]が続急伸。10日の取引終了後、22年12月期の連結業績予想について、売上高を165億円から166億5000万円(前期比10.7%増)へ、営業利益を40億円から42億円(同6.6%増)へ、純利益を30億円から32億円(同8.5%増)へ上方修正し、あわせて中間・期末各20円の年40円を予定していた配当予想を中間20円・期末25円の年45円に引き上げたことが好感された。データセンター用サーバー向けなどのハイエンドパッケージ基板の需要が増え、関連する製品が堅調に推移していることに加えて、第1四半期の販管費が想定より抑えられたことが要因としている。なお、第1四半期(1-3月)決算は、売上高39億5500万円(前年同期比12.8%増)、営業利益10億5100万円(同8.0%増)、純利益7億9300万円(同6.9%増)だった。

JIGSAW <3914>  5,340円 (+330円、+6.6%)

 JIG-SAW <3914> [東証G]が続急伸。11日、再生医療分野のコア技術であるNEW VISION技術(ソフトウェアによる細胞制御)に関する特許について、台湾特許庁から特許査定を正式に受領したと発表しており、これが好感された。同技術に関する特許の成立は日本、米国及び欧州全域に続くもの。この取り組みは、特定の網膜疾患において失明した人々に対して、独自のアルゴリズムを用いた波長変換ソフトウェアによる細胞に対する色信号制御によって視覚再生の実現を目的としたもの。最初の対象疾患として、網膜色素変性症などを対象に遺伝子治療薬の臨床試験とあわせ、当該装置の臨床研究を進めるとしている。

島精機 <6222>  1,910円 (+117円、+6.5%)

 島精機製作所 <6222> [東証P]が続急伸。10日の取引終了後、22年3月期の連結経常損益は34億円の赤字(前の期は72.7億円の赤字)に赤字幅が縮小し、従来予想の46億円の赤字を上回って着地したと発表。23年3月期も16億円の黒字に浮上する見通しとなったことで好感されたようだ。

レーザーテク <6920>  18,125円 (+995円、+5.8%)

 レーザーテック <6920> [東証P]が急反発。そのほか、SUMCO <3436> [東証P]など半導体関連の一角が堅調だった。前日10日の米国株市場では主要株価指数が朝高後に値を消す展開を強いられたが、米10年債利回りが3%台を下回ったこともあってインテル やアプライド・マテリアルズ など半導体関連株は総じて堅調な動きを示し、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は2.5%高と4日ぶりに切り返しに転じた。東京市場でもここ半導体セクターへの売り圧力は強かったものの、11日は目先筋の買い戻しで上値を指向する銘柄が多くなった。

CCT <4371>  4,740円 (+250円、+5.6%)

 コアコンセプト・テクノロジー <4371> [東証G]が続急伸。11日正午ごろ、20年12月に取得した「高精度コンピュータ数」に関する特許を米国でも取得したと発表したことが好感された。今回取得した特許は、高精度コンピュータ番号を処理するために構成された情報処理装置、プログラム及び情報処理方法に関するもの。なお、同件が業績に与える影響は軽微としている。

島津 <7701>  4,555円 (+235円、+5.4%)

 島津製作所 <7701> [東証P]が3日ぶりに急反発。10日の取引終了後、22年3月期の連結経常利益は前の期比35.6%増の655億円に拡大し、23年3月期も前期比3.7%増の680億円に伸びを見込み、3期連続で過去最高益を更新する見通しとなったと発表。3期連続増収、増益になることで好感されたようだ。同時に、前期の年間配当を41円→48円(前の期は34円)に増額し、今期も前期比2円増の50円に増配する方針としている。

郵船 <9101>  9,770円 (+500円、+5.4%)

 日本郵船 <9101> [東証P]が3日ぶりに急反発。5%超高に買われたのをはじめ海運大手3社が揃って上昇、業種別騰落でも「海運」は33業種中で群を抜いて首位となった。米長期金利の上昇を契機に日米ともにバリュー株シフトの動きが強まっているが、超低PERで突出した高配当利回りの海運大手はその象徴として常に市場の注目が集まっている。22年3月期の大手3社の決算はコンテナ船市況の好調を背景に最終利益がいずれも過去最高を更新しただけでなく、郵船が1兆円を超えるなど各社ともその変化率の大きさが際立った。23年3月期はその反動で減益となる見通しだが、積極的な株主還元姿勢に変化はなく、それを評価する買いが断続的に流入している。

リコー <7752>  1,042円 (+52円、+5.3%)

