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椿本チエインのニュース
■会社概要
1. 会社概要
ソーバル<2186>は「技術で社会に貢献する」を企業理念に掲げ、1983年に創業した国内有数の独立系組み込みシステム開発企業で、主にデジタル機器メーカーに対しファームウェア、ソフトウェア、ハードウェアの開発に携わる技術者の派遣や受託開発(請負)サービスを提供している。近年では、業務システムやWeb・クラウド開発などにも事業領域を拡大しており、マルチレイヤーのシステム開発をワンストップで受注できる体制を確立していることが強みとなっている。
事業セグメントは、エンジニアリング事業の単一セグメントで開示している。連結子会社には、システム開発を行う(株)コアード(2011年3月子会社化)やアンドールシステムサポート(株)(2015年5月子会社化)がある。コアードは富士通グループ、アンドールシステムサポートはトーヨーカネツ<6369>グループや椿本チエイン<6371>等を主力顧客としており、顧客層の拡大につながっている。また、2017年4月にはユビキタスAIコーポレーション<3858>からIoTプラットフォーム事業を取得し、今後の戦略分野の1つとして位置付け、育成に取り組んでいる。2019年2月期第2四半期末の従業員数は、連結ベースで1,032名(前期末比29名増)となっている。
2. 事業内容と開発実績
同社が得意としているファームウェアとは組み込みソフトウェアとも呼ばれ、機器を動かすための専用ソフトウェアのことを指す。具体例を挙げれば、デジタルカメラでは露出補正や手振れ補正、顔認識などの高度な制御を行っており、また、プリンタでは印刷時に指示する設定(両面印刷や分割印刷、精細度など)に基づいて、モーターの回転方向や用紙の送り方等を制御するソフトウェアとなる。
ソフトウェアでは、デジタル機器のファームウェア開発のほかアプリケーションソフト、ドライバソフトの開発を行っているほか、業務系及びWeb系のアプリケーション開発も展開している。ハードウェアにおいては、LSIやDSPの設計・開発、周辺回路設計、さらに、構造設計や機構設計の研究・試作・量産設計を開発範囲としている。また、開発中の試作品の不具合や仕様誤りをプログラムレベルで評価・検証したり、量産前段階での製品の品質評価を行う「評価」サービス、機器のマニュアル制作なども行っている。ソフトウェアやハードウェアの開発から品質評価、マニュアル制作までワンストップで提供できる企業は業界でも少なく、同社の強みの1つとなっている。
開発実績としては、デジタルカメラ・ビデオ、液晶テレビ、デジタルサイネージ、各種レコーダー、スキャナ、プリンタ・複合機、携帯電話、スマートフォンアプリ、液晶プロジェクタ、ハンディターミナル、通信・サービスシステム、官公庁向けシステム、流通・製造システム、医療系システム、各種業務システム、コンシューマ向けECサイト、各種シミュレータなどがあり、身近な商品に幅広く同社の技術が使われている。
なお、業務形態は技術提供(派遣)と受託開発(請負)に分けられる。従来は技術提供を中心に事業展開してきたが、ここ数年はさらなる収益成長を目指すため、受託開発業務の拡大に注力している。2019年2月期第2四半期累計における売上構成比で見ると受託開発が51.6%、技術提供が48.4%となり、受託開発が50%を上回る水準まで上昇しており、2〜3年後には60%の水準を目指している。
3. 主要顧客の売上構成比
2019年2月期第2四半期累計の顧客別売上構成比を見ると、キヤノングループ41.7%、ソニーグループ15.6%、富士通グループ8.7%、リクルートグループ3.1%、NTTグループ3.0%、その他27.9%となっている。同社は事業戦略として、技術提供業務から受託開発業務へのシフト、並びに取引顧客数の拡大に取り組んでおり、こうしたなかで派遣契約が中心であるキヤノングループ向けの売上構成比が低下し、逆に新規顧客の増加によりその他の売上構成比が上昇していることが、ここ数年の傾向となっている。取引顧客数については2015年2月期の119社から2018年2月期は181社となり、2019年2月期第2四半期累計期間においても17社の新規顧客を獲得するなど、順調に拡大している。
4. 株主構成について
2018年2月期末の株主構成について見ると、創業家の資産管理会社であるエバーコア(株)が発行済株式総数の42.60%を占める筆頭株主となっており、他の創業家と思われる持分を合計すると全体の51%超を占めていることになる。第2位株主は、同社の従業員持株会で12.28%となっており、上位10株主で全体の68.40%を占めている。全体の54.38%が個人・その他で占められ、残り45.62%が金融機関・法人等となるが、このうち42.60%が筆頭株主のエバーコアであることから、創業家以外の株主の大半は個人株主で占めていることになる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
