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パン・パシフィック・インターナショナルホールディングスのニュース
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日経平均は5日ぶり反発。218.97円高の29325.75円(出来高概算6億2000万株)で前場の取引を終えている。
10日の米株式市場でNYダウは続落し、240ドル安となった。10月の消費者物価指数
(CPI)が前年同月比+6.2%と市場予想を上回る伸びを見せ、インフレや早期利上げへの懸念が再燃。国債利回りが幅広い年限で大幅に上昇し、ハイテク株比率の高いナスダック総合指数は-1.66%と続落。フィラデルフィア半導体株指数(SOX)はDRAMの過剰供給などが指摘されるなかで-2.83%となった。本日の日経平均はこうした流れを引き継いで60円安からスタートしたが、寄り付き直後を安値にプラス転換。前日までの4日続落で700円近く下落しており、節目の29000円近辺では押し目買いが入ったほか、米金利上昇に伴い円相場が1ドル=114円近辺まで急落したことも輸出関連株の下支えとなった。前場中ごろを過ぎると上げ幅を大きく広げ、29336.03円(229.25円高)まで上昇する場面があった。
個別では、売買代金トップのレーザーテック<6920>が2%超の上昇。円安進行でトヨタ自<7203>が堅調なほか、ソフトバンクG<9984>、東エレク<8035>、ソニーG<6758>、郵船<9101>もしっかり。決算発表銘柄では昭電工<4004>が大きく買われている。また、中小型の材料株に物色が向かい、電子署名法の認定取得を発表した日本通信<9424>や業績上方修正のケイアイスター<3465>が商いを伴って急伸。それに、日シス技術<4323>などが東証1部上昇率上位に顔を出している。一方、資生堂<4911>は7-9月期の大幅営業減益が嫌気されて4%超の下落となり、アサヒ<2502>も決算を受けて2%超の下落。パンパシHD<7532>が業績下振れ懸念から急落しているほか、セレス<3696>などが東証1部下落率上位に顔を出している。
セクターでは、非鉄金属、倉庫・運輸関連業、精密機器などが上昇率上位。一方、鉱業、建設業、不動産業などが下落率上位だった。東証1部の値上がり銘柄は全体の48%、対して値下がり銘柄は46%となっている。
本日の日経平均は米株安の流れを引き継いでスタートするも、結局200円超の上昇で前場を折り返した。日足チャートを見ると、29000円近辺まで上昇してきた25日移動平均線水準まで調整を強いられることなく、29300円台後半に位置する5日移動平均線に迫る動き。売買代金上位を見ると、円安進行を手掛かりとして輸出関連株を中心に押し目買い優勢の展開といったところだろう。トヨタ自などの直近決算を見ると、供給制約の影響を円安がカバーしており、為替動向が株式相場に与える影響が大きくなるのも頷ける。一方、資生堂やパンパシHDを見ると、内需系を中心として先行きに一抹の不安もある。東証1部全体としても値上がり銘柄数は値下がり銘柄数をやや上回る程度にとどまっている。
ここまでの東証1部売買代金は1兆3000億円弱。前日は1日を通じて2兆5202億円となり、一昨日の当欄で指摘した減少傾向が続いている。主要企業の決算発表がかなり進んだとはいえ、シーズン終盤に入り発表企業数が増えていることから、このタイミングでの売買減少には違和感もある。中小型株が売買代金上位に顔を出すようになり、主力大型株の手控えムードも感じる。
新興市場ではマザーズ指数が-0.50%と反落。こちらも朝安後は下げ渋ったが、内需系グロース(成長)株中心だけに円安の恩恵は限られ、米インフレ・金利上昇のマイナス影響をストレートに受けやすいかもしれない。時価総額上位のJTOWER<4485>が決算を受けて急伸しているのは明るい材料だが、逆にEV(電気自動車)関連として賑わっていた日本電解<5759>が急落するなど、引き続き値動きの荒さに懸念もある。
