東京株式（大引け）＝１９２円安、円高進行が嫌気され商いも今年最低水準に

　１６日の東京株式市場は終始売りに押される展開、日経平均株価は後場に入り下げ渋る場面もあったが、結局１万９０００円トビ台まで水準を下げた。

　大引けの日経平均株価は前週末比１９２円０４銭安の１万９０９５円２４銭と反落。東証１部の売買高概算は１４億６９５５万株、売買代金概算は１兆８８７２億６０００万円。値上がり銘柄数は３２３、対して値下がり銘柄数は１６０１、変わらずは８０銘柄だった。

　きょうの東京市場は、１７日に予定されるメイ英首相の演説を前にして、英国のＥＵからのハードブレグジット（強硬離脱）への懸念がリスク回避の流れに誘導するかたちで、終始下値を模索する展開を強いられた。前週末の米国株市場ではナスダック指数は過去最高値を更新したものの、ＮＹダウは小幅続落で方向感が定まりづらく、東京市場では一時１ドル＝１１４円を割り込むなど円高水準で推移したドル・円相場が重荷となった。日経平均は一時２２０円を超える下げをみせた。また、日本時間今晩の米国株市場が休場ということもあって海外投資家の参戦が限定的であったため、売買代金は活況の目安とされる２兆円を今年に入って初めて下回った。

　個別では、任天堂<7974.T>が断トツの大商いも続落。ファーストリテイリング<9983.T>の下げも目立つ。日本郵政<6178.T>、新日鉄住金<5401.T>なども安い。タカタ<7312.T>が急反落となったほか、ジャパンディスプレイ<6740.T>の下げも目を引く。いちご<2337.T>、日立工機<6581.T>が大幅安となったほか、ここ上昇基調にあったｇｕｍｉ<3903.T>も大きく利食われた。

　半面、さくらインターネット<3778.T>が前週末のストップ高に続き大幅続伸と気を吐いた。日本通信<9424.T>も商い活況のなか上値を伸ばした。ＴＳＩホールディングス<3608.T>が急伸。フォーカスシステムズ<4662.T>が買われたほか、市光工業<7244.T>も物色人気に。ダイト<4577.T>が大幅高となり、ビジョン<9416.T>、マニー<7730.T>などの上げ足も急。

出所：株経ONLINE（株式会社みんかぶ）