<SF>
1. 会社概要
ソーバル<2186>は「技術で社会に貢献する」を企業理念に掲げ、1983年に創業した国内有数の独立系組み込みシステム開発企業で、主にデジタル機器メーカーに対しファームウェア、ソフトウェア、ハードウェアの開発に携わる技術者の派遣や受託開発(請負)サービスを提供している。近年では、業務システムやWeb・クラウド開発などにも事業領域を拡大しており、マルチレイヤーのシステム開発をワンストップで受注できる体制を確立していることが強みとなっている。
事業セグメントは、エンジニアリング事業の単一セグメントで開示している。連結子会社には、システム開発を行う(株)コアード(2011年3月子会社化)やアンドールシステムサポート(株)(2015年5月子会社化)がある。コアードは富士通グループ、アンドールシステムサポートはトーヨーカネツ<6369>グループや椿本チエイン<6371>等を主力顧客としており、顧客層の拡大につながっている。また、2017年4月にはユビキタスAIコーポレーション<3858>からIoTプラットフォーム事業を取得し、今後の戦略分野の1つとして位置付け、育成に取り組んでいる。2019年2月期第2四半期末の従業員数は、連結ベースで1,032名(前期末比29名増)となっている。
2. 事業内容と開発実績
同社が得意としているファームウェアとは組み込みソフトウェアとも呼ばれ、機器を動かすための専用ソフトウェアのことを指す。具体例を挙げれば、デジタルカメラでは露出補正や手振れ補正、顔認識などの高度な制御を行っており、また、プリンタでは印刷時に指示する設定(両面印刷や分割印刷、精細度など)に基づいて、モーターの回転方向や用紙の送り方等を制御するソフトウェアとなる。
ソフトウェアでは、デジタル機器のファームウェア開発のほかアプリケーションソフト、ドライバソフトの開発を行っているほか、業務系及びWeb系のアプリケーション開発も展開している。ハードウェアにおいては、LSIやDSPの設計・開発、周辺回路設計、さらに、構造設計や機構設計の研究・試作・量産設計を開発範囲としている。また、開発中の試作品の不具合や仕様誤りをプログラムレベルで評価・検証したり、量産前段階での製品の品質評価を行う「評価」サービス、機器のマニュアル制作なども行っている。ソフトウェアやハードウェアの開発から品質評価、マニュアル制作までワンストップで提供できる企業は業界でも少なく、同社の強みの1つとなっている。
開発実績としては、デジタルカメラ・ビデオ、液晶テレビ、デジタルサイネージ、各種レコーダー、スキャナ、プリンタ・複合機、携帯電話、スマートフォンアプリ、液晶プロジェクタ、ハンディターミナル、通信・サービスシステム、官公庁向けシステム、流通・製造システム、医療系システム、各種業務システム、コンシューマ向けECサイト、各種シミュレータなどがあり、身近な商品に幅広く同社の技術が使われている。
なお、業務形態は技術提供(派遣)と受託開発(請負)に分けられる。従来は技術提供を中心に事業展開してきたが、ここ数年はさらなる収益成長を目指すため、受託開発業務の拡大に注力している。2019年2月期第2四半期累計における売上構成比で見ると受託開発が51.6%、技術提供が48.4%となり、受託開発が50%を上回る水準まで上昇しており、2〜3年後には60%の水準を目指している。
3. 主要顧客の売上構成比
2019年2月期第2四半期累計の顧客別売上構成比を見ると、キヤノングループ41.7%、ソニーグループ15.6%、富士通グループ8.7%、リクルートグループ3.1%、NTTグループ3.0%、その他27.9%となっている。同社は事業戦略として、技術提供業務から受託開発業務へのシフト、並びに取引顧客数の拡大に取り組んでおり、こうしたなかで派遣契約が中心であるキヤノングループ向けの売上構成比が低下し、逆に新規顧客の増加によりその他の売上構成比が上昇していることが、ここ数年の傾向となっている。取引顧客数については2015年2月期の119社から2018年2月期は181社となり、2019年2月期第2四半期累計期間においても17社の新規顧客を獲得するなど、順調に拡大している。
4. 株主構成について
2018年2月期末の株主構成について見ると、創業家の資産管理会社であるエバーコア(株)が発行済株式総数の42.60%を占める筆頭株主となっており、他の創業家と思われる持分を合計すると全体の51%超を占めていることになる。第2位株主は、同社の従業員持株会で12.28%となっており、上位10株主で全体の68.40%を占めている。全体の54.38%が個人・その他で占められ、残り45.62%が金融機関・法人等となるが、このうち42.60%が筆頭株主のエバーコアであることから、創業家以外の株主の大半は個人株主で占めていることになる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
<SF>
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