さて、前日の米市場では10月CPIの上昇を受けてインフレ・早期利上げ懸念が再び台頭したようだ。期待インフレ率の指標である10年物ブレークイーブン・インフレ率(BEI)は2.70%(+0.07pt)に、10年物国債利回りは1.55%(+0.11pt)に上昇。バイデン大統領が「インフレの反転が最優先課題」と述べるなど、政府・議会要人が相次ぎインフレ対応に言及した。なお、国債利回りは幅広い年限で大幅に上昇。「恐怖指数」とされる米株の変動性指数(VIX)は18.73(+0.95)と上昇が続いた。根強い先高期待とインフレ等への懸念が交錯し、楽観的水準にあったVIXはじりじり上昇してきている。
NY原油先物相場は大幅反落したが、中国で早くも寒波が到来するなど、厳冬観測を背景に先高懸念は根強くある。米国では原油の戦略備蓄放出のみならず、禁輸まで踏み込むよう求める声が一部議員らから上がっているようで、エネルギー価格の動向と経済・金融市場に与える影響を注視しておく必要がありそうだ。それに企業の決算発表、連邦公開市場委員会(FOMC)を無難に通過してきた米国だが、インフレや供給制約への懸念がくすぶるなか、25日の感謝祭前後から始まる年末商戦の行方にはやや不安がある。
また、中国も寒波のみならず、経営危機にある中国恒大集団の動向が引き続き注目される。結局、10日に猶予期限を迎えたドル建て社債の利払いは実施されたもようだが、昨夜から関連報道が錯綜し、むしろ不安が長引きそうとの懸念が拭えない。
日本株を巡っては、日本時間12日早朝にMSCI(モルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナル)指数構成銘柄見直しが予定されている点に注意する必要があるだろう。5月の見直しで日本株は除外29銘柄、採用なしだった。日本株の比率引き下げが続いており、資金流出懸念がくすぶっている。円相場が1ドル=114.10円近辺でやや下げ渋っていることや、アジア市場で香港ハンセン指数が伸び悩んでいることもあり、後場の日経平均は上げ一服になるとみておきたい。
(小林大純)
<AK>
10日の米株式市場でNYダウは続落し、240ドル安となった。10月の消費者物価指数
(CPI)が前年同月比+6.2%と市場予想を上回る伸びを見せ、インフレや早期利上げへの懸念が再燃。国債利回りが幅広い年限で大幅に上昇し、ハイテク株比率の高いナスダック総合指数は-1.66%と続落。フィラデルフィア半導体株指数(SOX)はDRAMの過剰供給などが指摘されるなかで-2.83%となった。本日の日経平均はこうした流れを引き継いで60円安からスタートしたが、寄り付き直後を安値にプラス転換。前日までの4日続落で700円近く下落しており、節目の29000円近辺では押し目買いが入ったほか、米金利上昇に伴い円相場が1ドル=114円近辺まで急落したことも輸出関連株の下支えとなった。前場中ごろを過ぎると上げ幅を大きく広げ、29336.03円(229.25円高)まで上昇する場面があった。
個別では、売買代金トップのレーザーテック<6920>が2%超の上昇。円安進行でトヨタ自<7203>が堅調なほか、ソフトバンクG<9984>、東エレク<8035>、ソニーG<6758>、郵船<9101>もしっかり。決算発表銘柄では昭電工<4004>が大きく買われている。また、中小型の材料株に物色が向かい、電子署名法の認定取得を発表した日本通信<9424>や業績上方修正のケイアイスター<3465>が商いを伴って急伸。それに、日シス技術<4323>などが東証1部上昇率上位に顔を出している。一方、資生堂<4911>は7-9月期の大幅営業減益が嫌気されて4%超の下落となり、アサヒ<2502>も決算を受けて2%超の下落。パンパシHD<7532>が業績下振れ懸念から急落しているほか、セレス<3696>などが東証1部下落率上位に顔を出している。
セクターでは、非鉄金属、倉庫・運輸関連業、精密機器などが上昇率上位。一方、鉱業、建設業、不動産業などが下落率上位だった。東証1部の値上がり銘柄は全体の48%、対して値下がり銘柄は46%となっている。
