2009年以来の下方修正幅 株安・ドル安の反応

著者:MINKABU PRESS
投稿:2024/08/22 00:08
 先ほど米労働統計局(BLS)が公表したデータによると、今年3月までの1年間の米雇用増加数の速報値は81万8000人の下方修正となった。下方修正幅は2009年以来の大きさ。BLSがウェブページで公表した。月約6万8000人減のペースとなる。最終的な数値は来年初めに発表予定。

 エコノミストの多くは下方修正を予測していたが、一部には100万人の下方修正を見込む声も出ていた。そこまで大幅ではなかったが、下方修正幅の予想の中心よりは大きかった印象。

 これを受けて米株式市場ではダウ平均が再び下げに転じ、為替市場ではドル安の動きが見られている。ドル円は145円台半ばに下落。

 基準改定は毎年行われるが、今年は特にエコノミストたちから、労働市場が当初の報告よりも急速に冷え込んでいる兆候がないか、厳しい視線が注がれていた。当初発表のデータは、事業所の開設や閉鎖の調整、不法移民労働者のカウント方法など、様々な要因によって過大に報告されている可能性が指摘されていた。

 今回の結果はジャクソンホール会合を控えたFRBの姿勢に大きく影響する可能性もありそうだ。当初の発表よりもかなり弱い内容で、FRBが利下げでさらに後手に回っているとの不安も助長しかねない。

NY株式21日(NY時間10:59)(日本時間23:59)
ダウ平均   40796.41(-38.56 -0.09%)
ナスダック   17849.61(+32.67 +0.18%)
CME日経平均先物 38085(大証終比:+115 +0.30%)

米国債利回り
2年債   3.945(-0.038)
10年債  3.799(-0.008)
30年債  4.069(+0.008)
期待インフレ率  2.074(+0.001)
※期待インフレ率は10年債で算出

USD/JPY 145.63 EUR/USD 1.1125 GBP/USD 1.3061

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

このニュースはみんかぶ(FX/為替)から転載しています。

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