消費者物価指数改定へ、構成品目に「青汁」など追加

著者:冨田康夫
投稿:2015/08/24 17:05

消費者物価指数の新品目追加と対象銘柄

総務省は7月、消費者物価指数を構成する品目の追加および廃止の方針を示した。新たな商品(財・サービス)の出現や普及、嗜好の変化などによる消費構造の変化に伴い、今後さらに消費が増えると予測される商品の価格変動を正確に把握する狙いがある。

消費者物価指数は、全国の世帯が購入する各種の商品価格の平均的な変動を測定して指数化するもので、総務省統計局が毎月作成。指数を100とする基準値は西暦年数の末尾0または5とされ、5年ごとに更新される。現在、2016年8月下旬の改定に向けた意見募集が行われており、11月27日に基準改定計画が決定される予定だ。

新たに追加されるのは「コンビニのセルフ式コーヒー」や「青汁」、「電動アシスト自転車」、「カウンセリング化粧品」など33品目で、廃止は「お子様ランチ」や「浄水器」、「ETC車載器」など32品目。「経済の体温計」とも呼ばれる消費者物価指数への採用は、消費支出上重要度が増していることの表れであり改めて関連銘柄に注目してみたい。

コンビニのセルフ式コーヒーで筆頭に挙げられるのがセブン&アイ・ホールディングス<3382>だろう。同社は13年1月に「セブンカフェ」を開始し、15年2月期の年間累計販売数は7億杯に達している。

青汁では、ファンケル<4921>に着目。前15年3月期の売り上げは26億7900万円(前の期比16.3%減)に落ち込んだものの、今期は32億円(前期比19.4%増)を見込む。また、青汁のパイオニア的存在のキューサイを10年10月に子会社化したコカ・コーラウエスト<2579>も忘れてはならない存在だ。

◆主な追加品目と関連銘柄

コンビニコーヒー
 ローソン<2651>
 7&iHD<3382>
 ファミリーマート<8028>

青汁
 コカウエスト<2579>
 サントリーBF<2587>
 ファンケル<4921>

電動アシスト自転車
 ブリヂストン<5108>
 パナソニック<6752>
 ヤマハ発<7272>

カウンセリング化粧品
 資生堂<4911>
 コーセー<4922>
 ポーラオルHD<4927>

補聴器
 オムロン<6645>
 リオン<6823>
 三城HD<7455>

空気清浄機
 ダイキン工<6367>
 シャープ<6753>
 象印マホービン<7965>

やきとり(外食)
 あみやき<2753>
 鳥貴族<3193>
 トリドール<3397>

ペットトイレ用品
 花王<4452>
 エコーTD<7427>
 ユニチャーム<8113>
冨田康夫
株経ONLINE:編集長
配信元: 達人の予想