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大成建設のニュース
「本格的インフレ相場が到来、日経平均4万円達成も」
●資金が流入する国は栄える
2023年の日経平均株価は、年間レンジの高値圏で1年を終えそうだ。本稿執筆の12月28日時点での上昇率(昨年末比)は29%に達する。
これをアノマリーからみると、歴史的に36年毎に訪れる大相場らしい展開だ。五黄の寅年から2年目、定石通りの推移であり、となると新年も大きく伸長することは必定といえよう。
前回の平成バブルと比較してみよう。当時は円高でそれ故に消費者物価は上がらず、資産バブルといわれたように株式、不動産が高騰することで好景気が生じた。足もとの不動産はすでに高くなっており、株式も急上昇している。また、当時としては異例の低金利だったが、今回も日銀の金融緩和策で金利は低く抑えられている。当時と異なるのは為替で、今の水準は円安である。
岸田政権は大幅な賃金上昇と物価上昇の好循環を目指している。ようやく長いデフレからの脱却も見えてきた。“国策に売りなし”だ。
昔からお金が入ってくる国は栄えるという。日銀は金融緩和の一環で国債や社債、上場投資信託(ETF)など1500兆円を超す資産を買い入れた。この市場に流通する資金の多くは米国に流出したとみられるが、米国の株価が崩れれば、わが国に逆流する可能性は小さくないであろう。また、経済安保の観点から海外の投資資金もわが国に流入してこよう。
さらに国内的にも政府の旗振りで新NISA(少額投資非課税制度)などにより1100兆円にのぼる個人の預貯金が動き出す可能性があり、資金の流れは注目を怠れない。
唯一の気掛かりは為替だ。市場では新年は総じて円高を予想しているが、金利正常化で思わぬ上昇が進めば、少なからぬ金融機関で評価損が膨らみ、その結果、円の信頼が揺らぎ、大幅な円安を呼ぶリスクもあろう。
ともあれ、2024年の日経平均株価の水準を大胆に予測すれば、4~5月に3万5000円、10~12月に4万円を達成する可能性を考えたい。国内にお金が集まればインフレになり、企業収益は向上する。本格的なインフレ相場となろう。
●インフレ相場で買われる銘柄の3条件
では、物色対象はどうみればよいだろうか。インフレ相場では物色対象は常に3つの条件を備える。(1)流動性、(2)知名度、(3)好業績だ。豊富な資金が市場に流入するのであるから流動性が必要、つまり大型株だ。また、これまで株式に馴染みのない投資家が参加するため、知名度の高い銘柄が有利だ。このようにみると必然的に業界代表銘柄が優位となる。また、好業績(業績好転)が鮮明であることはいうまでもないだろう。
さらに循環性を考慮することも大事だ。ここ一両年で相場を出し切った業種、銘柄はなるべく避けたい。
新年の注目銘柄だが、まず三菱重工業 <7011> [東証P]だ。宇宙・ 航空・ 防衛とこれからの成長性は大きい。同じ観点からNEC <6701> [東証P]も面白い。防衛を重視すれば三菱電機 <6503> [東証P]も無視できない。
金利正常化の切り口では金融に注目したい。メガバンクから三菱UFJフィナンシャル・グループ <8306> [東証P]。設備投資増の追い風を受ける業種では、建設も出遅れていただけに注目したい。大成建設 <1801> [東証P]だ。
不動産もインフレ時代には欠かせない。高さ日本一の超高層ビルを着工した三菱地所 <8802> [東証P]。インフラ投資拡大の恩恵を受ける日本製鉄 <5401> [東証P]も見逃せない。
官民挙げて本格的に観光立国を目指す流れが強まる中で、日本航空 <9201> [東証P]の存在感が強まる。人手不足を背景にロボット(FA)も脚光を浴びそうだ。冴えない値動きが続くファナック <6954> [東証P]も見直されよう。
最後にわが国の国策である半導体の国産化。その関連銘柄は時に応じて浮上しよう。ここではアドバンテスト <6857> [東証P]を挙げたい。
◆植木氏のお薦め「2024年ポートフォリオ10銘柄」
○三菱重工業 <7011> [東証P]
○NEC <6701> [東証P]
○三菱電機 <6503> [東証P]
○三菱UFJフィナンシャル・グループ <8306> [東証P]
○大成建設 <1801> [東証P]
○三菱地所 <8802> [東証P]
○日本製鉄 <5401> [東証P]
○日本航空 <9201> [東証P]
○ファナック <6954> [東証P]
○アドバンテスト <6857> [東証P]
2023年12月28日 記
★元日~4日に、2024年「新春特集」を一挙、"27本"配信します。ご期待ください。
→→ 「新春特集」の記事一覧をみる
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