本日の日経平均は米株安の流れを引き継いでスタートするも、結局200円超の上昇で前場を折り返した。日足チャートを見ると、29000円近辺まで上昇してきた25日移動平均線水準まで調整を強いられることなく、29300円台後半に位置する5日移動平均線に迫る動き。売買代金上位を見ると、円安進行を手掛かりとして輸出関連株を中心に押し目買い優勢の展開といったところだろう。トヨタ自などの直近決算を見ると、供給制約の影響を円安がカバーしており、為替動向が株式相場に与える影響が大きくなるのも頷ける。一方、資生堂やパンパシHDを見ると、内需系を中心として先行きに一抹の不安もある。東証1部全体としても値上がり銘柄数は値下がり銘柄数をやや上回る程度にとどまっている。
ここまでの東証1部売買代金は1兆3000億円弱。前日は1日を通じて2兆5202億円となり、一昨日の当欄で指摘した減少傾向が続いている。主要企業の決算発表がかなり進んだとはいえ、シーズン終盤に入り発表企業数が増えていることから、このタイミングでの売買減少には違和感もある。中小型株が売買代金上位に顔を出すようになり、主力大型株の手控えムードも感じる。
新興市場ではマザーズ指数が-0.50%と反落。こちらも朝安後は下げ渋ったが、内需系グロース(成長)株中心だけに円安の恩恵は限られ、米インフレ・金利上昇のマイナス影響をストレートに受けやすいかもしれない。時価総額上位のJTOWER<4485>が決算を受けて急伸しているのは明るい材料だが、逆にEV(電気自動車)関連として賑わっていた日本電解<5759>が急落するなど、引き続き値動きの荒さに懸念もある。
さて、前日の米市場では10月CPIの上昇を受けてインフレ・早期利上げ懸念が再び台頭したようだ。期待インフレ率の指標である10年物ブレークイーブン・インフレ率(BEI)は2.70%(+0.07pt)に、10年物国債利回りは1.55%(+0.11pt)に上昇。バイデン大統領が「インフレの反転が最優先課題」と述べるなど、政府・議会要人が相次ぎインフレ対応に言及した。なお、国債利回りは幅広い年限で大幅に上昇。「恐怖指数」とされる米株の変動性指数(VIX)は18.73(+0.95)と上昇が続いた。根強い先高期待とインフレ等への懸念が交錯し、楽観的水準にあったVIXはじりじり上昇してきている。
NY原油先物相場は大幅反落したが、中国で早くも寒波が到来するなど、厳冬観測を背景に先高懸念は根強くある。米国では原油の戦略備蓄放出のみならず、禁輸まで踏み込むよう求める声が一部議員らから上がっているようで、エネルギー価格の動向と経済・金融市場に与える影響を注視しておく必要がありそうだ。それに企業の決算発表、連邦公開市場委員会(FOMC)を無難に通過してきた米国だが、インフレや供給制約への懸念がくすぶるなか、25日の感謝祭前後から始まる年末商戦の行方にはやや不安がある。
また、中国も寒波のみならず、経営危機にある中国恒大集団の動向が引き続き注目される。結局、10日に猶予期限を迎えたドル建て社債の利払いは実施されたもようだが、昨夜から関連報道が錯綜し、むしろ不安が長引きそうとの懸念が拭えない。
日本株を巡っては、日本時間12日早朝にMSCI(モルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナル)指数構成銘柄見直しが予定されている点に注意する必要があるだろう。5月の見直しで日本株は除外29銘柄、採用なしだった。日本株の比率引き下げが続いており、資金流出懸念がくすぶっている。円相場が1ドル=114.10円近辺でやや下げ渋っていることや、アジア市場で香港ハンセン指数が伸び悩んでいることもあり、後場の日経平均は上げ一服になるとみておきたい。
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<AK>
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