444円
ザッパラスのニュース
日経平均は反発。74.73円高の29095.36円(出来高概算4億7837万株)で前場の取引を終えている。
前週末の米国株式市場でNYダウは反発。バイデン政権のキャピタルゲイン増税が回復を妨げるとの懸念に下落スタートとなった。ただ、4月PMIや3月新築住宅販売件数などが予想を上回ったことに加え、増税についても、対象者数が非常に少数であることや、実施もまだ先になるとの見方が強まり、引けにかけて上げ幅を拡大した。この米株高を背景に日経平均は74円高と反発してスタートしたが、直後に124円安とマイナスに転じる場面もあった。その後は切り返して再びにプラスに転じたが、前引けにかけて上げ幅を縮小するなど方向感に欠ける動きとなった。
個別では、業績関連のリリースを背景に東京製鐵<5423>が急伸したほか、ザッパラス<3770>がストップ高、キヤノンMJ<8060>とANA<9202>も大きく上昇している。
そのほか、4月の既存店は前年同月比45.2%増と大幅拡大した、しまむら<8227>も買われた。新興市場では、コンデンサ用絶縁紙メーカーのニッポン高度紙<3891>が好業績を背景に急伸した。一方、前期好業績も今期見通しを非開示としたエムスリー<2413>
は大きく売られた。
売買代金上位では、ソフトバンクグループ<9984>、マネックスG<8698>、レーザーテック<6920>、東京エレクトロン<8035>、キーエンス<6861>、ANA、JAL<9201>、JR東海<9022>、楽天グループ<4755>、キヤノン<7751>などが上昇。一方、エムスリー、任天堂<7974>、日本電産<6594>、ソニーグループ<6758>などが軟調となっている。
セクターでは、空運業、陸運業、鉄鋼、パルプ・紙、証券・商品先物取引業などが上昇率上位となった。一方、医薬品、その他製品、倉庫・運輸関連業、水産・農林業、化学などが下落率上位となっている。東証1部の値上がり銘柄は全体の47%、値下がり銘柄は46%となっている。
日経平均は朝高後に100円以上下げるなど方向感に欠ける動きが続いている。米国での増税に対する不安が後退したとはいえ、日本独自の株高材料に欠くことに加え、週末に行われた菅政権発足後初めてとなる国政選挙において、与党自民党が3選挙全敗したことで、政権の求心力低下などへの思惑も重しなっているようだ。
米国のキャピタルゲイン増税については、上述したように、詳細はまだ不明だが、富裕層の中でも限られた範囲に留まると予想されることに加え、共和党との交渉などを踏まえれば、増税幅も当初案よりは非常に限定的とならざるを得ないといった見通しが、過度な不安を後退させているもようだ。また、増税を実施するとしても、経済が新型コロナウイルスのパンデミック前の水準を完全に回復する前に、即座に実施されるとは考えにくく、そうした楽観的な見方も相場を下支えしているようだ。
さらに、一部調査によると、米国で増税が行われた年でも米国のS&P500種株価指数のパフォーマンスはプラスであることが多く、増税自体は株価パフォーマンスに影響をほとんど及ぼさないことが実証済みとのこと。重要なのはやはりその時々の経済状態と先行きということなのだろう。
ただ、それでも相場の動きが冴えないのは、様子見ムードとならざるを得ない状況があるからだろう。今週からいよいよ3月期決算シーズンが本格化することに加え、イベントが盛り沢山だ。週前半から半ばには、日銀の金融政策決定会合、米連邦公開市場委員会(FOMC)などが予定されているほか、28日にはパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の記者会見に加えて、バイデン米大統領の議会演説が控えている。米大統領議会演説は、増税報道が前週にあったばかりだけに、増税自体のインパクトが限定的と予想されているとはいえ、内容を見極めたいとする向きが多いのも自然といえる。また、今週末から国内ではゴールデンウイーク入りとなる。連休中の空白リスクを避けたいとの思惑が、逃げ足の速い短期物色主体の相場展開に繋がっているようだ。
そのほか、今週は米国で電気自動車メーカーのテスラのほか、アマゾン、アルファベットなどのいわゆるGAFAMと呼ばれる注目ハイテク企業の決算が控えている。マーケットインパクトが大きいだけに、これらの決算と株価反応を見極めるまでは積極的な売買も手掛けづらそうだ。
一方、国内では東京、大阪、兵庫、京都の4都府県を対象に、3度目の緊急事態宣言が前日25日から、来月11日までの2週間余り実施されることになった。しかし、目先の悪材料は出尽くしといった形で、旅行、飲食、サービス、鉄道などの銘柄では本日株価が大きく上昇しているものが多い。相場全体の物色動向を見る限り、ムードは悪いばかりではないこと窺える。
こうした中、日米ともに、これまでに決算発表済みの銘柄については、グロース
(成長)・バリュー(割安)など問わず、株価反応に統一した動きは見られていない。これまでの繰り返しにはなるが、今後は選別物色がより強まりそうだ。