 リコー <7752> [東証P]が3日ぶりに急反発。寄り付き大口の買い注文を集め、カイ気配スタートで異彩を放った。同社が10日取引終了後に発表した22年3月期決算は営業損益が400億5200万円(前の期は454億2900万円の赤字)と急回復をみせた。新型コロナウイルスの感染拡大による影響が一巡し、主力の事務機事業の収益改善が全体業績に反映された。更に23年3月期の営業利益は前期比2.2倍の900億円と大幅な伸びを見込んでいる。好業績を背景に今期年間配当は前期実績に対し8円増配となる34円を計画するほか、発行済み株式数7.5%相当の4800万株、金額ベースで300億円を上限に自社株買いを実施することも併せて発表(取得株は10月31日付で全消却)しており、これがポジティブサプライズとなったようだ。

ベネッセHD <9783>  2,360円 (+76円、+3.3%)

 ベネッセホールディングス <9783> [東証P]が大幅続伸。10日の取引終了後、集計中の22年3月期連結業績について、営業利益が175億円から201億6700万円(前の期比54.1%増)へ、純利益が収支均衡から10億6400万円(同65.9%減)へ上振れて着地したようだと発表したことが好感された。売上高は一部の事業において新型コロナウイルス感染症の影響を受け4330億円から4319億4300万円(同1.0%増)へやや下振れた。ただ、各事業のコストの見直し及び学校向け教育事業の収益性の改善などが利益を押し上げた。また、為替相場の変動による為替差益を計上したことも寄与した。

任天堂 <7974>  58,190円 (+1,830円、+3.3%)

 任天堂 <7974> [東証P]が大幅続伸。10日の取引終了後、9月30日を基準日として1株を10株に分割すると発表したことが好感された。投資単位を引き下げることで株式の流動性の向上及び投資家層の更なる拡大を図ることが目的としている。同時に23年3月期の連結業績予想を発表しており、売上高1兆6000億円(前期比5.6%減)、営業利益5000億円(同15.6%減)、純利益3400億円(同28.8%減)を見込むとした。主力ゲーム機「ニンテンドースイッチ」本体の販売台数を2100万台(前期比8.9%減)、ソフトウェアの販売本数を2億1000万本(同10.7%減)と予想している。想定為替レートは1ドル=115円(前期121円83銭)、1ユーロ=125円(同135円41銭)。配当予想は未定(前期2030円)としている。22年3月期決算は、売上高1兆6953億円(前の期比3.6%減)、営業利益5927億6000万円(同7.5%減)、純利益4776億9100万円(同0.6%減)だった。なお同時に、上限を100万株(発行済み株数の0.85%)、または563億6000万円とする自社株を11日朝の東京証券取引所の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)で取得すると発表。11日午前10時30分には89万9500株を506億9582万円で取得したと発表した。

MDV <3902>  957円 (+24円、+2.6%)

 メディカル・データ・ビジョン <3902> [東証P]が続伸。10日の取引終了後、ディー・エヌ・エー <2432> [東証P]と業務提携契約を締結し、民間で国内最大規模となる1500万人超の保険者データベース(DB)を構築すると発表しており、これが好感された。ディーエヌエは、子会社DeSCヘルスケアが提供するヘルスケアエンターテインメントアプリ「kencom」が健保・自治体など約100団体480万人に利用されているほか、データホライゾン <3628> [東証G]などと業務提携し、利活用可能な保険者DBは合計で808万人超(22年4月末)になる。今回の提携により、従来からある病院データに加えて今ある健保データに上乗せすることができるようになるほか、これまでになかった国民健康保険に加入する自営業者などのデータや75歳以上の人が加入する後期高齢者のデータが加わることになり、これまで以上に高齢者データの厚みが増すとしている。

ショーボンド <1414>  5,540円 (+130円、+2.4%)

 ショーボンドホールディングス <1414> [東証P]が続伸。10日の取引終了後、22年6月期の連結業績予想について、営業利益を162億円から170億円(前期比8.1%増)へ、純利益を115億円から118億円(同4.1%増)へ上方修正し、あわせて58円を予定していた期末配当を60円50銭に引き上げると発表したことが好感された。工事の進捗が想定を若干下回る見通しとなったため、売上高は822億円から812億円(同1.4%増)へ下方修正したが、大型工事の設計変更による追加契約の獲得や工事原価の低減などにより売上総利益が増加するとしている。なお、年間配当予想は110円50銭となる予定だ。また、同時に第3四半期累計(21年7月-22年3月)決算を発表しており、売上高618億2200万円(前年同期比横ばい)、営業利益140億2600万円(同7.6%増)、純利益97億9800万円(同7.2%増)だった。

※11日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

株探ニュース
配信元: 株探
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