前引け：小幅続伸、金融機関の売りＶＳ個人の買い観測も

　前引けの日経平均株価は１５．０９円高の１０３２１．９２円、ＴＯＰＩＸは０．８５ポイント高の９０５．４８ポイントで終了。東証１部の値上がり銘柄数は７９３、値下り銘柄数は６８１。出来高は８億２５９万株、売買代金は５３５９億円でした。

　米国では、１月の住宅着工件数と鉱工業生産指数の改善が好感され、ＮＹダウ・ＮＡＳＤＡＱともに続伸。日本株は欧米株高や売りバスケットが観測されなかったことが好感されたものの、金融機関が年度末を控え決算対策の売りを出しているという思惑などから上値は重く前日終値近辺で推移。それでも個人投資家による「押し目買い」意欲の強さや、外国人投資家の国内証券経由の注文が買い越しとなったことで、日本株物色意欲の根強さも確認されました。

　昨日の２２５先物はクレディ・ＵＢＳ・ニューエッジ・ＪＰモルガンが買い越し。モルガンスタンレー・ドイツ・ゴールドマン・バークレイズが売り越し。個別では、野村證券がレーティングを「２」から「１」へ、目標株価を１５５円から２３０円へ、それぞれ引き上げたＤＩＣ<4631.T> 、ＫＢＣ証券が第４四半期を底に受注回復と予想、レーティングを「ホールド」から「バイ」に格上げしたネットワンシステムズ<7518.T>、地場筋のあいだで「新興市場のダークホース」との囁きが聞かれたデジタルガレージ<4819.Q>、みずほ証券がレーティングを「ニュートラル」から「アウトパフォーム」に格上げした古河電工<5801.T>、住友電工<5802.T>、日本板硝子<5202.T>、中期経営計画で最終年度の１２年１２月期に連結純利益２０億円を目指すと発表したイトーキ<7972.T>、中国・浙江省の自動旋盤工場の月産台数を現在の２５０台から２０１０年度上期中に３５０～４００台体制にすると報じられたツガミ<6101.T>、１０年２月期の連結営業利益は前期比８％増の１７０億円前後になりそうと報じられたポイント<2685>などが上昇しました。

　半面、ＵＢＳ証券がレーティングを「バイ」から「ニュートラル」へ、目標株価を７００円から５８０円へ、それぞれ引き下げたカネカ<4118.T>、０９年１２月期の連結純損益が３億５７００万円の黒字から１２億１６００万円の赤字へと悪化したニチリン<5184.O>、不採算店舗の２割程度を閉鎖、現在の人員１７３０人のうち３５０人程度を削減すると発表した近畿日本ツーリスト<9726.T>、ＪＰモルガン証券がレーティングを「オーバーウエイト」から「ニュートラル」へ格下げしたタムロン<7740>、クレディスイス証券がレーティングを「アウトパフォーム」から「ニュートラル」へ格下げした東急リアルエステート<8957.T>などが下落しました。

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