<AK>
前週末の米国株式市場でNYダウは反発。バイデン政権のキャピタルゲイン増税が回復を妨げるとの懸念に下落スタートとなった。ただ、4月PMIや3月新築住宅販売件数などが予想を上回ったことに加え、増税についても、対象者数が非常に少数であることや、実施もまだ先になるとの見方が強まり、引けにかけて上げ幅を拡大した。この米株高を背景に日経平均は74円高と反発してスタートしたが、直後に124円安とマイナスに転じる場面もあった。その後は切り返して再びにプラスに転じたが、前引けにかけて上げ幅を縮小するなど方向感に欠ける動きとなった。
個別では、業績関連のリリースを背景に東京製鐵<5423>が急伸したほか、ザッパラス<3770>がストップ高、キヤノンMJ<8060>とANA<9202>も大きく上昇している。
そのほか、4月の既存店は前年同月比45.2%増と大幅拡大した、しまむら<8227>も買われた。新興市場では、コンデンサ用絶縁紙メーカーのニッポン高度紙<3891>が好業績を背景に急伸した。一方、前期好業績も今期見通しを非開示としたエムスリー<2413>
は大きく売られた。
売買代金上位では、ソフトバンクグループ<9984>、マネックスG<8698>、レーザーテック<6920>、東京エレクトロン<8035>、キーエンス<6861>、ANA、JAL<9201>、JR東海<9022>、楽天グループ<4755>、キヤノン<7751>などが上昇。一方、エムスリー、任天堂<7974>、日本電産<6594>、ソニーグループ<6758>などが軟調となっている。
セクターでは、空運業、陸運業、鉄鋼、パルプ・紙、証券・商品先物取引業などが上昇率上位となった。一方、医薬品、その他製品、倉庫・運輸関連業、水産・農林業、化学などが下落率上位となっている。東証1部の値上がり銘柄は全体の47%、値下がり銘柄は46%となっている。
日経平均は朝高後に100円以上下げるなど方向感に欠ける動きが続いている。米国での増税に対する不安が後退したとはいえ、日本独自の株高材料に欠くことに加え、週末に行われた菅政権発足後初めてとなる国政選挙において、与党自民党が3選挙全敗したことで、政権の求心力低下などへの思惑も重しなっているようだ。
米国のキャピタルゲイン増税については、上述したように、詳細はまだ不明だが、富裕層の中でも限られた範囲に留まると予想されることに加え、共和党との交渉などを踏まえれば、増税幅も当初案よりは非常に限定的とならざるを得ないといった見通しが、過度な不安を後退させているもようだ。また、増税を実施するとしても、経済が新型コロナウイルスのパンデミック前の水準を完全に回復する前に、即座に実施されるとは考えにくく、そうした楽観的な見方も相場を下支えしているようだ。
さらに、一部調査によると、米国で増税が行われた年でも米国のS&P500種株価指数のパフォーマンスはプラスであることが多く、増税自体は株価パフォーマンスに影響をほとんど及ぼさないことが実証済みとのこと。重要なのはやはりその時々の経済状態と先行きということなのだろう。
ただ、それでも相場の動きが冴えないのは、様子見ムードとならざるを得ない状況があるからだろう。今週からいよいよ3月期決算シーズンが本格化することに加え、イベントが盛り沢山だ。週前半から半ばには、日銀の金融政策決定会合、米連邦公開市場委員会(FOMC)などが予定されているほか、28日にはパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の記者会見に加えて、バイデン米大統領の議会演説が控えている。米大統領議会演説は、増税報道が前週にあったばかりだけに、増税自体のインパクトが限定的と予想されているとはいえ、内容を見極めたいとする向きが多いのも自然といえる。また、今週末から国内ではゴールデンウイーク入りとなる。連休中の空白リスクを避けたいとの思惑が、逃げ足の速い短期物色主体の相場展開に繋がっているようだ。
そのほか、今週は米国で電気自動車メーカーのテスラのほか、アマゾン、アルファベットなどのいわゆるGAFAMと呼ばれる注目ハイテク企業の決算が控えている。マーケットインパクトが大きいだけに、これらの決算と株価反応を見極めるまでは積極的な売買も手掛けづらそうだ。
一方、国内では東京、大阪、兵庫、京都の4都府県を対象に、3度目の緊急事態宣言が前日25日から、来月11日までの2週間余り実施されることになった。しかし、目先の悪材料は出尽くしといった形で、旅行、飲食、サービス、鉄道などの銘柄では本日株価が大きく上昇しているものが多い。相場全体の物色動向を見る限り、ムードは悪いばかりではないこと窺える。
こうした中、日米ともに、これまでに決算発表済みの銘柄については、グロース
(成長)・バリュー(割安)など問わず、株価反応に統一した動きは見られていない。これまでの繰り返しにはなるが、今後は選別物色がより強まりそうだ。
<AK>
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